悪役令嬢界の深海にあるニッチな能力で何でも出来る系の悪役令嬢の話
「マリーズ!婚約破棄をする!妹のメリングと婚約を結ぶぞ!」
私はマリーズ、公爵令嬢だわ。
王宮で殿下に宣言を出されたわ。
理由は聞かないわ。
だって、私のスキルは・・・・
「メリングのスキルは聖女だ。しかし、お前のスキルは何だ!(バキュームカー)とは何物だ!」
そう、全く意味不明なスキルを授かった。
今まで発動をしたことがないわ。
でも、殿下のしていることは浮気・・・それは許せない。
「マリーズは修道院に追放だ!公爵殿にも話がついている」
せめて発動して、有用か無用かなスキルだけでも知りたいわ。
すると光ったわ。
ピカッ!
辺りは一面光に包まれたわ。膨大な記憶が頭に注がれた・・・
☆☆☆房総半島某海岸沿い
俺は吉田、バキュームカーの運転士だ。
「奥さん、毎度、四千五百円になります」
「あら、いつもと変わらないのね。旦那は漁に出ているのに・・・」
そうだ。そのはずだ。
「おい、愛理、汲み取り屋さんきてくれたのけ?」
「まあ、剛君、パチンコ?」
「おう、少し都合してくれ」
「あいよ」
愛人か。旦那が漁に出ているのに汲み取りの量が変わらないのはそのためだ。
「おう、兄ちゃん。ご苦労様」
「どうも・・・」
あながち悪い人ではないのが救われない。
バキュームカーの運転手、業が深いのかもしれない・・・
浮気は皆を苦しめる。
・・・・・・
「ギャアアーーー、何だ。異世界の思念が伝わって来た!そうか、私がやったことは浮気だったのか?」
「ヒィ、お姉様!私も殿下と密会しましたわ!」
王宮の広間には、異世界のバキュームカーなる魔道車と・・・ヨシダさんが出現しているわ。
「どうも・・・何か、幽体だけ召喚されたみたいです。マスター、ご命令を・・・」
「そうね。どこか遠くに行きたいわ」
「了解しました。座席に乗って下さい」
「あら、エスコトートしてくれないのかしら」
「失礼、今、ドアを開けます」
私はバキュームカーに乗り。東の方角に向かう。
「マリーズ!悪かった。賠償だけはさせてくれ~」
「お姉様、家に残って」
「マリーズよ。父が悪かった。何かすごそうなスキルだから残ってくれ!」
殿下と妹、お父様の声を背に私は旅立つ。
そう、やっと自由を手に入れたわ。
このスキルがあれば何でも出来るような気がするわ。
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