8、仔犬に名前を付けてみた
8、仔犬に名前を付けてみた
今日、俺は、冒険者になった!
すぐにでも、依頼を受けたかったが、ルイスも一緒だったので、ひとまず、しばらくは、俺の拠点となるだろう宿屋に向かうことにした
中区と外周区の交差点でルイスと別れ、カイリの店を通り過ぎて、宿屋の前まで来た
「俺、やっちゃったんじゃねぇの?」
いくら、外周区側の敷地にあると言っても、通りを挟んで中区なので、かなり上等な宿屋さんなんじゃない?
しかし、話が通ってるんだから、ビビらずに入ってみた
冒険者ギルドの様な喧騒は無いが、作りは大体一緒だ
1階には、受付と食堂があり(客室もあるのかな?)、階段が見えるから、2階は客室なんだろう
カウンターまで行くと、
「いらっしゃい」と、綺麗なお姉さん!
クリスの名を出すと、「はい、聞いてますよ、ヒロさんだね?」と、即答!
確認のため、出来たらばかりのギルドカードを見せた
「じゃぁ、部屋に案内しますねぇ」
って、普通、部屋選びとか、お金払ったりしないの?
不思議に思って、確認したら
「はい、ルイスさんから、1ヶ月分の宿泊費はもらってますし、ペットが一緒の事も聞いてますよ」
やられた!俺、一生クリスには頭上がらないかも、でも、甘んじて好意を受け取ろう!あとで、何らかの形で必ず返す!
「ところで、こちらは、1泊いくらなのかな?」
えっ知らないで宿泊するの?的に見られたけど
「1泊銀貨5枚だけど、連泊してくれるってことだから、1ヶ月金貨14枚にさせてもらったよ
そうそう、朝ごはんは無料だけど、夕食は、一般の食事だけの人と同じに下(1階)を使ってもらってもらえるとうちも儲かるかなw
それと、申し訳ないけど、昼はやってないから、自分でなんとかしてね
あと、部屋の掃除は、言ってくれればいつでもするから、気兼ねなく言ってね」
気さくに会話できる感じがいいお姉さん!好きかも
それと、今の会話で、銀貨と金貨の価値が垣間見れたぞ
銀貨で5枚で、30日だと、銀貨150枚のところ、金貨14枚にまけとくと・・・
ってぇと、多分、銀貨10枚が金貨1枚って事かな?
今俺の所持金は、金貨60枚だから、銀貨600枚って事だな、余裕でも無さそうだが、理解しておこう
まっ困ったら、売る物があるから良いだろう
と、考えながらお姉さんについて行くと、2階の部屋に案内された
「こちらを使ってね、ドアにカギはあるけど、貴重品が心配なら、有料で預かるから
じゃあ、ゆっくり過ごしてね!
用がある時は、大体下にいるからさ」
ちょっと・・・・
ベッドが、2つある部屋って、ねぇ?豪勢すぎませんか?
こんないい部屋、絶対、クリスの見えないパワーが感じられる
まだ、夕方までには時間があるので、部屋で、まったりを決め込もう!
そう言えば、この仔犬とゆっくり向き合ってなかったなぁ
「お前は、俺の相棒でいいのかぁ?」
と、ベッドの上で仰向けになり仔犬を高い高いしてみた
「キャン!」
おっ!いいって事ね(勝手に!)
「そう言えば、名前決めてなかったなぁ
白いからなぁ・・・やっぱり、シロかぁ?」
「キャン!」
おぉ!なんだ?シロがいいのか?
「ポチとかもいいんじゃない?」
「・・・・」反応なし
「シロ?」「キャン!」
「ネロ?」「・・・」
「シロ!」「キャン!」
「レオ?」「・・・」
「お前、もしかして、シロって名前だったのか?」
「キャン?」
え?もう、名前決まってたのか?
「シロは、まさか、あの神嬢の抱っこしてた白い丸まってたヤツなのか?」
と、俺が、転生する時の事を思い出した
あの時は、色しか判別できなかったけど、まさかね
当のシロは、小首を傾げて、素知らぬ(なんのこっちゃ)顔をしている
「んなわきゃないよなw」
出不精の俺は、部屋でゆっくりして、夕飯は、宿屋の1階で済ませようと思う
シロと1階に降りていくと、結構賑わっていた
これは、食事に期待が持てる
空いてるテーブルに座り、シロが周りに迷惑をかけちゃいけないので、膝の上に乗せる
受付のお姉さんとは、別のお姉さんが
「いらっしゃい!何にします」
と、元気に言われたので
「ちょっと、今日は気分がいいんで、ガッツリ肉が食べたいかなぁ」
「んじゃぁ、お任せでいい?
パンとかシチューもおすすめだよ!」
「いいねそれ!じゃ、それも両方お願い
それと、俺、酒は飲まないから、水をお願いできるかな?
あと、コイツにミルクでも」
「はぁい、おと、ワンちゃんに取り皿も持ってくるねぇ」
メニューとか無い感じなのかなぁ?
まっ、せっかくの異世界なんだし、出たとこ勝負で楽しもう!
しばらくすると、一気に全部を持ってきてくれた
1つ1つが、大きいコロステーキみたいなのが、大皿にぎっしり!
デミグラソースの様なのがかかっている
ホワイトシチューっぽいのは、大きめのお椀に入っているが、こちらは鳥?かな?
パンは・・・うん、周りが硬いヤツねw
ヨシ、シロに取り分けてあげてから、コロステーキの1つを頬張る
「煮込んでるわコレ!っくぅ、うまっ」
パンを割って、パンの中に1つ肉をおしこんで、パクっ!
正解!
次は、シチューに手を伸ばす!
ちょっと、塩気があって、コレもいい!
じゃがいも?みたいなのが、ホクホクだよ!
もちろん、パンにも・・・
パクっ!
合うよねぇ!
こりゃ、止まんねーす!
あっと言うまに、平らげちゃったよ!
シロも相当食ったなw
お姉さんに会計をお願いすると、銀貨3枚だった
会計を済ませて、部屋に戻る
食っちゃ寝をするとよく無いけど、やっぱり、ベッドに吸い込まれちゃうよねぇ
もう、半分寝てるシロを撫でていると、俺にも眠気が襲ってきた
今日は、明日に備えて、早めに寝ちゃおうかな
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「あら、名前の選び方は、親子そっくりなんですねぇ」
女性は、クスクス笑っている、かなりツボったみたい
「んぐぅ、同じ名前を付けるなんて
パパも中々やるですね」
シロぉ!と、手を振る少女
シロの左耳がピンと立った!
「側に行きたいのではないですか?」
と、少女の猫耳に触らない様に頭を撫でる女性
「正直、行けるなら・・・」
自分のわがままで、父に新しい人生を謳歌して欲しいと、無理矢理、第二の人生をプレゼントしてしまったので、自分が側にいては、邪魔になるのではないかと思ってしまう
「でも、パパの邪魔になりたくないです・・」
と、少し、刃を食いしばる少女
「あらあら、素直じゃないですねぇ」
と、かがんで、「めっ!ですよ!」と、笑顔で嗜める女性は、何か思案顔で、シロをお腹の上に乗せて寝ている男を見つめた
いつも読んでいただきありがとうございます
冒険者活動を始めるつもりが、長くなってしまったので、区切りました
仔犬の名前、捻ってなくてすいません
主人公がそう言うヤツと思ってください
ありがとうございました




