22、ギルマスとエルフの出会い?
いつも読んでいただきありがとうございます
今回のエピソードは、石化されていたエルフとギルドマスター?の出会いのお話です
ちょっと、箸休め程度に読んでいただけたら幸いです
よろしくお願いします
22、ギルマスとエルフの出会い?
今から100年以上前の事、まだまだ小さな村の南側でのバジリスクとの戦いで・・・
バジリスクの威嚇で、荷車を引く馬の1頭が、立ち上がり暴れてしまい、荷車に隠れていた子供が振り落とされた!
俺と対峙していたバジリスクの視線が、その子に向いた!
ヤバいと思い、俺はその子の元に走った!
背中を痛がる子供に近寄る
「大丈夫だ!もうちょっとの我慢だ!」
言いながら振り返ると、すでにバジリスクは、何かを吐こうと体をのけ反らせ口を大きく開けている!
「ちっ!石化か!
くそっどうする?!」
子供を脇に抱えたまま、避けるか、ダメ元で一発切り込むか、悩んだ時だった
俺の前に1人の女性が立ちはだかる!
「そうは、させないわよ!」
「フィス!何やってる!」
バジリスクの口の奥の2つの穴の片方から、鼠色の液体が噴射された!
液体は、フィスの全身に降りかかる!
「今よ!」
バジリスクの後方から、エイダンが特大のファイアーボールを放つ!
爬虫類の皮と肉の焼ける匂い、そして、物凄い断末魔をバジリスクが叫ぶ
このチャンスを逃したら、勝ちを掴めない!
何も考えず、ただ、夢中にジャンプしてバジリスクの顔面目掛け、剣を両手で振り下ろした
手応えは確実だ、これで仕留められていないわけがない
力なく、バジリスクが倒れる
急いで、フィスに駆け寄る、既に石と化したフィスが、両手を広げ、後ろでうずくまって泣いている少年を守っている
いや、俺と少年はフィスに守られた・・・
「馬鹿野郎!エルフが、人間の俺より先に・・・
まだまだ、これからじゃねぇかよ!
一緒にこの村をデカくするって決めたじゃねぇかよ!」
俺は、ただただ、泣き叫ぶ事しか出来なかった・・・
ーーーーー 1年前 ーーーーーーーーーーー
俺は、くだらねぇ跡目争いが嫌になり、街を出ようと決めたんだ
ある時、家に出入りしていた商人が、はるか東に新しい街を作ろうとしている面白い商人がいる!って聞いて、そこなら、俺も自分の思うように生きられるんじゃないかと、親友のエイダンとジェフの2人を巻き込んで、街を出たんだ
何もかも捨てて・・・
・・・・数週間後・・・・
10日ほど東に進んだ所で、でっけぇ森があったんで、近道でもしてやろうと、止めるエイダンを振り払い、森に入ったんだが・・・
もう、何日彷徨ってるのかも分からなくなってきちまったんだ
「はぁ、だから、迂回しようって言ったじゃんかぁ!」
「申し訳ないが、神官の私の足は、もうすでに、棒になりかけていますよ!」
魔法使いのエイダンには、申し訳ないと思ってるよ
ってか、ジェフよ、もう少し面白い事を言えないのかよ!
「悪かったよ、でも、俺達は、森に入ってから、ずっとまっすぐ歩ってるはずだから、いつかは、森から出られるって!」
「はぁぁ、もう何回同じ事を聞いたと、思ってんだよ!」
エイダンとのこのやりとりも5回はしているだろう
「フフフっ、ねぇ、あなた達、ここ数日、同じ所をぐるぐる回ってるみたいだけど、迷子なのかな?」
「ギョッ!」✖️3人
見上げると、木の枝に1人のエルフが立っていた
俺は、驚いたが、神にも縋るつもりで
「たっ、頼む、迷ったんだ、助けてくれ!」
「やっぱり迷ってたのかよ!」
「足が、棒になりました!」
「キャハハ、面白い!」
それが、俺達とフィスの出会いだった
・・・・数刻後・・・・
この森は、エルフ達の住む森らしく、精霊の結界で、エルフと、エルフに許された者以外は、迷ってしまうらしい
「へぇ、街を作ろうとしているなんて、寿命が短いのに頑張るのね」
「そこなんだよ!
