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弟が優秀すぎるから王国が滅ぶ  作者: 今井米 
テッテレー!!レベルが上がりました!
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第15話 ターンエンド 僕の魔術

「な、なにが起こった!?こ、ここはどこだ!?」


淡い緑の光とともに行使された僕の魔術は、幾何学的な陣を場に描く。そして陣の中から出てきたのは、白い服に身を包んだ、赤い面の男。




「相変わらずイカれた出力じゃんか・・・・・」




「どの口が才能無いってほざいているのよ。。。」





慌てふためく赤仮面だがお生憎様。きちんと捕縛魔術を施してあるから抵抗は無意味だ。同じように目を白黒させている姉上とスリーに僕は事情を説明する。




「この白仮面に接触したことのある人間で、半径2㎞以内の人間を探知、そして召喚しました。恐らくコイツが襲撃の犯人です。」




「!?!?!?」




「ガチチートじゃん。」




「この世界を作ったとかいう女神に文句言いたくなってきたわ。」



何か言いたげ顔をしながらも、スリーは男に近づき顔を確かめる。


「それじゃあ、折角だから御尊顔を。。。。ておいぃ!?」






「なにようっさいわね。。。。ん、マジか。」




赤仮面を引っぺがし、その素顔を見たスリーは素っ頓狂な声を上げ、慌てて駆け付けたフォー姉上も愕然とした表情で赤仮面の男を見ている。二人して目を見開き、男の顔を見つめている。




僕には見覚えのない人間だけど、どうしたのだろうか。




「誰なんですかコイツ?」




尋ねてみるも、二人は暗い顔をしたまま。姉上はともかく、スリーがここまで顔を顰めるのは珍しいな。




「十二使徒じゃんかよ。。。。何で狂信者がこんなとこに来てんだよ。。。。帰れよぉ。。。。」




「何しに来たのよコイツ。。。。」




十二使徒って誰?




僕の顔を見て察したのか、姉上は若干テンパりながらも説明してくれた。




「教会の顔よ、お顔ね…。貴方のお友達(笑)の聖女ちゃんと同等の権力を持ち、戦闘面にやや偏りを見せる化け物。聖女ちゃんや教皇のように特級聖書の一つである『バイブルン』の所持が認められていて、教皇直下の何でも部隊で、それが出来るほどの実力を持つわ。でもさっき言った通り荒事がメインね。そこが聖女とは異なるわ。」




つまり教会の公認戦闘部隊の一人ってわけか。。。。




「滅多に出てこないし、時々公式の場で登場するだけの筈なんだけど。。。そんな奴がなぜこんなことをしにきているの。暇なの?」




「なにしにきたんだよ。。。。。バカンスなら南国に行ってくれよ。。。」




げんなりとした顔をした二人は、そのまま赤仮面の男の顔をじっと見つめ溜息を吐く。失礼すぎる。姉上も滅茶苦茶嫌そうな顔してる。そんなに教会は嫌いなのかな。



僕も宗教フリーの国出身だった前世の記憶からすれば、宗教心とかいうものには抵抗感があるが。。。



「違う!!」




「おおう!?何が!?」




僕がスリーの心を推し量っていると、赤仮面の男が突然声を張り上げる。スリーはいきなりの怒声に怯え、姉上は胸に手を当てながらも赤仮面を見つめた。




「びっくりしたわね・・・・・。」




「俺もだよ。。。。急に大声出さないでくれ。」




そんな二人の抗議には目もくれず、男は大声で自らの主張を叫ぶ。




「俺は教会の者ではない!俺は抵抗軍(レジスタンス)だ!圧政を敷く王子を成敗しにきた!」




抵抗軍(レジスタンス)?確か王国の現政権に不満を持つ軍事勢力のことだった気がするけど、そんな人が何故僕らを狙う?




「いや、顔割れてるくせにその言い訳はどうよ。ていうかそんな風に自白する奴がいるか。」




「そもそも、王子を成敗してどうすんのよ。今の政治を担っているのは王と議会よ。私らを潰したところで意味ないじゃないの。狙ったとしてもせめてワーン兄上でしょ。抵抗組織(レジスタンス)が私達を狙う理由になってないわ。」




あ、そっか。姉上の言葉に僕は冷静になる。コイツが嘘吐いている可能性だってあるわけなのか。




「煩い!そう言ってお前たちはいつも俺達をなかったことにする!俺達の訴えをいつも無視するんだ!」




嘘を看破されたからなのか、元からなのか、そう言って男は忌々しそうな顔で姉上をねめつける。その眼光は憎悪に満ちていて、まるで太古の大悪魔でさえも射殺さんばかりの迫力。




「お前らが悪魔の手先となって王国を牛耳っているのは分かっている!俺はその悪逆非道な不義によって虐げられている民衆を救いに来たのだ!」




「まるで俺等が悪いみたいに言うの辞めてくれない?」




「悪魔は揃って自分は悪くないと言う!」




「馬鹿が、善人だってそう言うに決まっているだろうが。」



スリーの言葉に姉上はうんうんと頷く。そして言い訳にケチをつけ始める二人。




「というか頭悪い言い訳だよな。もうちょっと構想練ってから来いよ。抵抗組織(レジスタンス)如きが王宮に侵入だなんて芸ができるわけないだろ。所詮は平民の寄せ集めだぞ?近衛を舐めすぎだ。」




「自分が襲撃犯というのも認めちゃっているしね。今の所証拠は無かったんだから白をきればよかったのにお馬鹿だね。それに悪魔って言い方が教会っぽいね。」




揶揄するかのようにコメントしていく二人に、赤仮面の顔がその仮面のように赤く染まる。怒っているんだね。




「煩い煩い煩い!俺は教会とは関係ない!」





‥‥なんか、うん。



多分彼は、喧嘩を売る相手を間違えたんだと思う。




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