第26話 エピローグ オブ ミー
「シェードォー!!」
「な、なんですかぁ?」
「掃除してって言ったよね!?何でまだ死体が放置されたままなの!」
「面倒臭いもん。。。」
「ちょっとぉ。。。」
主の命令を面倒臭いで流すなんてありえます?
「それよりフォー様。」
「なに?」
「毛布使わないなら私が使っていいですか?」
こいつっっ!!
王国は荒れている。
中立派の私にまで刺客が放たれるほど貴族はなりふり構わず結果を求め、父王が新たな爆弾を連れてきて、王位継承戦がよりややこしくなった。
今では週2でサーシャ様への暗殺計画が練られているほど。誰だよ王族の暗殺計画は無くなるって言った奴。全然なくなっていないじゃん。
当然情報を掬い取り次第全て消しているけど、時々掬い切れずに暗殺者の侵入を許してしまう。
何回も言っているけど警備は仕事しろ。
にしても金が足りん!
人を動かすのに金が、生きるのに金が、救うのに金が、殺すのに金がかかる。
だから支出が笑えない額になっている。貯金も尽きそう。
・・・・いや本当に笑えない。どうしよコレ?
教会も、帝国も、王都の治安も、王宮内の情勢も不安定で予断を許さない状況だ。
サーシャ様と獣国の関係も何やらきな臭いし、それに加えて近年魔王が復活するとか言われている。
帰れよな魔王。私の管轄地域ぐらいならあげるから大人しくしといてくれ。いいところだよ私の直轄地。
サーシャ様の立場は案の定というか不安定だし、今は体調がすぐれない云々でずっと部屋に籠っている。
本人の希望で後宮ではなく私の住む王室のすぐそばで暮らしているのは驚き。どうやら懐かれたらしい。私はというとサーシャ様滅茶苦茶良い子でびっくりしている。周りにあんな心真っ白な人間いなかったからね。
そして王国貴族の動きは活発化し、また王族を狙おうという動きが現れている。
もう数件は表面化しているし、抑えることはできなさそうだ。
「ねぇシェード?」
「何でしょうかフォー様」
「平和って高いのね。」
目をパチパチさせているシェードを他所に、私は思う。
さて、どこを潰せば、アイツらは黙るのかしらね。平和を願い愛する私を、見てくれるのかしらね。
「平和の為に、いざ行かんってね。」
「どこへ行くんですか?ここ室内ですよ?」
・・・アンタのそういうとこ嫌い
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