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異世界で神(娘)と暮らし始めて嫁探し?  作者: 超七玉
神(娘)と暮らす事になりました
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9、最初のお仕事は、お掃除です

9、最初のお仕事は、お掃除です!



 早く起きて、朝食は、パン、ベーコンエッグ、ミルクと、俺も、シロも満足して、別に貴重品も無いので、そのまま、宿屋を出て、冒険者ギルドに向かった


 ギルドに入ると、まだ、早過ぎたのか、人もまばらで、両替がてら、ルイスおすすめの飲み物を2杯分買い、1つは水筒に入れてもらった


 新しい依頼書は、まだ、貼られていないようで、まばらに残ってる依頼を見てみることにした


・排水口掃除 報酬銀貨2枚

・落とし物探し(下水道) 報酬銀貨2枚

・薬草採取 報酬銀貨5枚

・買い物代行 報酬銅貨8枚

 などなど、冒険とはかけ離れたと思われる依頼が残っている様子


 それらを俺は、頭に刻み、テーブルに腰を掛け、自分は、どういった依頼をこなしていこうか考えた

 また、新しい依頼にも目を通してから決めようと、依頼書が貼られるのを待っていると


「ヒロさんじゃないですかぁ!」

 と、ガシャガシャ言わんばかりの全身鎧のイリカが声を掛けてきた


「イリカ!おはよう!コレ見てよ」

 と、自慢げにギルドカードを見せて、冒険者登録した事を伝えた


「やったぁ!

 ヒロさんなら、絶対、冒険者に向いてますぅ

 今日からですか?」

 と、言いながら、同じテーブルに陣取る!

 椅子が心配だ


「あぁ、そうなんだよ

 どんな依頼を受けようか悩んでいたんだ

 最初は、何がいいかなぁ」

 正直に、相談してみた


「最初は、割に合わなくてもいいから、掃除や採取、あとは、弱いモンスター討伐や調査などの絶対依頼達成が出来るパーティに混ざって、経験を積む事をすすめるかな」

 ちょっと、寝起きで機嫌が悪いのか、ツンケンしているリネンが教えてくれた


「リネンもおはよう!

 やっぱその辺からかぁ、ありがとうな」

 全くの素人の俺にとっては、娘の様な年頃の達なのに先輩冒険者?の言葉はありがたい


「ところで、2人の階級は何なの?

