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ソウル オブ ナイト  作者: 古狐さん
2章 『異世界』
9/50

首都シェラザード2

お・覚えてるうちにどんどん書いていきたいけど、忙しい(ノД`)・゜・。



4月12日修正完了

 俺たちは奴隷区の整備されてない廃墟に住んでいる。

「おかーりー、ビルにいちゃん!」

「おかえりー、びるにぃちゃん!」

 弟のモロと妹のミナが出迎えてくれる。

「ただいま。いい子にしてたか?」

「うん!」「うん!」

「よしよし、今日はお肉もらってきたから食べような」

「わぁーい! お肉だお肉!」

 2人は大喜びだ。

 白い犬はゲージに移す。

 力弱く、グゥゥルゥっと威嚇もするが恐ろしくもなく、

「ちっこい犬だー! にいちゃん、ワンワンも食べるの?」

 その言葉に犬はビクンとし怯える。

「明日には、あいつ(エルバ)に渡すよ。今回は高く売れると思うからもう少しで俺たちも自由だ。だからもう少し我慢しててな」

「じゃあ今日はこの子と遊んでいい?」

「ゲージからだしては駄目だけど触れ合うのはいいよ」

「わーい!」

 そう言って、2人ゲージをもって奥の部屋にいく。

「おねーちゃん、みて〜わんわんー!」

 おねーちゃん? その言葉に奥の部屋にいく。


「こら! 2人ともそういう好奇心の目で見てはダメよ。すっかり怯えてるじゃない」

 そう言うとゲージから犬を出そうとするが噛みつかれる。

「あ!」「あ!」

 モロとミナは顔を手で覆う。

「大丈夫よ。怖がらないで、ごめんね窮屈なとこに押し込めるようにして」

 そう言いながら白い犬を出すとそのままやさしく抱きしめる。

「ほら、2人とも優しく触ってごらん? 初めての所に驚いただけだからもう大丈夫よ」

 2人が恐る恐る触ると優しい感触がする。

 2人はそのまま犬を抱っこして遊ぶ。


「ビル、おかえりなさい。また人から物を盗んだの? 苦しいのは分かってるけど駄目よ。盗られた人が悲しむわ」

「アクア姉さん⋯⋯ごめん。けど、姉さんも2人のチビも1人じゃ生きていけないんだ。どっちにしろ姉さんとチビ2人が自由になるのを見届けるまではやめないよ」

「私の事はいいから、あなた達の幸せだけを考えて、私はあなた達が幸せになるのならどうなったっていいのだから」


 アクア姉さん⋯⋯チビ達が見つけてきた奴隷の1人。見た目美しく回復治療もできる人魚という種族で価値が高いのだが、今は足に怪我をしており歩くのもままならずベットに寝ている状態だ。

 一度だけ瀕死の重傷を負ったときに、姉さんに助けてもらってから新しい家族となった⋯⋯。

「ごめん姉さん、いつもその会話は平行線で終わるんだ。もう少しで100万旧貨もたまる。そうしたら姉さんとチビ2人は奴隷区をでて幸せに生きて欲しい」

「何いってるの? 貴方は、ビルはどうするの?」

「俺は罪を清算するよ。悪い事をして生きたんだ。せめて、あの(エルバ)の悪行をすべて告発する」

「駄目よ! そんな事をすればビルも無事じゃ済まないじゃない!」

「いいんだよ姉さん。初めから決めていた事なんだ」

「ビル。お願いだからやめて」

 涙を流しながら訴えかけるが決意が固まっている者に効果はなくごめんとだけ言い部屋を去っていく。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 ーー王城内ーー


