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第52話 後始末

辺り一面には、無数の魔石が転がっている。

どうも地獄の炎は相手が焼き尽くされるまで燃え続けるようだ。

っていうか、地獄の番犬であるオルトロスやケルベロスまでも燃えるのが若干不思議だが‥


ちなみに、俺が生き返った理由はカロンのおかげでは無かった。

実際は、結構最初の頃に手に入れた首飾りが黄泉帰りの首飾りだったらしく、この首飾りの効果でギリギリ生き返れたようだ。

※第14話参照


首飾りは俺が生き返ったから使えなくなったのか、真ん中の宝石が砕けている。

次に死んだら本当に終わり、ということだな。

修理が出来ると良いんだけど、同じ宝石は持っていないので無理っぽい。


それはさておき、確認しないといけないことがある。


「ちなみに、おねーさんはなんで次元の裂け目か出来たか知ってる?

愛してる、柚子」


「うーん、約束だからとはいえ、何か言う度に愛してるって言われると、逆に義務っぽくて嫌かも?

朝昼晩に一回ずつ真面目に言って欲しいなぁ。

それはともかく、幸阪の死のフラッシュバックに少年君がいたからさ、凄く焦ってセーフティーゾーンに気力と魔力を注ぎ込んで‥

ネジ開けたのね、そしたらさ、裂け目から出るわ出るわで‥逆にピンチみたいな感じかな〜

あははは〜」


「うーん、心配してくれるのはありがたいけど、おねーさんも無理しちゃダメだよ。

セーフティーゾーンは出るときに回復するんだけど、無理矢理開けた場合は回復しないんじゃない?」


「まぁ、昨日はそもそもHPが減ってないしね。

今の所は、身体に異変はないよ。」


「何も異常がないなら良いけど‥

それはともかく、どうしようね、これ?」


今の所は、次々とモンスターどもが出てくるので、入口を継続的に燃やして出たらすぐ火達磨になるような感じにしている。

まぁ自動で敵が倒せるから、便利と言えば便利だ。

魔石もがっぽりだしね、ふふふ。

とはいえ、永遠にと言う訳にもいかないので、早急に塞ぐべきなんだが‥

どうしよう?


モンスターが出続けるだけなら、ここから離れればいい。

まぁぶっちゃけ、この辺り一面がモンスターだらけになるが、俺たちには関係ない。


一方で、おねーさんのセーフティーゾーンが使えなくなるなら非常に困る。

薬草は無限では無いので、回復手段が無くなるのはヤバイ。


逆に、次元の裂け目はモンスターが産まれる場所と関係している可能性がある。

乗り込んで行って元を断つ事ができれば‥

って、先が見えないから危険過ぎるな。

実際に境界面は色々な色がモヤモヤと混ざっており、次元の裂け目の先は見えない。


とりあえず、炎を一旦消し、すぐに右手を突っ込んで中を直接焼き尽くしてみる。

炎が出ている感触はあり、そこからの感じから想像するに相当広いな‥


「おねーさん、今からちょっと入ってくるから、命綱代りに左手だけ握っててくれる?」


「少年君、危なくない?

入るなら私が‥」


「いや、おねーさんだと範囲魔法が使えないから、多分ここは俺が行った方がいいと思う。

ヤバかったらすぐに出るけど、握力が無くなったらすぐに引っ張ってね?」


「わかった‥

でも気をつけてね。」


さて、おねーさんの了解を得たし、入ってみますか。

手を入れた感触では、特に異常はなかった。

まぁモンスター達が無事なんだし、よっぽど大丈夫だとは思うが‥

意を決して、俺は次元の裂け目に入る。

中には‥


石造りの洞窟のような場所になっており、床には大量の魔石が散らばっていた。

そして、更に奥にはよくわからん生物でできたような機械が置いてある。

ちなみに、モンスターは全て焼けたのか、1匹もいない。


一旦、おねーさんの所に戻り、状況を確認する。


「なんか、石造りの洞窟みたいな場所だったんだけど、おねーさん通ったの覚えてる?」


「んー、無我夢中だったからなぁ‥

全く覚えてないかも?」


「とりあえず、中には変な機械があって、大量のモンスターがいたっぽいけど、全部焼け尽きて魔石しかなかったから当面は安全だと思うし、もう少し中を調べたいんだけど?」


「私も行く!