何も無い所に街を作っちまおうってのが面白えだろ?」
"ふぅん"と、俺の話しにそっけない口ぶりだが、顔は、ニコニコのフィス
「ねぇ、フィスは、森を出ても大丈夫なの?」
「んんん、ダメだけど、このまま、外の世界を知らないで、森に居てもね・・・いつかは、父の決めた人と結婚して・・・」
エイダンの質問に、笑顔が消えるフィス
「もしかして、王族か何かなのですか?
そうだとすると、フレディと似てますね」
「バッカ!俺は、庶子だ、ショシ!
兄貴達とは、立場が違うんだよ
それに、12までは、お前らと同じ孤児院育ちだろ!」
王族と言われ、手をヒラヒラさせて答える俺
「ショシ?コジイン?何何?何それぇ?
教えてよ!」
フィスは、耳にしたことのない言葉に興味津々で、俺たちと、フィスで、質問の応酬だった
お互い、知らない世界同士だったから、聞く事全てが新鮮だったなぁ
・・・・数日後・・・・
「ねぇ、フレディ、今日は、この辺で、休もうよ」
「ああ、じゃあ、段取りするか!」
手分けして、水汲み、焚き木集め、拠点作りを男達で手分けして行う
しばらくすると
「フレディぃぃぃぃ、助けてくれぇぇぇぇ」
「なっ!何を連れてきてんだよ!」
水汲みに行ったエイデンが、ビッグベアーを連れて来た・・・って、追われてんじゃんか!
「くそっ!晩飯にしてやるぜ!」
俺は、剣を握り、エイダンと交代した
俺が剣を構えるとビッグベアーは歩みを止めて、俺と対峙する
フィスにもいいところを見せてやろうと、斬りかかる
ビッグベアーの平手打ちが一閃する!
俺は、剣で受けたが、そのまま吹き飛ばされる!
「ちょっと、あなた達って、冒険者でしょ?
弱すぎだと思うんだけど・・・
仕方ないなぁ」
ヒュン!ヒュン!
フィスが、2本の矢を射た!
と、思ったら、矢が弧を描き、ビッグベアーの両目に突き刺さった!
「後は、任せたわよぉ!」
「たっ、助かる!熊鍋振る舞うよ!」
目が見えなくても、暴れるビッグベアーは、凄まじい破壊力!
実は、フィスの言う通り、俺達は、今回の俺の家出?が、始めての冒険なもんだから、弱くて当然!
そこは、気合と根性で乗り切りまっす!
「もう、弱いなら弱いって、会った時に教えといてほしいわ!」
と、正座する俺たちをニタニタ笑いながら説教するフィス!楽しそうだ
「俺、食ったら、寝る前に、魔力使い切ってくる」
「おいおい、エイダン!
もし、夜中にモンスター出たらどうすんだよ!」
と、心配する俺をジェフが、手で制す
「フィスの言う通り、俺達は弱すぎるよ
毎日、魔法を使い切って、今日より明日、明日より明後日!
これを今日から、エイダンの修行法とする!」
「いいじゃん!いいじゃん!
どうせ、3人は夜目が効かないでしょ
見張りと、防衛は、私がしてあげるって!」
"っくぅ"痛いとこ突くよなぁ
この日から、フィスの地獄の特訓が始まったんだよなぁ
・・・・数週間後・・・・
「やっと、街に着いたねぇ!
ここは、目的の街じゃないんでしょ?」
「あぁ、ここは、スクレパの街だってよ
まぁ、中くらいの街だな
俺らの行きたい所は、まだまだ東みたいだな、それに多分、小さな村なはずだぜ」
フィス教官のお陰で、何体かのモンスターを倒したので、ここで、その素材を売って、物資を揃えよう
「結構、いい金になったね」
「ねぇ、記念に4人でお揃いのアクセサリーでも買わない?」
エイダンが、換金をしたら、フィスが提案してきた
みんなで、露店をうろついていると
「この銀の腕輪などは、フィス殿も着けられるのでわ?」
ジェフが、珍しくいい物を見つけた
「いいじゃん!」✖️3
全員の同意を得る事が出来、みんなで、左腕に銀の腕輪を着ける事となった
「仲間って感じでいいよねー」
「なんか、照れ臭えけどな!」
フィスは、左腕を目の前で、くるくる回しながらはしゃいでいる
たかが、お揃いの腕輪だけど、仲間になれた感じがしたなぁ
・・・・数週間後・・・・
「お腹減ったよぉ!」
「馬鹿野郎、お前の魔法が外れたからだろ!
