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第70話 終焉

ついに、俺たちは最強の赤龍、レッドドラゴンを倒した。


「これで、お姉様との約束は果たしましたわ。

私ができるのはここまで、ですわ。

貴方との旅は、まぁそこそこ楽しかったですわよ。

これからも大変だと思いますが、頑張ってくださいね。」

そう言いながらナインは血膿の涙を流している。


「だから泣くとばっちいし、またな、ナイン。」


俺がそう言うと、腹の人面瘡は消えていった。


これで、後は‥

どうやって帰るか、だな。

そう言えばナインのやつ、帰り方の説明はしてないじゃねーか!

うーむ、困った。


「少年君、お腹すいた〜

このレッドドラゴンって食べれるかな?」


「あ、俺っちも喰ってみたいっす。」


ここに、2名欠食児童もいるし、仕方ない、まずは飯にするか‥


レッドドラゴンの肉は、結論から言って硬くてとても喰えるものではなかった。

ただ、牙とか骨は回収して、魔石もゲットできた。

特に武器は無いみたいだな‥


と言うことで、御飯はビッグボアの塩焼きにする。

多分、一カ月分くらいの食料はあるので、問題はないだろう。

最悪、シーサーペントの肉なら一年分くらいはあるしな。


「しかし、龍人ってなんなんだろうな‥

いきなり相当強くなった気がするし、俺は龍魔法も覚えたっぽいよ?

ただ、ステータスが測定不能になってるから、どれだけ強くなったかはわからないけど。」


「私も相当強くなったよ〜

多分、本気出したら地面割れるくらい?

うしし。」


「いや、おねーさんの本気は超怖いからやめてくれ。

それより、ヴリ太もレッドドラゴンの血を浴びてだけど、なんか変化はあった?」


「俺っちは元々龍族っすからね〜

多分変わってないっすよ?

進化もしてないし‥

まぁ、非戦闘員って事でよろしくっす。

と言うか、柚子さんも改めてよろしくっす。

自己紹介が遅れて申し訳ありませんっス。

お願いですから殺さないで欲しいっス。」


「少年君、どー言う説明したのかなぁ?

キッチリ教えてくれる?」


「いやいや、全て正直に話しただけだし!

あ、彼処にゲートみたいなものがあるよ?」


俺は話を誤魔化して、ゲートっぽい何かに近づく。

「やっぱり、ゲートだよな?

ここに居ても仕方ないし、行ってみよう。」


俺たちは手を繋ぎ、一斉にゲートに飛び込む。

そこは‥


セーフティゾーンか?

いや違う。


奴がいる!


その場に居たのは俺、おねーさん、ヴリ太、それと‥

全裸であー、とかうーとかうわ言を言っている、神無月、あの時の狂信者、俺が分解して宝箱に閉じ込めた‥


つまり、生き残りの勇者が全員揃った事になる。

まぁ、ヴリ太は‥おまけと言うことで?

そして、俺たちの前には、白い奴、つまり邪神が居た。


『いや〜今回は予想外の出来事が起きたね〜

流石にレッドドラゴンを倒してしまうと、あのゲームが終わらないので、皆さんには集まってもらっちゃいました。

トカゲ君は、まぁ後で元の世界に戻って貰うとして、残りの勇者様達には、最後の殺し合いをしてもらいまーす!

反抗したって無駄だよ?

いくら君らが強くなったとはいえ、神の1柱である私を倒すなんて、無理だからね?

さあ、レッツファイト!』


やはり、奴は予想通り殺し合いを要求してきた。


「約束通り、生き残ったら元に戻してくれるんだよな?」

俺が尋ねると


『もちろんだよ〜

私が言った事に嘘はあったかい?

信じておくれよ〜』

確かに嘘はない。

だが、大事な事も語っていないと思う。

それに、邪神を信用なんて、ナンセンス過ぎるだろう。


俺はおねーさんに目配せする。


「残念ながら、俺はおねーさん無しでは生きられないんだ。

おねーさんはどうかな?」


「私も少年君のいない世界に興味はないよ?」


「なら、一緒に死のうか。」


「わかったよ、少年君。」


俺はおねーさんにロンギヌスの槍を渡し、スターダガーを構える。

そして‥

同時に心臓を突き刺し、二人とも盛大に出血して、やがて尽き果てる。


『あらら、結局戦わずに死ぬとか、呆気ない最期だねぇ。

しかし、生き残ったのは何もしてない、精神の崩壊した少女とは‥

まぁそれも、人生ってやつなんだろうね〜

あ〜遣る瀬無いなぁ。』


そう言って、奴が後ろを振り向いた瞬間、俺とおねーさんは、互いの武器を引き抜く。

実は、事前に不死鳥の首飾りを互いに仕込んでいた。

ヴリ太の宝物庫にあったやつなんだけどな。

そして、俺は妖刀光宗を構え、死地の極みスキルで超高速に加速する。

加えて、五行陰陽術で得た陽の気の活性術で体内の気を強化し、あり得ない程のスピードで襲いかかる!