 あっ、何か飲む?」

 年上の嗜みですよ!って、注文を聞きながら聞いてみた


「いいんですかぁ、じゃぁ遠慮なくです

 あっ、私達は、先月、C級になれました

 そしたら、タガートさんに護衛の依頼を誘われたんですぅ」

 ありゃま、とんでもなく大先輩だったんだ、お見それしました


「イリカもリネンも凄いんだなぁ

 よし、俺も2人を目標に頑張ろうかな!」

「嬉しいこと言ってくれるじゃん

 いただきます」と、リネン

 乾杯したんだが、2人は「冒険者に!」と、言ってた気がした


 にわかにギルド内が賑わってきた時だ


「みなさぁん、おはようございマァスはぁい、依頼を貼りますから、開けてくださぁい

 依頼を受けたい方は、依頼書を持って、カウンターまで来てくださぁい!」

 グレースが、元気に出てきた


 我先にと、依頼に群がる


「行ってくるですぅ」

 遅れてスタート?したイリカが、ズカズカと周りを押し除けながら割り込んでいく


「いつもこんな感じなの?」

 と、一応イリカの行動の事をリネンに聞いてみた


「ああでもしなきゃ、割りのいい依頼は、掴み取れないよ

 ヒロさんは行かなくていいの?」

 イリカ達は、冒険者として貪欲に、冒険者を生業にしてるんだなと、改めて感じた


「あぁ、朝、見た依頼が残っていたら、それを受けようと思っている

 多分、そこに困っている人がいると思うからね」


 リネンは小さく数回頷いて

「そういう考えって、大人っぽくて、ちょっとカッコいいかもね

 でも、間違いなく報酬としては、割に合わないんじゃない?」

 リネンは、若いけど、生きていく事の大変さを知ってるんだろうな


「あぁ、百も承知だよ

 まずは、地道に汚れてみるよ」

 と、ちょっと自分でも、訳の分からないことを言ってみた

 また、リネンが小さく頷いていると


「リネぇン、これどうかなぁ?」

 と、鎧が小走りしてきたw


「うん、期間も、報酬も悪く無いかも、これにしよう」

 イリカは、「ヨシっ」と、ガッツポーズして、受付に並んだ

 どうやら、依頼書を取りに行くのは、パワーのあるイリカで、採取っ決定は、しっかり者のリネンのようだ


 2人がどんな依頼を受けたのか気になったので

「どんな依頼を受けたか、聞いても問題ないのかな?」

 と、聞いてみた


「ヒロさんなら問題ないかな

 南西の村の外れで、家畜が襲われたみたいで、その調査

 そこは、私らの生まれた村に近いから、地理も知ってるし、危なくなったら、即撤退すればいいしね

 それと、差し出がましいけど、一言いいかな?」

 ちょっと、ツンな感じのリネンが真剣な目で見つめてきたので、「頼む」と、お願いした


「どんな依頼も、何が起こるか分からないと思って挑んで損はないからね」

 と、少し睨むような目で言うリネン、何かそんな痛い経験があるのだろうか・・・


「分かった、忠告ありがとう」

「ワン!」何故か、俺と同時にシロも、吠えた

 シロを撫でると、リネンも、「賢いね」と、シロを撫でた


 イリカが受付から戻ると、2人は、飲み物のお礼を言って、ギルドを出て行った


 大体の冒険者が依頼を受けて出て行ったあと、俺は、ゆっくりと立ち上がり依頼書を見に行った

 朝に貼ってあった依頼で、側溝掃除と落とし物探しの依頼が残っていて、他は、なくなったいた

 新たな依頼も残っていたが、俺は、朝に見かけた2つの依頼書を剥がして、受付に行った


「あっ、昨日の・・ヒロキさん?でしたっけ?

 おはようございまぁす

 早速、依頼を受けてくれるんですか?

 どれどれ」

 と、俺の持ってきた依頼書を見る


「えっ、これを受けてくれるんですか?

 もう、誰も受けてくれずに3日くらい経っていたんですよぉ

 助かりまぁす」


 依頼者の場所は、2つとも、南外周区の西地区(門からの大通りより西側)らしく、別に今日中に終わらなくてもいいらしい

 進め方は、依頼書を持って、直接依頼者の所に行き、依頼が終わったら、依頼書にサインと、依頼を出した時に、ギルドから預かる完了の木札をもらってくるらしい


「分かった、これを責任持って受けさせてもらうよ

 ところで、俺、道具とか何もないから、近くに、道具屋みたいなの無いかな?」

 すると、ギルドの南隣には冒険者御用達の道具屋、北隣には、鍛冶屋兼武器屋があるらしい


「どちらも品はいいのですが、ちょっと値段は高いかもしれません

 外周区の中には、結構、色んなお店がありますし、腕のいい鍛治氏もいますが、欲しい物が揃うかは、分からないです」


「ありがとう、最初の依頼なんで、隣で揃えるよ

 いってきます!」

「いってらっしゃぁい!」

 グレースの元気で間延びした声に背中を押されながらギルドを出た


 さぁ、人生初の依頼だ、シロ!気合い入れていくぞ!

 何故か、シロもやる気に満ちてる様な気がする


 まずは、道具屋に行く!


 店に入ると、もう、明らかに冒険者を食い物にして儲かってる感じの店員がいた


「いらっしゃい、何をお探しで?」


 俺は、DIYの経験で、今回の依頼で、大体必要そうな物をあげた


 大き目の登山用クラスのリュック

 灯りになる物2ヶ

 猿梯子かロープ

 手拭いみたいなの10枚ほど

 スコップとシャベル

 頭陀袋ずだぶくろか土嚢袋10枚ほど

 手袋1ダース!

