表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
向日葵  作者: 角達 和樹
1/17

花言葉

 世間ではよく聞くアラサー。


 気が付けば私もすでに28歳になり、結局この歳まで結婚せずに来てしまった。


 再来年の誕生日には私はとうとう三十路の大台に乗ってしまう。


 子供の頃は30なんて完全にオジさんだとバカにしていたはずなのに。


 30になったらすでに結婚をしていて奥さんや子供のためにもがんばって働いているのだろう――なんて子供の頃は軽く思っていたが、実際のところは三年付き合った彼女と半年前に別れて以来それからは出会いも何もない。


 別に彼女をおろそかに仕事に生きていたわけでもなかったし、彼女とも上手くやっていたつもりだった。


 毎週必ず週末には交互に相手のところに泊りに行っていた。


 寝食を共にして一緒の時間を過ごし、取り留めのないどこにでもある平凡な日常をいい意味でダラダラと楽しんでいた。


 ・・・そう思っていたが、いつしか私も彼女もお互いに相手に対して気を使って生活していて以前と違いどこかギクシャクしていた。


それまで居心地の良かったはずの彼女の隣が、何故だか息苦しいものになっていた。


最初は些細なことだったが、だんだんと自分の気持ちを押し殺したり無理やり考えを変えたり。


 その頃から『仕事忙しいから、今週は泊りは無しにしよう。』などと言って次第に避けるようになった。


 だが、そう感じていたのは私だけではなく彼女も同じだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