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第15話 狂信者

階段を登って行くと、女の声が聞こえてくる。

三分岐の左のあの部屋だ‥

何かを歌っている?

なんでこんなところで?

気が狂っているのか?

勇者の一人だろうか?


恐る恐る近づいて行く。

女の声で歌い続けている‥

「神よ〜♫神よ〜♫我が全能の白き神よ〜♫信徒たる我が生贄を捧げます〜♪この血、この肉、魂までも貴方の為に〜♫ララララララ〜♫さあ〜共に手を取り楽園のために殺し続けましょ〜♫」

神?

奴の事か?

あの陰険でロクデモナイ、どこかでこちらを監視して笑っていそうな奴を神と崇めるのか?

ボス戦の興奮の後のせいか、怒りが止まらない。

でも相手は勇者だ。

慎重に行くべきだろう。

冷静になれ‥


そして、例の部屋を覗くと‥





そこには、異常な光景が広がっていた。


ゴブリンの頭と血で魔法陣が描かれており、中心で人が踊りながら歌っている。


顔はわりかし可愛い系だと思うが、ゴブリンの血で意味不明な模様のペインティングをしている。

皮の鎧と鉄の爪を装備し、一心不乱に踊っている‥


自主規制

そして敵である。

ただ、同じ人間同士分かり合える可能性もある。

話し合いから始めるべきか?

本当に狂人なら討つしかないが‥

生きている人間と戦うのは初めてだし、人殺しへの抵抗は強い。


まずは声をかけてみよう。

‥やはり女性に声をかけるのは抵抗があり、すぐには言葉が出てこない。

意を決して話しかける。

ってこれボス戦並みの緊張感だ。

こういう時は勘も働かないし。

「そこで、何してるんだ?」

俺はなけなしの勇気で問いかけた。


女はいう。

「邪魔をする気か?私の崇高な儀式を邪魔する気か?」


「いや、俺はただ‥」

なんだこいつ‥

かなりビビって咄嗟に応えるも、女は更にキレ始めた。


「お前の意見なんてどうでもいい!邪魔する気かどうかを聞いているんだよ!YesかNoか?それで答えろこのクズ虫野郎!」

かなりお怒りのようだ。

と言うか顔に似合わず苛烈な性格みたいだし‥


「Noだ!邪魔はしない。」

「嘘を付くなこのクソ虫め!神を冒涜する背信者め!口答えするな!臭い息を吐くな!息をするな!」

無茶苦茶だ‥

「落ち着け!奴は神なんかじゃない?!騙されるな、冷静に、落ち着いて、話し合おう。」


そういうと‥


自主規制


かなりヤバい人のようだ。

まぁ最初からそんな気はしていたが、奴を否定したことがお気に入らなかったようだ‥

多分狂信者というやつだなこの人。


そして、女が奇声をあげ襲いかかってくる。

完全に無茶苦茶な動きで両手のクローで引っかこうとしてくる。

スピードはゴブリンよりは上かもしれないが、ホブコブリン程ではない。

冷静に鉈で捌けば当たらない。


「何故だ!何故だ!何故だ!神に祝福された私の攻撃が何故当たらない!お前は悪魔の手先だな!」


いや、経験とレベルの差だろう。

っていうか悪魔って‥

まず、常に上からの大振りをしているため狙いが読みやすい。

次にフェイントがない、単調だし‥

そもそもクローは一撃重視な武器ではなく、格闘スタイルで少しずつ削るタイプだろ。

脇を締め、狙いをすまして連打する方がダメージを与えやすい。

しかも、鉈は短いとはいえクローよりは長い。

そんな考察をしていると、女の鉄の爪攻撃が止まる。

「やはり、悪魔には神の裁きが必要です。神よ、汝の慈悲深き氷の柩を持って愚かな悪魔を浄化せよ、アイスボ、痛い」

この女の魔法はアイスボールのようだ。

喰らうと流石にヤバいので、タイミングを見てナイフを投げる。

女の腕にナイフが刺さる。

魔法は中途半端になったようで、天井が凍っている。


「まだ戦うというなら容赦しない!武器を置け!」

俺は最後の警告をした。


「誰がお前のような社会のクズに屈するか!死ね、死んでしまえ!この童貞野郎が!」

いや、もう十分話しかけたよね?

無理だよねこりゃ?

まぁ精神的に逝かれてるから仕方ないか‥

顔は好みだったが仕方ない。

撤退しよう‥


再び鉄の爪での女の攻撃をかわしていく。

左腕はナイフの傷が残っており、攻撃は右だけなので更に単調になっている。

もういい加減面倒になってきた‥


思わず、攻撃をかわした後で鉈を一閃してしまう。

すると真空斬りが出てしまい?女の細い首が、落ちた。




一応まだ生きているようだ‥

目を閉じながら必死に何かを唱えようとしている。

薬草を食わせれば、多分くっつくだろう。

その代わり、また襲いかかってくるよな‥

このまま逃げるか?

ただ、次会った時にパワーアップして襲いかかられるのも馬鹿らしい。

恨みのパワーは怖いしな。


まずは武器を奪おう。

鉄の爪を剥ぎ取る。

細っそりした手、まだ屍体じゃないから柔らかい。

次は‥

自主規制


正直この時点で相当狂っているのも間違いない。

どうせ狂っているなら‥

ヤってみるか、人体実験。

ふふふふふふふふふ



殺さなければ殺される。

ならば殺した方が良いのか?

否、今必要なのは情報

さあ、実験の始まりだ!


次回 第16話 異世界式人体実験

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