165/200
第12話 夢!夢!夢!
始めは甘い憧れと願望だった。
何も好きになれない、何も熱中できない私が初めてなりたいと思ったものだった。
人を救いたかった。それで騎士になれると思ったから。
立派な騎士になれると思ったから。
だけど、一人助けると。。見方が変わった。
一人助ければ、助けれなかった一人がいる。
殺人鬼を一人捕まえれば、殺された一人が目に付く。
掬えなかった被害者がいる。生き返らない死者がいる。
どれだけ助けても、どれだけ走っても、被害者は無くならない。
助ければ助けるほど、莫大な数の犠牲者に心が折れそうになる。
どれだけ助けても、犯罪は無くならない。
加害者の家族の嘆きが聞こえて。遺族の叫びが頭の中にこびりつく。
私の救い方は間違っているんじゃないかと思ってしまう。
なぁ。私はどうすれば良い?




