101話 何あれ当てつけ
《妹子Side》
昼休み、真司達が出て行ったあと……。
クラスメイトたちは、困惑していた。
「な、なあ……上田のやつ、おかしくないか?」
「ああ、松本さんと、なんか妙に親しすぎるって言うか……」
話題は、真司と里香のやりとりについて。
クラスメイトは共謀して、真司に対して、いじめをしていたはず。
「松本さんって……嘘カノ、なんだよね、妹子」
中津川妹子。
真司の元カノだ。
カーストのトップに君臨する女子。
彼女は……イライラしていた。
「妹子?」
「なにっ?」
「あ、ご、ごめん……」
なんだか、妙にいらつくのである。
真司と、里香が仲良くしてるのが。
「ごめんね。ちょっと出てくる」
妹子は教室を出る。
女子トイレには行って、壁に向かって殴る。
「ああ、なんなのあれ……ムカつく。当てつけなの? わたしへの」
確か、松本里香を真司にあてがって、いじめる計画だった。
しかしどう見ても、里香は真司に心から惚れてる用に見える。
別れた男のことなんてどうでもいいはずなのに……。
「なんなのよっ、なんなのよ!」
とにもかくも、確かめないと。
松本梨香に。
あれが、嘘カノだと、嘘なんだとしたら、まあいい。
だまされてる真司ご愁傷様ってなる。
だが……もしそうじゃなかったら?
「わたしと別れてすぐ、女と仲良くするとか……当てつけにもほどがあるでしょ。許せないわ」
……自分勝手な理由で真司をふって、そんなことを思うなんて。
なんとも……身勝手な女だった。




