第1話 コンビニにて、そして始まり
ふと構想を思いついて投稿を始めました。異能バトルで恋愛でハーレムで人外アリです。作者が書きたいものを書いただけで、人気が全然なかったら打ち切ります。
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入学式前日、俺はコンビニで妹に頼まれたアイスと自分用のスナック菓子を買って、店を出た。
時間は0時過ぎだ。家路を急いでいると突然雰囲気が変わった。
アッいけない、入ってしまった、と思った。案の定一人の少女が、蜘蛛とカマキリが合わさって巨大化している様な妖魔と戦っていた。
女の子は呪符のようなものを使って攻撃をするが、あまり妖魔にダメージを与えられていない。そのうちその女の子は吹っ飛ばされた。
やれやれ仕方がない、俺は女の子の前に出た。
「ちょっと君、危ないよ!すぐに逃げて!」俺はその言葉を無視して、左手を突き出した。
「行け」俺が命じると、俺の左手はでかい口を持ったおぞましい妖魔に変わった。それは、ものすごいスピードでカマキリの妖魔に向かい、大きな口で一飲みにした。
「君大丈夫?」俺が訪ねると、びっくりしたような顔をしながら首を縦に振った。
大丈夫なら永居は不要、俺はさっさと家に帰った。
「お兄、アイスは?」
妹の葛葉が聞いてきたので「はいよ」と渡した。
「何よ、溶けてるじゃん。どこかで道草したの?」
「妖魔が出たから食った」
「そうなんだ」葛葉はそれだけ言って、アイスを食べ始めた。
葛葉は春先だというのにTシャツに短パンといういで立ちだった。
俺は急激に欲情して、葛葉をソファに押し倒した。
「どうしたの、お兄?」と少し驚いた声で言うと「あっ、妖魔を食べて欲情したの?それじゃこの格好の方がいいかな」と妖艶に微笑むと、狐の耳としっぽが2本ある妖狐の姿になった。
俺は、狐の耳をいじりながらキスをした。しっぽはさわさわと俺の下半身をなでてきた。
俺は葛葉の服に手をかけたところではっとなった。
「すまない、我を忘れてしまった」俺は葛葉から離れると頭を下げた。
「別に構わないよ。私はいつでもOKだから」というと俺ににじり寄ってきた。
「というか、体に火が付いたから私に精気ちょうだい」と言って、俺のズボンに手をかけた。
俺の妹は妖狐だ。これにはいろいろ訳がある。
この世界には妖魔という存在がいて、人を食うなど様々な害をなしてきた。
これに対抗するため、人は対抗兵器を編み出した。それが七聖だ。七聖は妖魔と戦い、彼らほどではないが、妖魔に対抗できる血筋を持つ者を訓練し、ピラミッド型の組織を作り出した。
これにより、妖魔たちを抑え込み、人の世を作り出した。
ところが、15年前、妖魔たちの大規模攻撃が始まった。それまでまとまりに欠け、ばらばらに戦っていた妖魔たちが、魔王と呼ばれるものを中心として人間たちに攻撃を仕掛けてきた。
俺の父、四葉剛志は七聖の一員としてこの戦いに加わった。
俺たち四葉は身に妖魔を宿し、その妖魔を使って妖魔と戦うのを得意とする一族だ。
具体的には体に宿る妖魔を使い、妖魔を食うのである。
当然副作用はある。妖魔を食えば食うほど、残虐性や性欲は増し、ついには虐殺魔強姦魔として他の聖を継ぐ者から処分されることもあった。
父は単身で魔王軍の第1軍団と戦い、多くの妖魔を食らった。その結果、狂気にかられ、第1軍団長だった妖狐の首長である玉藻を襲い、犯した。それは悪夢のような光景だったという。ひたすら侵される玉藻と、それを助けようとする妖魔たちを食らい、更に性欲を増す父、ひたすら欲望をぶつけられ、狂ったようにもだえ苦しむ妖狐、これが一週間近く続いたという。
玉藻は、父に服従し、妻の一人となる契約を結んだ。そして父は妖狐の軍団も手に入れ、魔王軍への攻撃に活用した。
父は、妖魔たちのとの戦いで、相手が女とみると、なんであろうと犯した。
上級妖魔のラミアもアラクネも魔女も、はてはサキュバスもみな犯し、屈服させ支配下に治めた。
