零ー2 【???】
全ての元凶は私。
最初から、そこに私の居場所はないと言われていた。
あの人が、一度だけ私に与えてくれた選択肢。
恋人にはなれずとも、妻になれるならと私は迷いを捨てた。
それでもいいと納得していたのに……していたはずなのに。
共に日々を過ごすうちに、何時しか期待と希望が芽生え、それは最悪の場面で溢れ出てしまった。
望まれた妻でいると約束したのに――
望まれた妻でいられると思っていたのに――
可愛い私の子供たち。
愛していたのに
【本当に?】
愛しているのに
【真実は?】
あの日、あの時。
溢れてしまった私の醜い感情が、あの子を傷つけ、あの子を狂わせ、あの子を悲しませた。そして今なお、あの子達を苦しめている。
ああ……もう二度と戻れないあの頃が、私の人生で一番輝いていた。
一番、幸せな時間だった。
もう二度と会えなくてもいい。
だからどうか神様。
あの子が幸せでありますように――
どうか神様。あの子の心が晴れますように――
叶う事なら、あの子の傷も、あの子の罪の罰も、全て私に与えてください。
今はもう写真の中でしか会えない、キョウダイ三人が笑いあっていたあの時間。
どうか神様。あの幸せな時間を、子供達に返してください――