 以上を店員に頼み、俺は、更に何か無いか、店内を物色した

 皮の巾着袋みたいなのは、お金や、鉱石類を入れるのにいいと思い、大中小それぞれ2個ずつチョイス

 他に何か無いかなぁと物色していると


「お客さん、大体揃いましたよ、背負い袋は、選んでもらってもいいですかね」

 俺は、リュックの並んでいる所に移動した

 ちょっと、登山用の様な物は無いが、あとで改造すればいいし!と、大きくて、脇にスコップとかを縛れるタイプのを選んだ


「お客さん、一杯買ってくれたから金貨3枚にまけとくよw」

 笑顔で優しく言ってるが、目が笑ってない

 どうやら、胸にぶら下げた、ギルドカードで、初心者なのがバレてるみたいだ、ぼったくってるに決まってる


「了解!じゃぁ!」

 と、敢えて、バッグから金貨を10枚ほど取り、その中から金貨を3枚掴み店員に渡した


 まさか、俺が,そんなに金貨を持ってると思わなかった様で、慌てて受け取り前掛けのポケットに入れ、これは売り時とばかりに


「初めての冒険なら、冒険者セットもありますよ」

 とか、言いながら奥に下がって行った


 俺は、その隙にランタン、頭陀袋、ロープ類をマジックバッグにしまい

 巾着袋の一つに残りの金貨と、銀貨を別々の袋に入れて、バッグにしまった


 スコップをリュックに括り付けている頃に、店員が何やら野営道具みたいな物をガラガラと持ってきたが


「今回は、街の中の依頼だから、大丈夫だよ、ありがとう」

 と、言いながら店を出た


「お客さぁん、他にも!⚪︎✖️◻︎△・・・」

 と、何かを売りたかったみたいで、店の前まで出てきたが、聞こえないふりをした


 武器屋には、まだ、用は無いので、依頼者の所に向かおうと思う


 少し歩くと、通りの出店からいい匂いがするんで、仕方なく、俺とシロの昼飯になりそうな、串肉やホットドッグを買っておく

 すると、出店の一つに飴屋があった

 色んな飴があるが、3cm程の丸い飴が売っていた!


 ヤバい!小さい頃、祭りの屋台で売ってたのと似てる!


 そう言えば、娘がまだ、小さい頃屋台で買ったわぁ!

 ほっぺた膨らまして舐めてたっけw


 1ヶ銅貨1枚ってなってたので、懐かしくて20個も買ってしまった


 試しに舐めたが、味まで似てるよ!

 ちょっと気分が、良くなり、足取り軽く、依頼者の家に向かって歩き出した


 大通りを南下し、外周区の中間位に東西に走るちょっと太めの通りがある

 中区と外周区を分ける大通り程大きくないが、結構な通りで、この通りの両側にも、店などが並んでいる

 俺は、ここを西向かって歩き始めた


 俺が宿泊している宿屋程ではないが、宿屋があり、飲食店があり、服屋、道具屋、何でもある、中区との境の通りより、こっちの方が、店の数や人の数が多いと思う

 ギルドの隣の武器屋と同じ絵の

看板を掲げている建物もある

 興味はあるが、今は、依頼が優先!


 ある程度進むと、南外周区西地区の中央にある広場に来た、ここから南に進む

 うん、ちょっと道が細くなり、路地裏感のある場所もチラホラ



 大体近くまで来ているとは思うので、近くで遊んでいた3人の男の子達に声を掛けてみた


「ねぇ、君たちこの辺で、ソフィさんて人知らない?」

と、側溝掃除の方の依頼者を訪ねる


「えぇ、今、遊んでたんだよぉ〜」

「そうだよぉ、俺達、忙しいんだぜぇ」

「その犬可愛い」

 と、取り合ってくれない


 おっと、これは、気が利かないオッサンですまない!でも、俺には秘密兵器があるんだぜぇ!


