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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

悪夢夜

悪夢夜(あくむや) ~沈黙~

作者: 赤神裕

 これが初投稿となります。《赤神あかがみ ゆう》と申します。名前の方はユウでもユタカでも特に深い意味はないんでどちらでも構いません。普段は長編小説を書いているのですが、このサイトではお初ということで肩慣らしに短編を書かせていただきます。それでは、ごゆっくりお楽しみください。

 「神隠し、そんなものあるはずがない」

 そう呟いた俺に後ろから声をかける者がいた。コーメイこと吉中孝明よしなかこうめいだ。

 「いや、神隠しは実在する。実際にこの学校であった人もいるくらいだ」

 この学校でたびたび耳にする神隠しという言葉。誰が言い出したのかもわからない、ふざけた悪戯いたずらのようなものだ。確かに俺も神隠しにあった生徒がいるとは聞いていたが、別に気にも留めていなかった。そう、ただの悪戯いたずらだと思っていたからだ。

 「呆れるね。君みたいな優秀な人がこんな子供だましのようなものを信じるなんてさ」

 俺が皮肉っぽく言うとコーメイは顔をしかめた。

 「だから、本当にあるんだってば。実際に……」

 「はいはい分かったよ。でもやっぱ証拠がなきゃしっくり来ねぇよ、あってみたいもんだね」

 するとコーメイはかぶりを振って、人差し指を唇にあてがい、また頭を振った。

 「そんなこと言うなよ、呪われるぞ?」

 「お前、勉強のしすぎでおかしくなったのか」

 俺は笑いながらコーメイを見る、コーメイは未だ真剣な顔をしていた。

 「そんなに知りたかったら教える、ただヤバいと思ったらすぐにそれを止めろ」

 コーメイはパソコンのサイト検索ワードを書きだして俺に渡した。俺はそれを笑いながら受け取る


 夕方、家に帰りパソコンを開く。ふとコーメイからもらったサイト検索ワードを思い出し、検索エンジンにそれを入力した。そのワードにヒットしたサイトが表示される。だがコーメイが言っていたそれらしきものが見当たらなかった。

 「やっぱ嘘じゃん」

 俺は安堵あんどと退屈とが混じった深いため息をついた。それからいつも見てまわっているサイトへと行く。

 風呂や夕飯をすませてパソコンに向かったのは午後の11時のことだった。またいつも見てまわるサイトへと行こうとした次の瞬間。検索エンジンへと画面が切り替わり、キーボードに触れてもいないのだが入力欄に文字が打ちこまれていく。学校名が打ちこまれたあとに“死亡リスト”と打ちこまれる。表示されたのは現在学校に来ていない人の名だった。次々に名前の列が下へと下がってゆく。ヨ行のところまで来て我が目を疑った。そこにはコーメイの名があったのだ。日時を見ると今日の11時だった。コーメイの名が死亡リストに載っているとなると、つまりそれはコーメイの死を意味する。

 不意にインターフォンが鳴る。玄関の方を見ると鍵をかけていたはずのドアが半開きになっていた。確かに鍵はかけた、だが今は開いている。インターフォンからは不気味な機械音がする、歯医者でよく聞くあの音をさらに大きくしたような感じだ。次第にその音が大きくなってゆくのが分かった。後ろから音が聞こえる。後ろを振り向くと首のあたりに違和感を感じたが、それはすぐになくなった。後に残ったのは長い沈黙のみであった。


 「ねぇ聞いた? また神隠しあったみたいよ」

 「うん、怖いね」

 「えっと確かコーメイと……」

 そんな会話が学校中でされていた。あの悪夢のような夜は終わりまた日常を迎えた朝の学校の様子だ。 だが、その悪夢のような夜が本当の終わりを迎えることは――――


ない……。

いやぁ、やっぱり短編は苦手ですね。いろいろと考えてしまってなかなかまとまらない。というのが本音です。自分にとっては難しすぎて肩慣らし程度じゃありませんでした(笑)まだまだ未熟ですが、楽しく読んでいただければ光栄です。それでは、また他の小説でお会いしましょう。

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― 新着の感想 ―
[一言] すげぇ! すごいですよ! これで肩慣らし? すごいですねぇ!!(何回言うんだ!!) 話の流れ、飽きを感じさせない場面展開。これが処女作にして肩慣らし……。自分の文才の無さを痛感してしまいま…
[良い点] 終わり方が このあとどうなったのか読んだ人に想像させるような感じで とても良いと思います。
2011/01/28 18:22 ササニシキ
[良い点] 少し謎を残しつつ恐怖を体の内側から湧き出す感じがしました。 すごい良い短編だと思います。 [気になる点] 特にありません。
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