発展と発見の3話
あれから順調に開拓を進め遂に人口が15人になった。
しかし、五人は十に満たない子供である。まだ戦力に成るまでに時間がかかりそうだ。
内部時間では既に10数年は経っている筈だが一人目が未だに現役で働いているのは何故であろうか。
医学が進歩している訳がなく、魔法と言ったスペシャルなパワーが存在するわけでもない状態で既に50・60位である。
記録からすると、死んでいてもおかしくない。
記録の人の国でも過去もっと良い環境でも寿命が50であった。
ならこの文明はどうだ、もっと短くてもおかしくない、獣害には俺が対応したからその分の延びは理解できる、だが、食料が仕留めた獣肉と芋だけなのに……そうか、肉食動物と同じように栄養を取っているのか!!道理で、火が使えるのに生で肉を食べているわけだ。
なんて考察は端に置いておこう。
そんなことよりもだ、なんと!!GPがなんなのか判明しました。
God Pointってことみたいです。
何となくでプレゼントしたスコップが何故か奉られて拝まれるとポイントが増えるんです。
ポイントの増加量が増えたのは嬉しいが俺を神とするとその御神体がスコップとはこれいかに。
まあ、いいや。これで開発が早まるんだ、安い安い。
とりあえず木工に石材加工の技術を投下。
金属に行きたいところだがまだ鉱石は見つかっていないし、そもそも加工のための道具が足りない。
土器は陶器の数歩手前までに成ってきてはいるがその数歩があまりにも大きい。
まあ、でも今更だ。文明ができるまでは頑張ろう。
というわけで、下手に手を出すことにした。つるはしを放り込んでみた。
また、崇められてる……さすがに使い方を説明せずではこうなるのだろうか……
そんなこんなで何となく基本だけを出してそれで何ができるか考えさせたり、家畜に引かせる農具を人の手で使わせたり、家畜をプレゼントしたらそのまま食われたり………
いろいろと教えては考えさせて非効率なところを指摘して、ポイントで人口を増やしたりしていたら遂に人口が三桁をになった!!
数日前に僕は5歳になったところであるので、なんだかお祝いをしたい気分だ
【人口が100を超えました。チュートリアルを終了します】
……え?
【老衰、病気が追加されます】
ちょ、これは……
【住人の追加に必要なポイントが増えました】
ええ!!
【天災が起こるようになりました】
ちょ、拙い!!
【実績解放:奪わない神___報酬⇒加速倍率×2】
【実績解放:問いかける神___報酬⇒ステータス『志』解放】
【実績解放:体力充実___報酬⇒冶金の基本(銅編)】
【実績解放:体力自慢___報酬⇒冶金の基本(鉄編)】
【実績解放:体力馬鹿___報酬⇒冶金の基本(鋼編)】
【実績解放:知力十分___報酬⇒天啓の石板】
【実績解放:知力自慢___報酬⇒共通言語(プレイヤー技能)】
【実績解放:技術開花___報酬⇒特殊鉱脈追加】
【実績解放:住人命名___報酬⇒継承される想い】
【実績解放:新たな命___報酬⇒育まれる愛情】
【実績解放:短期指導___報酬⇒スタミナ強化石×20】
【実績解放:住人十色___報酬⇒自己意識】
【実績解放:文明の息吹___報酬⇒探求心】
【実績解放:不可思議な現象___報酬⇒物理外法則の兆し】
【実績解放:信仰は何がため___報酬⇒廻る愛】
【実績解放:神器降臨___報酬⇒想思念】
【実績解放:・・・・・・・・・・・・・・
実績解放多すぎ‼え、ナニコレすごい。
必死に苦労して手に入れた技術系の能力が複数、しかも冶金技術はとってもうれしいですな。
特に加速倍率二倍が大きい。
最大10.17倍だったのが20.34倍だ、一日半で一月進む。
倍速で開拓が進むね!
今まではチュートリアルだったのか……それにしても全滅の恐れがあったのはどういうことなのだろうか。いや、だから住人追加のポイントが上がったのか。
住人追加はあくまで救済措置でしかないわけだ。
本来の、もっと簡単な難易度であれば、ある程度大きくなった時に使い捨ての戦力を確保するための手段ってところかな。
いや、でも無理だろ、なんだよ1,000,000GPって100人で一億だぞ
日当たり100GPじゃいつまでたっても無理だぞ
まあ、そんなことより開拓だ‼︎
いろいろと手に入ったものの検証もあるからな
で、気が付くと巨大な神殿を中心に町ができていました。
神殿の中央にはスコップとつるはしとバールのようなものがきれいに突き刺さっています。
どうしてこうなった。
人口が200を超えた辺りから施設が加速的に増えて。
同時期にはちょっとしたリーダーみたいなのができて天啓で指示をしなくても小隊単位での統率のとれた狩りを行い始めて、
人口が1000を過ぎたらあっという間に文明ができ始めた。
何時の頃からか、内部時間で言えば100年くらい前に送った道具がきれいな建物に祭られて、そこに向かって集団で祈る光景が見え始めた。
そこからはGPも結構な速度でたまるようになったので、少し奮発していろいろやってみるともっと崇められるようになっての良いループが始まって、人口の増加が加速した。
世界も随分と大きくなって、何よりいつのまにか最初の世界広さがそのまま町になっている。
驚愕なのは身の丈以上の岩をたった二人で運んだり、巨木を数人で運んでいることだ。
現実の世界ではもちろんそんなことはできない。
魔法を使って切ったり砕いたりしてから運んでいる。
どうしても大きなものが必要な時は何人かで魔法を組み合わせて運んでいる。
おかしいな、どう考えても人の力で運べそうにないけど魔法なんてまだ使っている素振りなんてないんだよ……うん、それらしき兆しはあるんだけどね…
どうも魔法の力、エネルギーとかじゃなくて魔法物質が少量出土してからその解析と利用に夢中になっているみたいで魔法を人が使って何かするという光景を見かけない。
あ、火がなくても加熱処理ができる鉄板とか作ってる。
うーん予想と違う方向に全力疾走している感じだなー
ちなみに現在の加速倍率は35.84倍、途中から手を加える機会が大きく減って、ポイントのたまり方がものすごい加速したから早くしたら常にポイントが上がり続ける状況が出来上がったからどんどん増やした。
それでもカタログを暇があれば確認して面白そうなのを時折投下している。
例えば種族追加とか土地の拡大とか、雨降らしたり、川を作ったり山を作ったり、平地を作ったり……
途中から国造りから土地造りになってるんだな、これが……
頭のいい人が多いみたいで、新しいエリアにいろいろと不思議素材導入して解放するとあっという間に探索隊が結成されて無理のない程度で採取が始まり、持っている手札で最良を導き出してもりもり進む。
ただし、いまだに魔法を使う人がいない。
魔道具と言うモノを作り出してみんながそれを使っている。
部屋の温度を調整したり、自動でお湯を一定温度に保ったり、
動く階段とか、丈夫な綱にぶら下がって物を自動輸送する魔道具とか
あれ、ひょっとして現実の僕より文明的に上じゃない?