みんな逃げちまったじゃねぇか!」
昨日、3日ぶりの肉・・・じゃなかった、獲物(シカ?の群れ)を見つけたが、焦ったエイダンが力んで、デカ目のファイヤーボールをぶっ放してしまい、群れごと逃げられてしまった
「ホラ、果物や木の実なら、いくらでも、私が探してあげるから、もう少し頑張って
ん?あれは・・・?
この先に、村かな?」
「うおおおおぉ!
飯ぃぃぃ!」
ジェフが、あまりの空腹で壊れたように走り出した!
「この米って、めっちゃくちゃ美味ぇ!」
「やばっ!何にでも合う!」
「それに、腹に溜まっていく感じが最高ですな!」
俺達は、《米》って物を始めて食べたんだけど
シチューをかけて良し
肉にも魚にも合う
塩だけでも食えちゃう
もう、何杯お代わりしたか覚えていない!
「ハイハイ!
落ち着いて食べないと、喉に詰まるよぉ!」
3人の食いっぷりに半ば呆れるフィス
この頃には、みんな、もう、気心が知れてたなぁ
・・・・数日後・・・・
「ん?何か、天幕が多めの集落みたいのが見えたわよ
って、モンスターに襲われてるんじゃない?」
「何?よぉし!俺達は、かなり強くなってるはずだ
者ども、かかれぇぇい!」
まっこの頃には、フィス教官のお陰で、オレ達もかなり強くなってた(自分では、そう思っておる)からな!
この時は、ビッグベアーと、デカいコンドルみたいのが4羽くらいだったから、チョチョイのちょいだったな!
「ふぅ、なんとか倒したな
アンタら、大丈夫かい?」
「おぉ!旅の人!助かったよ!
俺は、この村を作ったライオネルだ
ライと呼んでくれ!」
これが、俺達とライオネルの出会いだ
村(集落?)の中央の小屋に案内されて、改めてお礼を言われ、軽く食事をいただいた
「じゃぁ、やっぱり、東の地に街を作ろうとしているのはアンタで間違いないんだな?」
「あぁ、俺は商人なんだが、北の街 と、南のアルジアの街との間の行き来が遠すぎるし、道中が危険だ
それと東のスクレパの街があるだろう?
この3つの街を結ぶこの場所に街があったら、便利だと思って、俺は、ここに街を作るって決めてな!
それで、商人仲間に、行った先々で、俺の事を大袈裟に話してもらってるんだよ」
俺はこの時、衝撃を受けた
ただ、街を作って支配しようとか、儲けようとかじゃなくて、あったら便利だから街を作るって聞いて、コイツは、デケエ奴だと確信した
「俺は、フレディ・ブライアント!
東の王都から、アンタの街づくりに参加したくて、旅をしてきたんだ
少しは腕は立つし、エイダンは頭がいいし、ジェフは神官だ奇跡も使える
それと、フィスは・・・俺ら3人より優秀だ!
ライ!どうか、俺達にも手伝わせてくれないか?」
「頭を上げてくれ、こっちからお願いしたいくらいなんだ
喜んでコキ使わせてもらうからな!
それと・・・エルフのフィスの事なんだが・・・」
あぁ、やっぱり、種族が違うと偏見とかあるんだろうな、でも、フィスはもう、俺達の大事な仲間・・・
いいや、それ以上の大切な存在なんだ
「ライ、俺達はっ」
と、言いかけた時、ライオネルは、俺を手のひらで制し
「俺が作る街には、種族の垣根なんか無くして、全種族が住める街を作ろうと思っている
それこそ、デーモンだって来るなら来いって気持ちだ
だから、その先駆けとして、エルフのフィスの事は、大歓迎だし、宣伝にも使わせてもらってもいいか?」
俺とフィスは、顔を見合わせて喜んだ、始めてハグをしたな!
