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暗いくらい暗い


真っ暗な闇の中だ



かつては見慣れたものだったはずなのに、今のイザベルにとってはなぜか久しぶりに思えた



ああ、この暗闇で一人祈り続けるのだ





憎い憎い憎い苦しい苦しい苦しい殺す殺す殺す死死死死死死死






そのすべての邪がイザベルの身体を蝕む



苦しい苦しい、ひどく苦しいのだ






何が原因なのか、未だ誰も分からない


長らく邪の原因は究明されてはいないが、人々は邪を神殿の泉に集積する術を得た


そしてこの邪を清浄化できる唯一の家、それがマルシャン家なのだ


今やイザベルしかマルシャンの姓を名乗る者が存在していないが、マルシャン家直系の人間はもはや存在しないとされいている。


傍系の子であったイザベルもその能力が明らかになった際にマルシャン家に養子に入ったのだ。


それでもイザベルはマルシャン家に養子に入ったことに何も悔いはない。


養子だとしても子のいなかった養母と養父はイザベルを実の子のように愛してくれていたのだから








――――――――――――――――――――――――






「…うっ、…あぁ」


イザベルは痛む胸を抑える。


マルシャン家は邪を清浄化する力があるが、その力は自身の身体に邪を取り込み直接的に清浄化することになるため、その作用として、身体にはひどい激痛が走るのだ。




だがこの清浄化の能力がマルシャン家が領地を持たずとも公爵家とされ、国から多くの資金を得る所以である。


マルシャン家の人間は自身の命をもって、国を救っているのだ










――――――――――――――――――――――――






この2日間夜通し祈り続けたイザベルはひどく疲弊していた。


祈りは昼夜寝ずに行われるため、体力も魔力の消耗も激しいのだ。



しかしイザベルの祈りのおかげですっかり神殿の中の泉は澄みきっていた。




この祈りは何度やっても決して慣れないものだ



改めてイザベルは感じていた。





「公爵様、既に迎えの馬車が来ております」


神官が迎えの馬車の知らせを告げてくる。




イザベルの身体は疲弊していたが、それでも周囲に弱っている所を見せないよう、顔を上げ凛として馬車へと向かう。






神殿の衛兵により開かれた門の前には既に、公爵家の馬車とラウルが待ち構えていた。













寝て酒を飲んでたらあっという間にGW終わりましたね(信じたくないけれども)


この機会に読もうと思って買っていたワンピース1巻も読まずに終わりました(何してたんだろう…)

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