2、クマが犬で罠ハマる
すいません。連載投稿の仕方を理解出来てなく、読みにくかったら、申し訳ありません。
2、クマが犬で罠ハマる
やばい、こちとら,転生(と思う)してから、クマと見つめ合ってます。
「ガルルルルルっ」
って、さっきから、唸り声がずぅっと聞こえてるんですが、もう、股間が濡れそうで、もう、やばいです。
せっかく、転生したのに、このまま、クマに食われて終わりってのも何だし、どうせ、一度死んだ人生と、気合を入れて、クマと反対の方向に、ゆっくりと、ズリズリずれて行こう。
なんとか、1mくらい離れたんだけど、クマの視線がずぅっと俺の方を見ている・・・
ってか、動いてない?
あれっ、クマの首から、血が出てる?
ちょっと起き上がって違った方向に後退りして、視線から外れてみる・・・
動かない!
このクマは、死んでんじゃね?
でも、さっきから、何かの声は聞こえてる。
そう、クマの方から
よぉく聞くと、クマの後ろから聞こえて来る。
「グルルルルっ」
ゆっくり立ち上がりながら、クマの後ろを恐る恐る見てみると
「いっぬ!」
なんか、でっけぇ黒い犬?が、こっちを、睨みつけながら、牙を剥き出しに唸ってるよオイ!
実家の近所で飼ってたハスキー犬が、子供に見えるくらいデケェし!
ん?
足元に、小さな白い犬がいる。
親子かな?
デケェ犬の足を舐めてるのか?
よく見ると、親犬と思われる犬の左後ろ足に何か付いていて、血も出てる。
目を凝らして見てみた。
うん、これは、罠ってやつだな。
なぜ、クマが倒れてるかは、分からないが、親犬が罠にハマって動けないんだな。
俺は、動物は、飼った事が無いし、あまり、触ったことが無いんで、近寄り方は分からない。
でも、目の前で困ってる人がいたら、助ける!
これが、うちの家族のルールだったはずだ、まっそのせいで、妻と娘が・・・
まっそれは、置いといて、これは、助けた方が良さそうな感じだな。
頭の方から近付いたら噛まれそうなんで、尻尾の方から、ゆっくり近付いてみる事にした。
刹那!
ジャラッと鎖が擦れる音がしたと思ったら、俺の顔の横をグワシっと音と風が起きた!
一瞬で親犬が、間合いを詰めて俺の顔を噛み砕こうとした模様!
動けなかった。間違いなく、チビった。
『小童!人間の分際でワレにトドメを刺そうとでも言うのか!
お前など、足の1本など無くとも簡単に細切れにできるのだぞ』
声?と言うか、直接脳に言葉が入ってきた。
この親犬なのか?
俺は、意を決して話しかけてみた。
「うるさい!
目の前で、困ってる人がいたら助けるって決めてんだよ!
何とか出来るかも知れないから、足を見せくれよ」
言葉は、かっこいいが、勿論、ガクブル!膝なんて、スマホのバイブの1000倍はブルってるよ。
『何を子生意気に、そう言って、ワレをはめようと言うのだろうが、人間の考える事などお見通しだぞ!』
ちょっと、この犬、さっきから、上から、ガァガァと、自分は、罠にハマってるくせに
なんか、腹立ってきた。
ちょっと、つまさきで、罠にかかった足を突いてみた。
「キャイ〜ン」
と、親犬は、情けない鳴き声を出して体をくねらせて倒れた。
すると、俺の足から痛みが!
見たら、白い仔犬が、俺の右足の脹脛に噛み付いている。
「イッテェ!やめてくれぇ!」
と、今度は、俺が情けない声を出した。
すると、仔犬は、なぜか噛む力を緩めた。
「クゥ〜ン」
と、今度は、仔犬が、小さな前足で、顔を抱え込む様にして、情けない声を出しながら、悶えてた。
俺は、噛まれた足を見ようと、ズボンを捲ろうとして気付いた!
「あれ?このズボンは・・・」
自分のズボンや服を確認したら、俺が、DIYする時用のお気に入りの服を着ている。
「あれ?事故った時と服が違うぞ!
