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魔力


 天才ということで俺はママンと隔離されることはなくなった。

 そんな判断で大丈夫なのかと心配になってしまう。


 相変わらず目は開かないので見えないが、耳は聞こえるので分かったことをまとめる。


 俺の母親はセレナ、父親はハンスというらしい。

 つーか父親どこに居んだよ。

 普通、自分の子供の誕生って立ち会うものじゃないのか?

 父親になったことがないから知らないけど...

 という訳で今日から俺は母親っ子になる。そう決めた。


 俺を取り上げたのはナナという使用人らしい。

 俺が産まれたのはお金持ちの所なのかね?

 そんなに重要だと思わないからいいけどさ。


 そして一番重要なのが魔法があるということだ。

 使用人のナナが変な呪文のようなものを唱えて、俺の産湯を出していたことから魔法の存在が判明した。

 流石に興奮したね。

 前世で魔法使いやってたんだ、俺にできないはずはない...

 言ってて悲しくなってきた。

 いいもん、この人生で卒業するもん。


 と、分かったのはこれくらいだ。産まれて間もないからこんなもんだろう。


 さて、ようやく俺のターンが回ってきた。

 転生もので読んだ中に魔力の感じ方や増やし方があった。

 実は自信がある。

 さっきナナが魔法を使った時に感じた変なものが魔力だろうと当たりを付けているからだ。

 感じ方はそれを探ればいい。

 次に増やし方だが、使えば使うほど魔力は増えると思ってやってみる。

 この世界の知識はないので試行錯誤していくしかないだろう。

 三つ子の魂百までというくらいに幼少期の成長は大事だろう。

 え、意味が違うって?いいのいいの、そのくらい幼少期の成長が今後に響くってことが伝われば。


 という訳でやってみよう。

 目を...元々閉じてたね。

 意識を自分の体に向けてさっきナナから感じたものを探す。

 見つけた。

 俺、やっぱり天才じゃね?

 おっと危ない、調子に乗ると昔から碌なことがない。こういうとこは自重しないと。


 さて、見つけた魔力を動かさないとな。

 どうしよう?適当に色々やってみようか。

 動いてください、お願いです動いてください。

 何してるのかって?

 大人として、何かしてもらう場合は誠心誠意お願いをするのが常識だろう?

 まあ、魔力さんは機嫌がよろしくないみたいで動いてくださいませんでしたが...


 とりあえず観察してみようか。

 なんか心臓みたいに動いてるな、ていうか位置的に心臓じゃね?

 ここはファンタジー的な不思議器官が存在するのかと思ったが...

 まあいいや、心臓に魔力があるとして血液をイメージして全身を流れるようにして...おっ、動いた。

 具体的なイメージすれば動くのか?

 それじゃ、水蒸気のように全身に広がるようにして...おっ、出来た。

 なんか簡単じゃね?日頃の妄想が活きてるのかな?だったら加奈ちゃん(妄想で布団を見立てていた女の子の名前)も再現できるかも...

 言ってて悲しくなってきた。


 とにかく出来たから良しとしよう。

 次はどうやったら消費できるのか考えないといけないんだけど、何かないかな?

 動かすだけだと消費しないのだろうか?

 ぐるぐると体内を循環させる。

 体が熱い。

 何かしら効果が出ているということだろうか?

 自由に動き回れるようになったら検証してみよう。


 魔力を体内で回したことによって消費したのだろうか、眠くなってきた。

 おおよそ、1分くらい回していたことを覚えておこう。


 次はこの時間が長くなっていることを願って、俺は意識を手放した。



 

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