「勿論よ!綺麗なエルフが住んでるって言ってよね!
なんなら私は、ドワーフと肩を組んで、エールを飲んであげるわよ!」
「よぉし!俺だって魔女と添い寝してやるぜ!」
バッコーン!
フィスのチョップが俺の脳天に炸裂した!
「神官の間では、武器を持たないで闘う方法が流行っているので、フィス殿に教えておきました」
おいおい!ジェフよ!余計な事を教えるなよ!
「ははは、仲がいいんだな」
ライオネルが、笑顔で迎え入れてくれた
・・・・数週間後・・・・
ライの村に希望を抱いた冒険者や、ひと稼ぎしようと考えた冒険者達が、俺達がライの村に来た後にも9人集まってきいた
今、3人は、周囲の警護、3人は、商人の護衛に出向いている
残った冒険者達と俺達は、村の中央付近で、ここに来てから3棟目の家を建てていた
日が傾き始め、今日の作業は終わりにしようかと片付け始めた時だった
「大変だ!
モンスターの襲撃だ!」
警護に出ていた3人のうちの1人が、俺達の元に走り込んできた
村の1番外周にテントを張っている商人達も、命が大事とばかりに慌てた様子で、俺達の元に走ってきた
ライオネルは、まだまだ村を大きくするつもりなので、柵などは設けていない
「よし、村の防衛に行こう」
金槌を剣に持ち変えて、モンスターの来る方に向かう
「ゴブリンの群れ?かな?」
「あぁ、珍しいな
しっかし、いつも、あの山の方向からやって来るな」
村から東に見える山の裾野に広がる森を見て俺は呟いた
「ホブもいるぞ!
ホブは、俺とフィス、それとエイダンで潰す!
後は、ゴブリン共を頼む!
ジェフは、後方で村人を頼む!」
「おう!」✖️9
警護にあたっていた冒険者とは、すでに合流出来ていた
俺達がここに来てから、多い時で10日に1回、間が空いても、20日に1度くらい、モンスターの襲来がある
俺達が来る前は、ライオネル達が対応していたと思うと、凄いなと思う
今は、俺達がいるからか、商人は自分の仕事に専念出来ている
まっ、ライオネルだけは・・・
「すまない遅れた!
っかぁ!ホブは、やっちまったのか?
くそっ、ゴブリンで我慢するか!」
と、この調子だ!
村のリーダーが前線に出ちゃダメだろ!と、いつも思う
・・・・数週間後・・・・
そんな、村づくりとモンスターからの防衛を繰り返しているうちに、商人達が、至る所でライの村の噂を流したお陰もあり、商人の行き来も増え、移住者も現れ始めた
商人の護衛やら、木の伐採やら、大工と何にでも重宝されていた冒険者達だったが
段々と冒険者以外の者達も移住してきた為、本職の連中に仕事を奪われ始めた
俺達を含めて30名くらいの冒険者達が、数少ない商人の護衛を奪い合っていたり、個人で仕事を探したりする状況になってきた
そんなある時、ライオネルが、村に滞在している冒険者を集めた
「今日は、集まってくれてありがとう
また、俺の街づくりと言う、馬鹿な夢に付き合ってくれて本当にありがとう
今日は、そのお礼と、今後の事について、ちょっと話があって集まってもらった
取り敢えず、乾杯しよう!
冒険者に!」
『冒険者に!』
ライオネルのこれからについてと言うのが、引っかかったが、目の前に並んだ豪勢な料理に冒険者達は、舌鼓を打った
俺達も、久々にゆっくりと美味いものにありつけた
そんな俺たちの元へ、ライオネルがやってきた
「なぁ、フレディ
俺と一緒にここに街を作る気持ちは変わってないよな?」
「あぁ、こんなに面白ぇ事は、今までに無い体験で、毎日が楽しいさ」
改まって質問されたのが、ちょっとむず痒かった
「なら、王都やデカい街にあるような、冒険者ギルドをここにも作ろうと思うんだよ
その最初のギルドマスターをフレディにお願いできないかと思ってな!」
はぁぁぁぉ?