「そうだな、教えてくれたら、この飴あげちゃうんだけどなぁ」

 と、3つの飴を取り出した


「本当、お兄ちゃん!誰をさがしてんだっけ?」

「ソフィさんだよ」

 と、尋ね直した


 3人は、いたっけ?とか、あそこじゃない?とか、あの女の子んち?だの、やり取りの末

 多分、こっちだと思う!と、ちょっと路地に入り3〜4軒程離れた家を教えてくれた


子供達に、ちょっと待っててな!と伝え

「ごめんくださぁい!」と、訪ねると

1人の女の子が、出てきた


 俺は屈んで

「ソフィさんって知ってる?

 おじちゃん冒険者ギルドから来たんだけど」

 と、伝えると

「お母さぁん、冒険者さんだってぇ」

 と、中に入って行った


「こんな格好ですいません」

 しばらくして、1人の家着の様な格好の女性が出てきた

 う〜ん、若奥様最高!


「冒険者ギルドから来た、ヒロです」

 と、ギルドカードと、依頼書を見せる

 少々お待ちを!と言って、3人の子供達に

「君達、ありがとな、じゃぁ、約束の飴をあげちゃおう」


「ヤッタァ!」

「お兄ちゃん、冒険者なのぉ、ありがとう」

「わんちゃんまたね」

とか、言われた


「すいません、子供達に道を教えてもらっちゃって」

 そんな俺を見て、少し微笑むソフィさん

 見れば、さっきの女の子(娘さんかな?)が、ソフィさんの足にしがみついている


「もし良ければ、娘さんにもどうぞ」

 と、飴を差し出すと


「いいの?」と、ソフィさんを見上げたが、そこは、図々しいおっさんパワーで


「ハイどうぞ!」と、無理矢理あげちゃうのだ!


 喜ぶ女の子、そして、ソフィさんにすいません、と言われるが、いえいえと返す


「ところで、掃除する場所はどこですか?」

 と、訪ねると「実は・・・」


 どうやら、台所からの排水口が家の前の側溝に繋がっているが、そのどこかで詰まっているらしい


 いやはや、ちょっと思ってたのと違ったぞ


「掃除できますか?」

 と、心配するソフィさん

 しかし、台所が流れないのは、大変だったろうに、しかも、何日も、この依頼を受けてないから、結構、食事時は、大変だったと思われる


「やってみます」と、言ったものの自信はない


 取り敢えず、台所にちょっと水を張り、家の前の側溝の石蓋を開けて、台所からの流れを確認


 水は来てない、間違いなく、どこかで詰まっているんだろう


 ダメ元で、ランタンに火を灯し、台所の排水口を除いてみる

 水が流れないうえに、少し、使ってしまったのだろう、色々入っていそうだ

 取るしかない!俺は、覚悟を決めて、手袋をはめて、手を突っ込む!


 やな感触!


 まぁまぁ、色んなものが入ってる、俺は、それらを少しずつ、取り除いていき頭陀袋に入れていく

 汚いが、こんなの、新婚の時に住んだ、築50年の住宅の風呂の排水口に比べたら天国だ!と、自分に言い聞かせ、除去していく


 どの位、除去しただろう、女の子が、シロと遊び疲れて、お腹空いたとか言い始めたから、昼くらいかなぁ?


 その時、指の先に何やら、今までとは、違う、柔らかい物が、当たった

 腐敗臭などは無いから、何かの死骸とかでは無さそうだ


 指では掴めない


 そうだ、串で刺してみよう


 なんとか串が、刺さり、斜めにしながら、引き上げた


 ズリっ!


 動いた、俺は、串が抜けない様に、少しずつ少しずつ引き上げた


 ズリっ、ズリっ、ズズリっ


 段々出てきた!

 排水口から、少し出たと思ったら、どうやら、布の様な物だ

 今度は、串を横から刺して、テコの原理で引き上げる


 ググっ、グググ


 ずぽっ!