「アンドロスよ、最近の奴隷区の調子はどうだ?」

「表面上は問題なく、解放された元奴隷達も住民と変わらない状態です」

「ふむ。やはり最近の奴隷に認識されてない者の出所は分からず仕舞いなのか?」

「はい、一応調べてはいるんですが⋯⋯盗みをしている奴隷を捕まえても登録されてない奴隷であり登録して数日以内に自害しています」

「それは⋯⋯止められないのか?」

「奴隷に対して奴隷に監視させる事は難しく、正規に雇うと作業に支障がはいりますゆえ⋯⋯監視は厳しくはしていますが ーー 追いつくよりも自害するほうがはやいのです」

「ふ〜む。分かった、引き続き調査をしてなにか分かったら教えてくれ」

「分かりました」

「すまぬな。奴隷区を任せてしまって」

「いえ、王も共に考えて頂けているので助かっております」


 ーー王城中庭ーー

「それでそれで! その後、その殿方とはどうなったんですか?」

「そのまま食事にいって夜景が綺麗な所でキスをしてそのまま熱い夜を過ごしたわよ」

「えぇぇぇ!」

 頬を赤く染めながら集中して話を聞いている。

「クレアもいい年頃なんだしそういう経験してもいいかもしれないけど、お姫様っていうのも難しそうよね」

「そうそう、人から見られて恥じる事ないようにとかああしなさい、こうしなさいとか毎日毎日耳にタコができちゃうぐらい聞き飽きたわ」

「けど、その分王子様に会ったりいい感じになったりするからいいじゃない?」

「エルバから見たらそうなんだろうけど、実際に殿方が近くにくると固まっちゃって口調が固くなるのよね」

「クレアはまだまだそこら辺がお子様よねぇ。はやく恋しちゃいなさい。そうすれば一歩ずつ大人になっていけるわよ」

「はーい。エルバがいつもしてくれる外のお話、毎回新鮮で大好き。私もエルバみたいになりたいわ」

「⋯⋯ふふふ、私達が1人だったらいい感じになってたかもしれないわね」

 たわい無い会話をしながらいつも通りの時間を過ごす。


「エルバ、話が終わったから帰るよ」

 アンドロスが声をかける。

「今回のお話もここまでね」

「エルバ達も王城住めばいいのに、アンドロスおじさまも仕事に力入れてるからって奴隷区に住まわなくても」

「父は頑張り屋ですから、今度また新しいお話と面白いモノがあったら持ってきてあげる。今日はこれで失礼しますね。姫様」

「はい、エルバもお身体には気をつけてくださいね。またお会いいたしましょう」


「父様、今回のお話はどうでしたか?」

「いつも通りだよ。ただやっぱり最近の不明な奴隷達の被害が大きくなっているからもう少し力をいれて調べないといけない」

「父様もお身体には差し支えないように頑張ってください」

「できる限りそうするよ。ありがとう」


 奴隷区に戻ってくる。

「父様、私はここで少し寄る所がありますので」

「ここで大丈夫かい?」

「えぇ、姫様に今度、何か珍しい物があればお渡ししたいので、少し物を見て帰ろうかとおもいます」

「そうかい。遅くならないように帰っておいで」

「大丈夫ですよ。きちんと警護役もつれてきてますし」


 そのまま父と別れると、父が知らないもう1つの家に行く。

「例の廃墟に住んでる子供がきていますよ。お嬢様」

「そう、ありがと」

 そのまま上着を渡す。

「そういえばあんた観察眼LV高かったわね? 例のガキの廃墟をみておいてくれない? たしか60ぐらいはもう溜まってたと思うし、位置把握しておきたいのよね。いいわね元盗賊頭さん」

「お嬢様、我間優作です」

「奴隷に落ちた奴が一丁前に名前を名乗るな。それともなに? 変なプライドをまだ引きずってもってんの? ばっかじゃないの? あんたは犬よ犬。顔だけは渋くていいから護衛役と性欲用に拾っただけなんだから。嫌ならさっさと金ためて一般人になんなさい」

「⋯⋯かしこまりました。では偵察にいってきます」

 何かを言いたそうであったが、男は口を紡ぎ部屋から出ていった。


「すこし待たせたわね。で、今日は何を持ってきたの? いくらで買い取ってほしいの?」

「この犬だよ」

 そういってゲージを置くが、中身には何も入っていない。

「はぁ? なんもはいってないじゃない? それとも頭でもいった ーー?」

 最後まで言う前に驚く。

 何もなかったのにパリパリと静電気みたいになったと思ったら白い犬が姿を現した。

「おおお! いいわね! 姿もまだ小さいしかわいい。どこで盗ってきたのよ」

 女の顔が綻ぶ。

「昨日、城下町に来てた女性が大事そうに抱きしめてたんだ。人混みも多かったから、その隙をついたんだ。⋯⋯で、いくらで買い取ってくれる?」

「その女性は可愛かったの?」

「ああ、可愛くてとても綺麗だったよ。もしかしたらどこかの姫様じゃないかっておもったぐらいに」

 さらに歪に笑う。

「あはは! いいわぁ! ざまぁないわ! 今回のは高く買い取ってあげるわよ。あんたのとこは結構溜まってるはずよね?」

「60万ぐらいはたまってるはず」

「なら、今回は39万旧貨で買い取ってあげるわ。あ、勘違いしないでね。返せるまで払ってもいいけどその後が厳しいでしょう? 奴隷は返上してもそのまま働くこともなにもないまま野晒しにされるから、こういう場合は最後の一回は生活費のためとおもって頂戴」


 ならそれ以上に高く買い取ってくれたらいいと言おうとしたが、機嫌を損ねていい事にはならないと判断し承諾する。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 奴隷区を歩きながら男は舌打ちをする。

「くそっ!」

 最果ての森で捕まった俺たちは、そのまま王城に連れていかれ、奴隷に身を落とした。

 俺以外の奴らは彼女(枝葉さん)にやられたせいなのか圧倒的に叩き潰されたショックからか真面目に働いて返そうとしているが、俺はそうはいかなかった。


 その時に会ったのがエルバだ。

 