「おいおい、俺よりベテランの冒険者だっているのに俺がかぁ?」
俺は、口に入っていた物をかろうじて出さなかったが、えらいビックリした
「いや、フレディ!
お前がここに来てくれた時俺は本当に嬉しかった
コキ使うって約束も快く受けてくれただろ?
な!頼むよ!」
やられた、そんな前の話を出してくるなんて、と唸っていたら
「いいじゃねぇか!
お前が、ここでは、1番の古株だろうが!」
ベテラン冒険者が、口火を切って賛同し始めた
「おうおう!もし、無理難題言われても、フィスちゃんにチクれば、丸く収まりそうだしな!」
「そーだそーだ!
フレディのダンナは、怒ると怖えけど、フィスちゃんが後ろで見張ってくれれば安心だ!」
なんなんだよ!
半分は、俺の文句じゃねえかよ!
なんなら、フィスがギルドマスターでいいじゃねぇかよ!
と、口を尖らせていると
「ねぇ、フレディ!
私もそれがいいと思うわよ
最近、冒険者が、まとまらなくなってきてるように思えるのよ
ここらで、しっかり、まとめた方がいいんじゃない?」
好きな女に言われちゃ断れねぇわな
「分かった!
やってやるよ!」
あぁぁあ、言っちまったよ!
「みんな!
大体の人には聞こえてたと思うが、まだまだ小せぇ街(村)だが、いずれ、どこの街にも負けねぇ、どデカい街にするつもりだ
勿論、冒険者のアンタらが、未来永劫ここで食っていけるようにしたいんだ
そこで、この地にも冒険者ギルドを設立する
そして、初代のギルドマスターをフレディに任せようと思う!
絶対、みんなを食いっぱぐれ無いようにしてくれるはずだから、よろしくな!」
なんだってぇぇぇぇ?
人任せなの?
「頼むぜフレディ!」
「やったぜ!夢見させてくれよぉ!」
「フレディに乾杯だぁ!」
おいおい、これからの俺の苦労なんて他所に、朝まで盛り上がってくれたよな!
次の日から、一つのテントを冒険者ギルドとして活用する事にした
ライオネルから説明を受けている商人は、当たり前のように護衛依頼を持ってくる
俺達4人を引いて、3人パーティーが、7チーム作り、これを順番に商人の護衛に回す
残りの5人には、村の警備や、村の中での依頼、モンスター襲撃への対応をお願いする
これをローテーションで、誰もが、依頼を受けれるようにした
フィスには、受付をしてもらい
エイダンとジェフには、事務処理と、手が空いた時に、村内の依頼があれば行ってもらう
冒険者達には、依頼を優先して回すようにした
・・・・数日後・・・
「ねぇ、私達の収入って、少ないよね」
そうなんだ、この時俺達には、村内の余った依頼しか収入源が無かったんだ
「そうだよねぇ
みんなの依頼から、1割の手数料を貰ってるけど、それだけじゃ、俺達4人が食いっぱぐれだよ」
エイダンが、ブスくれながら愚痴った
その時!
「ギルマスぅ!
モンスターが出たぞぉ!」
コレだ!
「うぉぉぉぉ!
フィス!エイダン!ジェフ!行くぞ!」
「なになにぃ!」
カウンター代わりの木の箱を飛び越え、立て掛けてある武器を取って走り出す!
「俺達の報酬ぅぅぅ!」
俺は、絶叫しながら走る!
「ん?報酬?素材か?」
「そうみたいですね」
エイダンとジェフが続く
「もう、あなたちだけじゃ心配だわ」
フィスも弓を持って走り出す
襲ってきたモンスターは、狼のような群れだった
やっぱり山の方からやって来たようだ
あの山には、何かあるんだろうな!
まっ、今は、コイツらに集中だな
「狼共の素材を売って、俺らの生活費にすんぞぉ!」
「フン!承知!