いや、待て、まず足だ!」
と、我に返り、脹脛を確認した。
噛まれた痕跡はくっきり残っているが、血が出てるのは、2箇所程度、しかも、血を指で拭いたら、傷は塞がっていた。
不思議に思っていると
『オイお前!よくもワレの足を・・・』
そうだった、まだ、コイツと揉めてたんだ。
「ちょっと落ち着けよ。本当に、俺なら、何とか出来るかも知れないから、足を見せろって」
どんなカラクリかは、分からないが、メンテをしてたし、DIYで色々弄ってるから、ちょっと自陣ありげに言ってみた。
『フンっよかろう。しかし、少しでも、おかしな真似をしてみろ、その頭、噛み砕いてやるぞ!』
よし、これで許可は出た、そうそう、どんな仕事でも、着工許可は大事だよっと。
では、罠を見てみよう。
大きめのギザギザの刃が、かなり食い込んでいる。
構造は・・・、うーん、あまり分からないw
横から見ても・・・、あまり分からない。が、開いといて、真ん中踏んだら、ガッチャンとなるやつかな?
と、少し見ていると、何故だか、段々、構造が頭の中に入ってくる。
「あれ?分かってきたぞ。無理に開くより、蝶番を壊した方が早いんじゃないかな?
それとコレ、歯の部分に何か塗ってある様な・・・毒か?」
俺は、親犬に対して
「これ、無理に開けないから、壊すしかないと思うんだが、ちょっと何か道具になる物を探してみるな」
『好きにしろ』
そう断り、辺りを見渡す。
土や石、草や木、そして死んだクマ。
俺は、使えそうな物を探す。
よし!行けるかも!
俺は、親犬に、したり顔で話しかける。
「なぁ、さっき、俺の頭なんて、軽く噛み砕けるって言ったよな!」
『当たり前だ、覚悟しろよ』
ならばと、俺は、クマの片腕を親犬の方へ・・・
「んぐぐぐっ、なんだ、このデカさは!」
ドサっ!
何とか、クマの腕を引っ張り、親犬の前にクマの手の部分がくる様にした。
「この手を噛み砕いて、爪だけ取れないか?」
『なっ!そんな事して何になる』
親犬は、痛みに耐えているのか、怒りなのか、声を荒げた。
「まぁ、俺を信じろとは言わないけど、どうせ、ダメもとなんだから、頼むよ」
『ぬかせ!後で覚えていろよ!んグッ』
グシャっ!
バキっ!
やはり、足が痛いのか、苦悶の表情はしているが、一噛みで、長さ20cm程のクマの爪が4本手に入った。
そのうち1本を親犬の口に当てがい
「ちょっと噛めるか?」
『なっ』
と、言いながら、噛んだが、噛みきれない。
思った通り硬い。いけそうだ。
「よし、そのまま、その爪を噛んどいてくれ。間違っても、飲むなよ!」
まっ、犬が舌を噛むかは、分からないが、念の為。
そう言って、残っているクマの爪3本のうち良さげな2本の先を罠の蝶番の隙間に突っ込み、爪の湾曲を利用して、テコの原理で、押し広げていく。
『ググググッ』
親犬が呻く。
「クゥン」
仔犬が、心配なのか、苦悶の表情の親犬の顔を舐めている。
しかし、固い。クマの爪の方が硬い様で、爪の変形はないが、罠の鉄板も3mm程度と、中々厚い、少し、変形したが、俺の筋力では破壊までは無理だ。
こうなりゃ、打撃しかない。
「悪いが、多分、一瞬、メチャクチャ痛むけど、耐えてくれよ」
『んぐっ』
俺は、それを了解と勝手に納得し、その辺の手頃な石を拾う。
そして、蝶番の少し広がった隙間に爪をグッと刺す。
俺は、大きく息を吸い、石を持った右手を頭上に持ちあげ、それを一気に爪の根っこに叩き込む!
パッキーン!
蝶番が外れた!
