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第4話「爆破テロ」

 ナツキと茜が調査方針について作戦会議を行っていた頃、市内の家電量販店。

 男が来店し、商品を探していた。

 最近多発する、家電量販店の爆発事件の影響で客が激減していた。

 男は乾電池を手に取り棚に戻す。

 店員も警戒しているので男に近づく。

 男は店員に気づくと声をかける。

 探してい商品を伝えると店員は端末から検索する。


「少しお待ちください……。申し訳ございません。そちらのだと取り寄せという形になってしまいます」

「じゃ、今回はいいです」

「申し訳ございません」


 男は残念そうな顔して帰っていった。

 店員の杞憂だった。店員も通常業務に戻る。

 が束の間、非日常が店を襲う。


「気づいたら爆発してました。何が爆発しかもわかりません。店以上に商品が全滅と言っていいので店を続けれるかどうか」


 連続家電量販店爆発事件の最新の犠牲者だ。


「これは恐らく『異能者』の仕業だろう」

「ですよねー、爆発物が仕掛けられらた形跡もなければ、材料も発見できてないそうです。いくらなんでも火薬や爆発物の痕跡もないとなると自然法則に基づいた爆発でない可能性が高いですよね」

「それはお前の見解か?」

「いえ、鑑識の報告書に決まってるじゃないですかー総監」

「対策会議を開く。法案会議の後でな」


 警察も捜査しているが、めぼしい情報もない。単独か複数かも分かっていない状況に警察も頭を悩ましていた。


「お、総監が自らですか?」

「これだけ騒ぎになっては仕方あるまい。それに犯人が『異能者』だとして逮捕したら法案がようやく通るだろう」

「『異能者』に対する刑罰の厳罰化ですか」

「あぁ」


 榊原勇士さかきばら ゆうし。若くして警視総監になった男。彼は警察の中でも特に異能者の犯罪者に対し厳罰を主張する過激派でも知られている。

 若くして上り詰めたのは実力コネ両方を持っているからである。

 エリート組だが、現場に赴き積極的に異能者犯罪を解決し異様なまでに実績を上げた。

 当時、異能者犯罪の逮捕、立件が難しい中、目覚しい逮捕率を誇り警察の対異能者犯罪のマニュアル作成の草案を作り上げたことの功績により今の地位を手に入れた。

 一部からは、『異能者』狩りと言われることもあるくらいだ。


「貴方は『異能者』には人権は無く化け物だというのですか?」


 警察や国の役人、有識者が集まり会議が始まる。 

 異能犯罪についての法律についてだ。


「私は『異能者』の人権を奪うつもりは毛頭ない。むしろ尊重している。国主体で異能の制御に対して積極的に関与すべきだと思っている。あくまで私が言ってるのは異能を悪用して犯罪を起こす卑劣者に対して厳罰を科すべきだと申しているのです」


 榊原の主張に賛同する者が多くなってきた。

 先の多発する爆発事件のせいだ。


「しかし、強行手段を取ると過激派がさらに暴動を起こし一般人にも被害が及ぶかもしれないんですよ?」


 一度決めたものはそうそう変更することは難しい。この役人は慎重派のようだ。


「一般人に被害がないように、起きたとしても最小限に抑えるための法案です。もし、この法案が通れば次に構想しているのは『異能者』を守るための物です。異能を適切に使えば、国益になる」


 役人は黙り考え込む。


「プロのボクサーが路上で私闘でその拳を振るえば正当防衛以外では一般人より重い刑になるのと同じです。『異能者』により重い刑が望ましい」


 榊原は『異能者』に個人的な恨みがある。など囁かれているが彼は気にもとめていない。

 警察官風情が法律に口を出すのはいかがなものか。

 内心思う政府関係者もいる。

 しかし、憎たらしいことに大物政治家などと太いパイプを持っているため現場で動く役人には少々荷が重い相手だ。

 榊原の横に控えている副総監が資料を榊原に渡す。

 彼女は彼女で榊原の愛人と揶揄されている。

 特に目立った功績もないが、榊原直属の部下で榊原が警視総監になったとき副総監になった。

 決断は次回の会議にという先延ばしになり会議は終わる。

 二人は急いで別の会議に向かう。

 連続家電量販店爆破事件の捜査会議だ。

 警視総監が現場で指揮することなどイレギュラーもイレギュラー。 しかし、『異能者』犯罪の場合、榊原が直接指揮をとるこもある。


「鑑識の報告では異能による犯行である可能性が高いそうだ。結果がこれだ」


 画面に報告書がを映し出される。


「警戒レベルを一つ上げ周辺の家電量販店に常時警戒できるようにする。交番勤務には学校周辺、通学路など重点的に配置しお互いが情報を交換できるように体勢を整えることにする」


 警視総監自ら指揮を執るということで全体に緊迫感と何としても解決しようと士気が高まる。

 警察の無能がと、意見も出てきている。これ以上被害を大きくすることはできない。


「以上。解散」


 榊原に続き、警察官達は部屋から退出する。


「沢田副総監。体制変更後がこちらになります」


 片づけをしていた、沢田副総監に書類が渡される。


「ありがとうございます。総監に渡しておきます」


 彼女の名前は沢田心美さわだ ここみ

  総監室に戻り、榊原に渡す。


「総監、これがリストだそうです。問題なければサインを。あと各機関への要請リストいりますか?」

「作ってあるのか?いらんな。けれど貰っておく」

「どっちですかまったく」


 要請リストは認可された『異能者』組織のリストだ。

 逐次案件に適任だと思う『異能者』が在籍する組織に依頼する。

 依頼を行う時は複数の人間の許可が必要だが、榊原は許可を出す立場だ。自身が行うなら誰の許可も必要としない。

 警察組織で解決したいと思っているので頼らざるおえない状況以外で依頼はしない。


「会議ではああ言ったがまだ犯人が『異能者』だと断定されたわけではない」

「はいはい。で、その印をつけた所は一週間以内に依頼申請出すと優先的に受けてくれる所です」


 書類は机の上に置かれた。

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