父の活躍もあり、寝返る部族が多く出たことで、魔王軍は崩壊した。ただ、七聖も数多くの犠牲をだして、当主で残ったのは3人だけだった。
父と二人の当主は魔王を倒す最後の戦いに出た。
この時の詳しい話は残されていない。なぜだか記録が残っていないのだ。ただ、魔王は倒されたことだけが、皆に伝えられた。
こちら側の犠牲者はほとんどなかった。
そして父は、これだけ非道を重ねたにもかかわらず、何の処罰もなかった。その代わり魔王を倒した英雄としての地位は形上与えられたものの、功績が喧伝されることはなかった。そりゃそうだ。敵を犯して支配下に治めたなんて、言えたものではない。
父は、この戦いの後遺症に苦しみ現在も入院中である。妻である俺の母と、葛葉の母である玉藻が正式な妻として父の面倒を見ていた。
他の愛人たちもお見舞いと称して、ちょくちょく病院に来ているらしい。
母はいったい何者なのか、正直分からない。ただ、正妻として俺を生んだことから普通の女ではないと思っている。
もう一人の妻である玉藻が生んだ葛葉は、いずれ俺の妻になるらしい。兄妹で結婚なんてと思うかもしれないが、四葉家は外道で非道で不道徳だと言われており、兄妹での結婚なんてなんの問題もないみたいだ。
実際、他の家からも避けられているし、他の退魔師関連の女の子に近づくと、叫び声をあげられて逃げられるほどだった。
おかげでわが家は七聖に数えられるほどの有力な退魔師の家でありながら妻になろうという女性は現れず、姉妹を妻にするか、はては妖魔を調伏して妻にしていた。
おかげで、代を重ねるにつれて魔力は増大し、その身に宿る妖魔も力を増してきたが、嫌われ者は相変わらずだった。
俺は、魔物を食ったりして欲情すると、妹に精気を吸ってもらうようになった。妹も喜んでやってくれた。内心、悪いと思いつつ、結婚するからいいかなという思いもあった。本当に妹はいい子だ。
ただ、俺も健全な男の子であるし、普通に女の子と付き合いたいという欲望があった。
普通のデートをして、手をつないだりしたい、お昼を一緒に食べたい、そして夕焼けの海辺でキス……いかんいかん。
妹とデートすればいいだろうって?まあ、葛葉は美人だし、スタイルも悪くない。だけど、純粋な妖魔なんだよな。
一度妹の買い物に付き合った時、ガラの悪い奴にナンパされたことがある。
「よう、そんなさえない男なんてほっといて俺たちと遊ぼうよ」金髪ロン毛でピアスだらけの男が言った。
葛葉はにや~として、「ねえ、お兄食べていい?」と小声で聞いてきた。
「問題になるから精気を吸うだけにしなさい」と言うと、「は~い」と言って、「じゃ、行こうか」と二人に言って、路地裏に入って言った。
「おっいいね。その乗り好きだよ」と二人の男は鼻を伸ばしながら後に続いた。
俺はこっそりと路地裏を除くと妖魔の姿になった葛葉が二人の男の顔面をつかんでいた。
男たちは最初は抵抗していたが、そのうちぴくぴくとしか動かなくなくなり、ついにはだらんと力が抜けたようだった。
葛葉は人間の姿になり、「あ~まずかった。量も少ないし、薄いし、クズね」と言いながら路地裏から出てきた。
「殺さなかっただろうな」と聞くと、「精気を吸っただけにしたよ」と言った。
「どのぐらい吸ったんだ」と言ったら、「寿命で言うと50年分ぐらいかな。大丈夫、今人間の寿命は80歳と言われているんだから、まだ十分残っているよ。一週間ぐらいで急速に老化が進んでいくと思うよ」と恐ろしい微笑みを浮かべながら言った。
ちなみに俺の精気は味は最高だし、量も多いし、濃厚なんだそうだ。
まあ、彼女たちにとって、人間は食料なんだな。俺を含めて。
そんな相手と普通のデートや恋愛が楽しめると思うか?
葛葉のことは嫌いではないけど、なんか違うんだな。
そういうわけで、高校生活では絶対に彼女を作ると心に決めていた。
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