 元騎士のことも知っており警護が勤まる奴が欲しかったとの事で従った。

 誤算だったのが、エルバが用意したのは『縛りの首輪』であり、言うことを聞かないと主人が判断したら首がしまっていく代物だった。

 奴隷区の奴隷は融通が効くと聞いたが、エルバは例外だったことだけがとても後悔させられる。

 挙句の果てには性処理もさせられる⋯⋯確かに俺は30過ぎたおじさんで向こうはまだ20程度の若さだ。一見にすれば羨ましいっと思う奴も多いかもしれないが、あの遊びきった身体は全てにおいて拒絶したいほど辛い。

 俺は初々しい方が好きなのだ。

 思い出すだけでも吐き気がする。

 そうこう考えてるうちに例の廃墟につき、観察眼をすると、建物内部の詳細が見える。

「金の位置はあそこか⋯⋯チビが2匹いるっていってたのだからあそこで固まって寝ているアレだろうな」

 あと1つ生命反応があり、詳細を確認する。

「名前はアクア⋯⋯、ん、何だ? 人魚? この辺で? いやそんな事より ーー」

 生唾を飲み込む。

 彼女のスリーサイズが極上のワガママボディをしていた。

 男は立ち上がりそのまま廃墟に足を運ぶ。

 偵察? なにそれ? おいしいの? そんなことはもう頭からスッパリ忘れていた。

 チビ達が寝ているのを見向きもせずにアクアの元に行く。

「だれ?」

「こんにちわお嬢さん(マドモアゼル)」

 そのままアクアの細い両手を片手で塞ぎ、ボロボロの服をはだけさせる。

「やめ! やめて!」

「声をできる限りだすな。まぁ、だしても構わないが⋯⋯あそこで寝ているチビ2人が目を覚ましたら死ぬ事になる」

 ハッと意識がそちらにいく。

「そうそう、それでいい」

 溢れんばかりの乳房を揉みほぐす。

 そのまま下半身に手をもっていったが下半身部分はヌルンとした。

「せめてもの抵抗か?」

 足は人魚の形に変わっていた。

「さっさと足を戻せ。ガキどもを殺すぞ」

「子供達の方にいったら、魔法であなたを攻撃するわ。その首輪、無理にはずそうとしたら絞まるんでしょう」

(ちっ! バレてやがる)

「まぁいい。楽しみは今度にさしてもらう。とりあえず、今日は上でいいか」

 片手で抑えてた手を、両手で片方ずつ持って胸の上でクロスさせる。

 その腕により圧迫された胸の中に自分のモノをいれて男は時間忘れ楽しんだ。


 男が帰ったあと、服を脱ぎ泥水で身体を洗う。最後の仕上げは魔法でだした水で身体を洗い流す。


「ただいま姉さん」

 こっちを向くなり赤面し顔を隠す。

「ビル⋯⋯おかえりなさい。今更そんなにかしこまらなくていいのに」

 辛い感情は一切ださず微笑んで迎えた。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「いいわぁ、いいわぁ。この犬がいれば、計画を実行に移せるわ。あはは! 本当に待ち望んだ時がもうすぐ来る! 失敗は絶対にゆるされないから、どれだけ我慢したことか! あぁ〜、堪らないわぁ〜、アイツの絶望の顔とお別れをした後の私の新しい人生が!!」

 エルバは狂ったように笑い狂う。


「ただいま戻りました。お嬢様」

「あらぁ、お帰りなさい。あんた、そういえば騎士に戻りたかったわよね?」

 エルバの機嫌の良さを含め、その言葉にポカンとする。

「えぇ、まぁそうですが?」

「なら、あなたの望みを叶えてあげるわ」

「? それはどういった意味です?」

「そのままの意味よ。私の計画が全て終わった後に騎士に戻すといってるの。あと女癖悪かったわよね? しっかり働くなら好きな女も用意するし王女ともやらせてあげれるかもよ」

 悪魔の甘美な言葉に男がうなづく。


「偵察にいった場所は後回しにするんです? 人魚という珍しい種族も一緒にいましたよ。あとはチ2人の子供ですね」

「人魚? 直接それは見たの?」

「えぇ⋯⋯まぁ、少し楽しみましたが⋯⋯」

「中に入れてないなら価値は下がらないからいいわ。大陸で見るのは久々ね。人魚同士で交わるなら何も変わらないけど、人と交わると人種(ひとしゅ)になるのよ。回復などの効果も人並みになるデメリットがあるけど」

「そうなのですか⋯⋯?」

「昔ここでみたことあってね。結局、豚みたいな奴隷管理者が楽しんで人種になり価値無くなったからといって壊したわね」

 少し頭の中で整理をすると、

「まずはあのガキの方を片付けてから、次の会合の時に実行する事にするわ。明日から忙しくなるから、あんたらも報酬や名誉など欲しければ、しっかり働きなさい」

 とだけ言い残し館を後にした。


 空が闇に染まり、街角の灯りが点いた道をエルバは嬉しそうに歩いて帰る。


 その目には揺らめく焔を映しながら⋯⋯。

シェラザードの話は、あと2-3話は続くかも。

新キャラ考えたり、技、武器など考えたりとアイデアはあるけどつかえるかどうかは謎かもなぁ(´・ω・`)



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