 なんか、テルテル坊主みたいなのが出てきた


「あぁ、ミミちゃん!」

 ええ?ミミちゃん?

 ソフィさんが、口をあんぐり開けて、手で押さえてる


「ミミちゃん、おふろに入れてあげてたのぉ!

 そしたら、いなくなっちゃったのぉ

そんなトコにいたんだぁ」

 どうやら、排水口の詰まりの原因は、女の子のお手製ぬいぐるみを台所(ミミちゃんにはお風呂という設定)で遊んでいたら、いなくなって(排水口に吸い込まれて)しまったということらしい


 ソフィさんが、「もう、この子ったら」と、言い出したので、怒るんじゃないかと勘違いして



 俺は、すかさず、女の子の所に行き

「そっかぁ、ミミちゃんをお風呂に入れてたのかぁ

 でも、ミミちゃん汚れちゃたねぇ」

 と、ソフィさんと女の子の間に入る


 分かる!分かりますよ!

 いきなり台所の排水口が詰まって、どうしようもなくて、何でも屋(冒険者ギルド)に依頼まで出して、報酬まで出して・・・

 そしたら、原因が、お子さんのぬいぐるみって、言ってくれれば、もしかしたら、自分でなんとか出来たかも!とか、込み上げてきますよね


 俺は、ソフィさんに振り返り

「ソフィさん、まだ、完全に詰まりが取れたか、分からないので、水を流してもらってもいいですか?」

 ソフィさんを無理矢理に娘さんから遠ざけた


 俺は、手を洗い、手拭いと、ロープを出し、適当な長さに、ロープを切り、丸くまとめて、それを2つ折りにした手拭いで包み、紐で縛る、ナイフで、整えたら


 フン!元祖テルテル坊主の完成だぜ


 台所が流れて安堵しているソフィさんに、料理用の炭を少しもらい、目と口を書いた


「ごめん、ミミちゃんは、汚れちゃったけど、おじさんの作ったミミちゃんじゃダメかな?」

 と、女の子にテルテル坊主を見せる


「え?おじちゃん、ミミちゃん作れたの?」

 そうだよ!と、テルテル坊主を女の子に渡した

 女の子は、喜んで、ミミちゃんをシロに見せて自慢してた


「ソフィさん、他人の俺が言うのもなんですが、怒らないであげてほしいです

 女の子は、あぁやってお姉さんになるんですよきっと・・・」


「・・・そうですよね、すいません

 私の仕事が忙しく、あの子を1人で、留守番とかさせたりしてたものですから

 多分、それで、自分であんな物作って遊んでたんだと思います」

 良かった、怒ってなかったんだ


 そうか、母子家庭?なのかな?


「大丈夫ですよ!娘さんは、ソフィさんが一生懸命に働いてる姿を絶対見てますって!

 ソフィさんも娘さんが見てくれてるって考えたら、頑張れるんじゃないですか?」


「そうですね」と、笑顔が出始めたソフィさん、思い出したかの様に、依頼達成の木札を渡してくれた


「サインもお願いします」


 依頼書にサインを書いてもらっていると娘さんが、トコトコトコとシロを引き連れてやって来て


「おかあさん、ごめんね

 ミユ、わるいこ?

 もう、ミミちゃん、おふろいれたらだめ?」


「うんうん、お母さんこそ、ごめんね

 今度、一緒にお風呂入れてあげよ」

 ソフィさん、優しいわぁ


 はぁ、俺は、そんな2人のやり取りを見て、自分は優しく出来てたのかなぁ?と、一瞬考えた


「ミユちゃん!ちゃんと謝れるなんて凄いねぇ

 はい、ご褒美!」

 と、飴を1つプレゼント!