もう一人はやめて。」

どうもまだまだ心配されているらしい。

手を放してくれないので、仕方なく二人で次元の裂け目に入る。


さっきは何もいなかった奥の方に、オークとオーガがいたのでインフェルノで焼き尽くす。

敵がいた場所に二人で近づくと、機械があり‥

今まさに、オーガが機械から出てきた。

やはり、この機械がモンスターを製造しているのか。

オーガをおねーさんが速攻で倒し、俺は機械を触ってみる。

うん、さっぱりわからん。

色々ボタンっぽいものを押してみるが、変わらない。

魔力を注いでみても変わらないし、止まらないようだ。

ちなみに、不思議な素材でできており、焼くことも、斬ることもできない。


「私昔から機械オンチでね、こうやって適当に触ると‥」

おねーさんが触ると、ボンッという音がして、機械は沈黙する。


「って感じ?

なんか必ず壊れるんだけど‥

というか大丈夫かな少年君、壊しちゃったけど?」


「おねーさん、サーチ&デストロイ!

遠慮なく全部を破壊せよ、ハハハ〜

なーんてね。


実際、ここは奴の拠点の一つっぽいし、この際出てくるモンスターを減らすのもアリだろうしね。

ちなみに、おねーさんが壊してる間、俺は探索しておくからよろしくね。」


「ほいよ〜

でも、なんかあったら呼んでね。

バビューンって飛んで行くから。」

おねーさんはホントに飛びそうで怖いな‥


奥の方で、ボンボコ破壊音がするが気にせず魔石を拾いながら探索すると、最初の次元の裂け目の近くに別の次元の裂け目を発見する。

多分これがセーフティーゾーンに繋がっているのではないだろうか?


おねーさんを呼びに行くと‥

なんか変な人?と戦っている。


「おねーさん、これは?」


「なんかカーデガンとかカープファンとかそんな名前の人?だったような‥」


「ワタシハコノバショノガーディアンデス。

タダチニハカイヲヤメテサリナサイ。

ケイコクシマス、ケイコクシマス」


ガーディアンか、どうするかな。

まぁ帰れって言ってるし、無理に戦わなくてもいいか?


「少年君、この人強いよ〜

倒してみたいんだけど?」


おねーさんはメテオストライクwith血風灰塵で連続攻撃するが、ガーディアンは全て的確に掌打でそらしている。

とにかく、ガーディアンの動きは早い。

動きを捉えるのが難しいため、俺では狙いをつけれない。


仕方ないので、インフェルノを広範囲に展開し、ガーディアンを焼こうと試すが‥

火は消えないが、燃えもしない。

多分効いていないっぽい。


おねーさんの攻撃をかわしているから、当たればダメージを喰らう可能性があるが‥

何か隙を作れば‥


俺も適当に機械のボタンを触りまくる。

すると、ロケットランチャーみたいな物が出てくる。

今の俺の腕でガーディアンに当てるのは難しいが‥

あいつがガーディアンなら、多分イケるかも?


「おねーさん下がって!」

俺はそう言った後、メインっぽいデカイ機械に向けてロケットランチャーをぶっ放す!


かなり大きな榴弾が機械に向かって飛び‥

ガーディアンがその身を呈して受け止め、爆発する。

やった!

倒したと言うのもつかの間、急に機械からアラートが鳴り出す。


「システム破損率が70%を超えました、この設備は20秒後に自爆します。」


自爆?

ヤバイ!

20、19、18‥

カウントダウンが始まる!

俺はおねーさんの手を引き、さっき見つけた新たな裂け目に逃げ込む。

物凄い爆音がした瞬間、裂け目は閉じ、何事もなく逃げることに成功した。


暫くすると、セーフティーゾーンが解除され、俺たちはいつもの異世界に戻る。


さあ、いつものクソッタレな日常の始まりだ。

俺はいつもの科白を言う。

「おねーさん、おはよう」

何もない日常‥

それはかけがえのない1日

俺は、その事がいかに重要だったか、改めて知る事になるのだった。


第53話 日常の終焉

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