エールを飲ませろぉぉぉぉ!」
本来後衛のジェフが、錫杖を持たずに、狼に素手で突っ込んで行く!
って言うか、エールのためなのかよ!w
モンスター撃退後、剥ぎ取りをエイダン達に任せて、俺は、ライオネルを探した
「ライ、相談があるんだが!」
「なんだ、どうした?」
やっぱり、参戦していたライオネルは、すぐに発見できた
「ギルドの近くに、モンスターの素材を買い取る専門の商人をおきたいんだ
そうすれば、俺達の食いっぱぐれがなくなるんだよ!」
「おぉ!いい考えだな!
早速、適任者を探すが、店舗、倉庫と解体場所も必要かもな」
うおおお!俺達が笑顔で暮らす為には、必要だぜぇ!
取り敢えずは、大きめのテントで代用だな!
・・・・数ヶ月後・・・・
「取り敢えず、結構、家屋が建ったな」
「あぁ、大工の家族が、3家族に増えたのが、良かったな!」
新しい村なら、仕事があるだろうと、いち早く移住を決めた大工が、3家族も来てくれたので、冒険者を筆頭に住人総出で手伝い100棟からの家屋が建てる事ができた
勿論、ライオネルの家を中央に置き、東西南北に道を走らせ(土を固めただけ)、細い道も縦横に走らせ、家を建てていった
家屋の他にも、宿屋、店、酒場件食堂と、衣食住には困らなくなった
何せ、住人の3割が商人だった過去を持つ為、物の流通がいい
南側の外周に簡易的な冒険者ギルドと、素材買取り屋を併設した
南側にギルドを作ったのは、山側からのモンスターの襲来に備えてだ
その為、南面には、柵と櫓も建てた
今じゃ、ライの村での冒険者登録者数は、50人を超えている
村の人口も冒険者を含めて300人を超えてきた
「一区切りついたな」
「あぁ、移住者の為の家屋にも余裕があるから言う事なしだな!」
ライオネルと俺達は、酒場で、一つの目標である、家屋100棟の打ち上げをしていた
勿論、俺達の他の冒険者や大工家族、そして協力してくれた人達には、別の形で、ライオネルが労う事だろう
「全く、自分たちの生活にかかるお金は、モンスターの襲来頼みって無いわよねぇ」
「ホントだよ、ジェフなんか、神官のくせに、モンスター退治が本業になってきてるし」
フィスとエイダンの愚痴が止まらない
「ライ殿、今後の予定は?」
「そうだな、南側は、モンスターの襲来があるから、まずは北側に拡張して行こうと思う
そして、人口が増えたところで、一気に南側の拡張だな」
ジェフの質問にライオネルは、今後の展望を聞かせてくれた
「ライが、やるって言ったら、やってくれるんだろうから、俺らは、まだ増えると思う冒険者達を食いっぱぐれのないように、しっかりと振り分けていかないとな」
俺は、任されたギルドを確実にそして安定したギルドとして成長させていこうと心に決めたんだ!
「しかし、最近は、モンスターの襲来が、7日とあけずに来ているのが心配だな
明日は、アルジアから、かなりの物資と移住者が来るから、警護の方も、別途依頼で対応してくれよな」
「任せろ!その代わり、今日は、たらふく食わせてもらうぜ!」
ライオネルは、休まず街を大きくするつもりだが、最近のモンスターの動きが気になっている
「じゃあ、しっかり食って、明日に備えようぜ」
「そうね、私も、今夜は、矢の補充でもしとこうかしら」
「私は、エールの呑み貯め(マジで?)をしときましょう」
「俺は、寝る!
だって、最近冒険者が増えたんで、書類が多いんだもん!」
明日は、忙しくなるから、まずは4者4様、今宵だけは楽しもう!
しかし、まさかこれが4人でテーブルを囲む最後の晩餐になろうとは、誰も思わなかった・・・
最後まで読んでいただきありがとうございます
ちょっと、過去を振り返る感じに書いたつもりだったのですが、あまりにかけあしになってしまって申し訳ありません
初代ギルドマスターのお話は、もうちょっと続きますが、お付き合いいただけたら幸いです
ありがとうございました




