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向日葵  作者: 角達 和樹
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半年も前に別れたのに、私は今でも彼女のことが好きだ。

 

お互いに20代も後半になり結婚を前提にしてそろそろ落ち着こう、という段階までいっていたくらいだからだろうか。

 

 すれ違う私達の感情をどうにか修正はできないかと暗中模索して何度も何度も話し合って、改善策や打開策をたくさん考えた。


 けれど一度狂い出した歯車は元に戻すことは出来ず、私達にはどうすることも出来なかった。


私達の中にあったはずの『好き』と言う感情はいつの間にか消えてしまった。


いや、大きさを変えて今までのように『好き』を感じなくなっただけなのか、それともその本質自体を変えてしまったかの様だった。


今までの様には出来ないだろうというのが私と彼女の最終的な判断、答えになった。


 後悔はしていない。


 相手が嫌いになったわけではなく、浮気されたわけでもない。


怒りや憎しみ、妬みに失望などといった負の感情は生まれなかった。


お互いに好きだけど別れるというのは、絶望を感じるほど深く悲しいわけではなかった。


例えるであるのなら、長い時間凄し思い出をたくさん得た学校を卒業していくときの感覚に似ていた。


 でもその例えとは大きく違うのは、私の中にあった『好き』という感情の分だけ、私の中に隙間を作った。


 その隙間は、私の中に大きな穴を作って簡単に埋められなかった。

 

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