運良くバネの留め具も外れ反動で飛んでった。
『ぐっ、ギャァ』
咥えていたクマの爪を放り出して叫ぶ親犬。
一瞬、凄く痛かったと思う。
刃をゆっくり足から外した。
「取れたぞ!」
『なっなんだと!本当か?』
血は吹き出たりしていない、血管とかは、大丈夫なのだろう。
でも、このままはまずいな。
自分の服をもう一度、確認して、中に着ているTシャツを脱ぐ。
袖の部分で罠の刃を拭き、多分綺麗になった刃で、シャツの胴の部分を割く、まずは一旦、それで、傷口を養生する。
あと、何か薬でもあれば・・・
自分の記憶の引き出しを探す。
中学校の頃、有名ネコロボットアニメの作者の他のアニメ、エスパー何ちゃらで、主役の親友が、遭難した時に怪我して、3種類の葉っぱを擦り潰して塗ったら何とかってシーンがあったような記憶が・・・。
よし、探そう。
「ちょっと、待っとけ、薬になりそうな物を探して来る」
と、周りを見る。
草は、そこらじゅうに生えているが、どの草がいいのか分からない。
ゆっくり目を凝らして見る。
一つの草の周りが、ホワっと、朧げに緑色に見える気がする。
「うん、コレ良さそうだな」
と、摘んでおく。
他を見みてみると、周囲が、青く見える草や、黄色く見える草が結構生えている。
こんな風に見えるのは、視力回復手術をした時以来だな、あの時は、眼球にレンズを入れたら、しばらく、ライトの周りとかに光の輪が出来たっけ。
取り敢えず、後でわかる様に、左手の人差し指と中指の間、中指と薬指、薬指と小指の間と、3種類に分けて摘んでいく。
時折、木の根元に周囲が赤い雰囲気のキノコや、禍々しい紫の雰囲気の草を見つけたが、多分、アレは、食べたらやばそうなやつだな。無視!
ある程度摘んで、親犬のところに戻ると、横になっていた親犬が顔をあげる。
仔犬は、心配そうに親犬の首元にいる。
「痛むか?」
『あぁ』
強がっているが、大分痛そうだ。
積んできた草をちょっと大きめの岩の上で、小さな石を使って擦り潰し、混ぜていく。
出来た物を集めて掌に乗せる。
「ここまできたんだ、俺を信じて、これを塗らせてくれ」
『あぁ、任せよう』
なんか、やけに大人しくなったな。
足に巻いてあったTシャツの切れ端を一旦外して、掌のものを塗り、また、切れ端を巻く。
「これで、少し様子を見てくれ」
なんか、急に疲れてきた感じがするな。
俺は、さっきの大きな岩にもたれながら腰をおろしたら、仔犬が近づいてきた。
そういえば,この仔犬、あの罠を舐めてたよな。
「そうだ、お前もコレ舐めておけ」
と、掌に残ったものを差し出す。
仔犬は、首を傾げたが、意味が通じたのか、俺の掌を舐めた。
取り敢えず、ヨシヨシと頭を撫でてみた。
ん?尻尾振ってくれたぞ!
ちょっと可愛いかも、と思った。
そして、罠を見つめてた時に何故か、構造が、段々分かってきた出来事や、草やキノコの周りが、少し色が変わって見えた事など、何だったんだろうと考えていたら、親犬に話しかけられた。
『お前、人間のくせに中々いい奴だな、それにワレを恐れぬとはな』
「イヤイヤ、夢中だったから、忘れてたけど、俺の身長の倍のデカさの犬なんて怖いだろ」
『なんだと、ワレをあんな吠えるだけの犬どもと一緒にするではないわ!』
えっ?犬じゃなかったの?なんか、機嫌損ねたみたいだな
「悪かったよ、俺、こっちの事よく分かんないんだよ」
『フン、ワレは、ダイアウルフ、族長をしていた事もあるのだ』
「そっそうなんだ。
俺は・・・ヒロだ」
取り敢えず、知らない人?には、フルネームは控えよう。
お互い、軽く自己紹介して、それぞれの事など、暫くの間、会話をしていた。
どうも、白い仔犬とは、親子ではないらしい。
ダイアウルフが、今日の食糧を探して歩いていたら、クマと対峙するこの白い仔犬を見つけたらしい。
この仔犬は、倒れている俺を守ってクマと対峙していて
ダイアウルフが食料がてら、サクッとクマを倒し、寝ぐらに持ち帰ろうとした、罠にハマったらしい。
クマをサクッと倒したところは、何故か2回言われた。
この辺は、人里からかなり離れているので、ちょっと前のハンターの罠だろうとの事
「はははっ、間抜けだな、油断大敵ってやつだな、でも、お前、俺を守ってたのかぁ」
と、もう懐いて、膝の上にいる子犬をなでた。
いや待てよ、今まで、気が回らなかったけど、白い犬って
「お前、もしかして、お嬢の抱いてた犬か?って、ありえないか」
ちょっと、仔犬が、ビックってした気がする。
『オイ、お前、そいつも、犬ではないぞ。って、まっ、ワレを犬と間違える様なら、知らぬ方が良いかもな。
ところで、お前は、何で倒れていたのだ』
そうなるよなぁ、まっ適当に
「あぁ、以前、災害で,家族を亡くしてな、時間も経ったし、ちょっと人生をやり直さそうと思って旅をしてたんだ、そしたら・・・分からないが、そこに倒れてたって感じかな」
いや、これは、無理があるかな?