 ミユちゃんが、めちゃくちゃ喜んでた


「依頼を出したのはうちのほうなのに、ホントすいません」

 と、すまなそうにする笑顔、俺、嫌いじゃないです


 お気になさらずと言いながら、片付けをする


「あっそうだ、この辺で、ロジーさんてう年配の方をご存知ですか?」

 と、次の依頼者の事を聞いてみた


 ロジーさんならご近所ですよ!と、教えてくれた


「ソフィさん、何か困ったことがあったら、ギルドに何でも言ってくださいね!」


「はい、今度は、ゆっくり寄ってください、多分あの子も喜ぶだろうし」

「おじちゃんありがとね

 シロちゃんまたね」

「キャン!」シロも喜んでいる

 

 ぜひ!と言いながら、次の依頼者の所に向かおうと、したら、さっきの子供達が、待ち構えていた!


「ロジーばあちゃんちなら、オレ知ってるよ」

「あぁ、連れてってあげるよ!」

「お前、シロって言うんだぁ」

 コイツら、覗いてやがったな!こういう、あざといところは、大人になったら大切ですよ!


「じゃぁ、案内してもらおうかなぁ?」


「ミユもいくぅ」

 ちょっとぉ!と、止めようとするソフィさんを振り切り手を挙げて来た


「仕方ないなぁw君達、オジちゃんをロジーさんちに案内したあとミユちゃんをここまでつれてこれるかぁ?」


 こんなの簡単だよぉ!と、訴える子供達に、わざとらしく残りの飴を見せつけてから


「飴は、ソフィさんに預けておくから、ミユちゃんをここまで連れて来たら、ソフィさんからもらう様に!

 出来る人ぉ!」


 はいはぁい!と、何故か、ミユちゃんまで手を挙げている


 じゃぁ、行こう!と、出発したら、なんとホント、すぐ近く!たった2軒しか離れてなかった

 お前ら、やりやがったな!と、わざとらしく、笑いながら怒ると


「怒られる!ミユ、行くぞぉ!」

「イェーイ、飴飴!」

「シロ、じゃぁな」

「おじちゃんまたねぇ!」


 子供達が、ちゃんとソフィさんの所に辿り着くまで、走る後ろ姿を見ていた

 ソフィさんは、ずっと外で見ていたらしく、お辞儀をしてくれた

 会釈で返し、頭を上げたら、子供達が、飴をもらい喜んでいた



 よし次の依頼者の家は、分かったから、ちょっと過ぎちゃったけどここらで一旦昼にするか!


「キャン!」


 ちょっと先に、開けた場所がありそうなんで、そこで昼にする事にした


 どうやらその広場は、中央に泉の様なプールがあり、その周囲が、洗い場となっており、洗濯をしている人、食器を洗う人、野菜を洗ってる人がいて

 周囲には、洗う順番を待つ人達が座れるベンチがあったり、子供の遊び場などもあった、人の集う場所も兼ねている様子だ


俺は、空いたベンチの一つに座り、バッグから、串肉とホットドッグを取り出し、シロとランチにした


 ホットドッグを頬張りながら、ふと、遊び回る子供達を見ていると、どうしても、娘を思い出す


 俺は、15年前に震災で、妻と娘を亡くし、しばらくは、家族が出掛ける様な商業施設や飲食店、子供が楽しく遊んでいる公園など、しばらくのあいだは、行けなかった気がする


 気付けば、仕事にのめり込み、家では、DIYや家庭菜園で1人で楽しんでいた・・・

 いや、人との接触を避けていたのかもしれない


 今日の俺は、子供達やミユに普通に接する事ができていただろうか?


 自分では、分かるわけないか


 冒険者の依頼にしては、ホント、らしくない依頼だったけど、まずは、1つ達成出来た!

 と、午前中の仕事を振り返る


 「よぉし、この調子で、頑張って、妻や、娘の為にも長生きしてやるぜ!」

 

 と、気合いを入れて、残り1/3くらいになったホットドッグを頬張った!


 

いつも読んでいただきありがとうございます

やっと、冒険者として依頼を受ける事ができたのですが、すいません、派手な仕事でもないのに、長くなってしまいました

これから、色々、依頼を受けていきたいと思います。

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