さしもの邪神も、反応が遅れ、斬れはしないものの体勢を崩す。

その隙にスターダガーを投げ、背中に突き刺した。

やはり、レプリカとはいえ、神殺しの能力を写した武器は防ぎきれないようだ。

その間、おねーさんはえり草を食べて全快し、気を巡らせていた。

血風灰燼 第四死期

身体中の細胞を気で圧縮し、爆発的な力を引き出すのらしいが‥

筋肉達磨なおねーさんが、筋肉が収縮してスレンダーボディーに変身している。

いつものおねーさんも当然好きだが、あまりにもの美しい姿に見惚れてしまう。

ちなみに、身体への負荷が異常に大きいため、龍人化する前は1分が限度だったらしいが‥

俺が「おねーさん!」と叫ぶと、さっきの俺と同等のスピードと、それ以上のパワーでおねーさんが突撃し、邪神をロンギヌスの槍で滅多刺しにしていく。


俺もえり草で完全回復し、おねーさんの様子を見守る。

そして‥



私は全てに退屈していた。

ある世界では救世主として、人々を助け、導いたりもしたし、別の世界では大量殺人鬼として名を馳せた事もある。

しかし、そんな事も繰り返していると、毎回のパターンが決まってきてしまう。

それに飽きた私は、異世界から人を集め、殺し合いをする実験場を作った。

神々を巻き込んで行われるギャンブルの運営は、最初は非常に楽しいものだったが、最近では飽きてしまっていた。

そんな時、変わったやつが特異点になり、レッドドラゴンまで倒してしまった。

そして今、その特異点は、私に産まれて初めての傷をつけた。

興奮した!

そして更に、特異点の伴侶に神殺しの槍で滅多刺しにされている。

フハハハハハハ!

最高の気分だ。

薄れていく意識の中、私はもう退屈しなくていいんだと安堵した‥




「って、邪神の死のフラッシュバックとかいらんし!」

邪神が消滅する際、俺たちにフラッシュバックを残して逝きやがった‥

いちいちめんどくさい奴だったな。


「でも、かなり強かったよ、私でもギリギリだった。」


「って言うか柚子さん凄すぎるっス。

ヤバいっスね。

マジパネーッす。」


「これで終わり、だよな?

俺たち‥勝ったんだな!

うおーーー!」


俺は思わず雄叫びを上げる。



そして‥

突然、嫌な予感がする。

強烈なプレッシャーを感じ、俺とおねーさんは立つのがやっとだ。

ヴリ太は地面に突っ伏し、神無月は‥

身体が自壊し、土塊へと成り果てる。


上を見上げると‥

巨大な目玉が、浮いていた。


更に、頭の中に直接話しかける声が聞こえてきた。

『汝ら、土塊から産まれし者たちよ。

我が声を聞け。』


「少年君、多分この目玉‥

私じゃ倒せない。」


「俺も多分無理かな。


貴方は、誰なんだ?」

俺は目玉に問いかける。


『我は数多の世界から生まれし意識の集合体なり、故に何者でもなく、何者でもある。

汝ら、数々の敵を屠り、その手を血に染め、然りて互いを愛し、守り、遂には神すら手にかけし者たちよ。

汝らの死後に我への統合を約束するならば、汝らの望みを叶えよう。

汝らは何を望むか?』


意識の集合体への統合‥

まぁ死後なら良いか、おねーさんも一緒だし。


「俺は、俺らしくおねーさんと共にありたい、ただそれだけだ。」


「私も少年君と共に歩みます。

他は望みません。」


「俺っちもついて行くっすよ」


『ならば汝らの願い、叶えよう。』


そして‥気づいたら、森の中に居た。

そこは、守護獣並みの凶獣が跋扈する未開の星だった‥

はたして俺たちはこの世界で生き残れるのだろうか?

いや、おねーさんと一緒なら生き残ってみせる、必ずだ!




















「それから始祖様達はどーなったの?」


「それはっすね〜

まぁ、また明日話してあげるっスよ〜」


「はーい、バイバイ、ヴリ太さま〜」

龍人族の子供はそう言って帰って行く。


あれから3000 年以上経った今、龍人族はこの星で国を作る程根付いている。

サイトウさんと柚子さんは、こちらに来て1000年丁度で2人同時に亡くなった。

大往生だった。

でも多分、意識の集合体とかに統合されてからもこちらを見守ってくれているのだろう。


そして、俺っちは子供達へサイトウさん達の事を語り継いで行く。

彼らの想いをいつまでも忘れないように‥



Fin






この話はこれで終了です。

次回作は‥ネタがあれば?

ご愛読ありがとうございました。

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