『フン、やはり人間は間抜けだな、ワレが通らなければ、クマの餌であったな、感謝するんだな』
うん、こいつこそ、罠にはまるだけあって、間抜けだな、切り抜けられた。この辺のシチュエーションは、後で考えよう。
とりあえず、今は、話を合わせておこう。
「だな、ところで、ここらに、村や町はあるのか?」
『人間の足なら、4日、5日も歩けば、人間どもが居を構えている場所が点在するだろうし、更に半日も歩けば、人間がかなり住む所も見えて来るぞ』
おお、それは、結構有力な情報だな。
居は、村かな?
人間がかなりって事は、街か何かかな?
逆にいえば、街の周囲に、村が点在してる感じかな?
「よし。じゃぁ、まずは、その、村っぽい所に行ってみるか。」
と、立ち上がろうとすると
『オイ、お前、何も持っていない様だが、それで、この辺を歩く気か?』
はっ、そうだった、俺は、異世界初心者で、今日が初日だった。
「まっ、何とかなるだろ!」
と、軽く流してみた。
『フン、おかしな人間だな、悪い事は言わぬ、礼もある、今日は、ワレの寝ぐらに寄っていけ、お前も来るか?』
「キャン!」
すると、仔犬が、尻尾をブンブン振って吠えた。
『では行くか』
ダイアウルフは、言うと、立ち上がり、クマの首を咥えて歩き出した。
「えっ?もう歩けんの?」
『ふんっ、これくらいの傷、何ともないわ』
少し、よろめいているが、歩けるらしい。
まっ、ついて行きますか。
ここに転生?した時が、何時頃だったかなんて分からないが、いきなりのイベント?をこなしていたら、太陽の位置もかなり低くなり、夕方に差し掛かっていた様だ。
まっ、転生初日で、クマや犬?に食われなくて済んだし、まさかのダイアウルフっていう、狼なのなか?と知り合えた感じだしよしとするか!
『オイ、ワレから離れて歩いて、どうなっても知らぬぞ』
そう言われ、今まで、気にしていなかった、ちょっと離れた周囲に意識を向けると・・・
ゾワゾワっと、背中が、ブルったぞ!
視線を感じるレベルではない、何か嫌ぁな感じがする。
「ちょっと、もっと、近くを歩かせてくれぇ」
慌てて、小走りにダイアウルフを追いかける。
ジャラジャラっ!ジャラジャラっ!
勿体無いからとポケットに収まらなかった、取り外した罠を引きずる音が周囲に響く。
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「あらあら、最初から、随分あの人に手厳しいですね」
その立ち振る舞いだけで、素敵な人だと分かる女性が、1人の転生者の成り行きを見守る少女に声を掛ける。
「えっ、あっ、いや、まさか、あんな所に現れるなんて分からなくて・・・」
狼と仔犬?と歩く、転生者を見つめながら少女
「あの仔を手放しても良かったの」
と、少女の肩に優しく手を置きながら尋ねる女性
「はい、パパは、かなりおっちょこちょいで寂しがり屋さんなので、それに、あの仔も、いつまでも、ここにいては、ダメなんです。」
強い意志表示を視線に乗せて、女性に振り返る
「本当に一緒に行かなくていいのですか?」
数刻前と同じく事を聞かれる
ちょっと目を伏せた少女
「はい、だって、モンスターと遭遇するのは、怖いですから」
そっち?
女性は、思わず、軽く吹き出してしまった。




