15、サーヤ冒険者になり友達出来る
15、サーヤ冒険者になり、友達出来る!
よし、試作品が出来た!
今回は、形だけだけど、コレ要所要所にモンスターの素材を使ったら、結構面白く仕上がるかもねい
でも、この"チャック"?ってやつの仕組みが、分からないなぁ
小さい金具?は、どうやって作って、編み込んでいるんだろう?
コレが出来たら、脱いだり来たりがかなり楽だろうし、寒い時は、隙間から風が入ってきたりしないのにね
それと、ヒロさんも、ぬいぐるみなんて歳じゃないだろうに、いきなり作ってくれって言ってくるんだから!
私も久しぶりだったから、3つも作っちゃったけど大丈夫かな?
カランコローン!と、店のドアが開く
「リリス!ヒロさんがいらっしゃったぞ!」
おっ、ちょうどいい!
「今行くから、待っててくれぃ」
「やぁリリス!
今日も頼みがあって来たんだけど」
なぁんか、俺って、リリスには、頼み事ばっかりな気がするな
「やぁヒロさん
いつも、来て欲しい時に来てくれるね
あれ、今日は、可愛い娘を連れてるね」
リリスに促されて、サーヤを紹介する
「ロイドさん、リリス、今日からこの街で一緒に住む事になった、幼馴染の娘のサーヤです」
「サーヤです、よろしくです」
挨拶を済まし、一緒に住む事になった経緯を説明した
「サーヤ様ロイドです、どうぞよろしくお願いします
少し前にルイスが来て、サーヤ様の事は伝えていきましたよ
最高の住処を探すと息巻いてましたよ」
「そうなんだ、リリスだよ、よろしくねサーヤ
着替えか何かかい?
好きなの選んでくれていいよ、遠慮しないでいいからさ
よし、こう言う時は、女性同士の方がいいよな
ヒロさん、後で見て欲しいものがあるからよろしくね」
リリスが、サーヤの背中に優しく手を当て服を選び始めた
その間、俺は、シロを抱えて、ロイドさんの冒険者の頃の話や、ドムさんの事などを話して過ごした
「オジサン見て!
カッコいいでしょ!」
サーヤが動きやすそうな上下を着ていた
「ヒロさんの着ているのと、同じのは無いんだけど、似た感じの上下にしてみたよ
部屋着も見繕ったからさ
お父さん包んでくれるかい!
よし、ヒロさんこっちに来てくれよ」
下手部屋に引き摺り込まれた
「さぁ、試作品なんだけど、ちょっと着てくれないかい?」
リリスが、仮縫い?なのか、糸が見え見えの服を持ってきた
俺は、袖を通した
うん、サイズはいいかもね、でも、ちょっとゴワゴワするかな
ズボンは、生地に伸びが少ないので、ちょっとピチピチ目だ
「ここまで再現しちゃうなんて、リリスは凄いね!」
「ヒロさんにそう言ってもらえるとありがたいけど、まだ、生地に伸縮が無いから、機能的には、まだまだなんだよねぇ
モンスターの素材、例えばオオコウモリの羽根とかなら伸縮がよくなって、雨水もはじきそうなんだよねぇ」
リリスは、試作がまだ縫い終わってないのに、次の段階を考えてるなんて、ホント職人だね!
「その素材は珍しいのかい?」
「そうだねぇ、そんなに高価じゃ無いんだけど、その分、冒険者も、儲からないから、あんまり持ってこないんだよねぇ」
そうなんだ、俺でも、手に入れられそうなら、取りに行ってあげたいなぁ
「わぁ!お人形さんだぁ!」
仕立て部屋を散策していた、猫耳冒険者が、宝物を見つけてしまった
「そうだった、ヒロさんに頼まれた人形なんだけど、私も久しぶりだったんで、楽しくなっちゃって3つ作っちゃったんだけど出来はどうかな?」
ちょっと照れくさそうに、鼻の上をポリポリしているリリス
「とんでもない、助かるよ、ちゃんとお金は、払うからさ、あと、5個くらい、端材があって、暇な時に作ってくれないかな?」
任せて!とリリス
「コレ、マっじゃなかった、女神様に似てるぅ!欲しい!」
おいおい、自称12歳!完全に8歳が出てますよ
よく見ると、茶色い髪の優しい顔をした人形をギュウっと抱きしめて喜んでいる
そう言えば、妻も、綺麗な茶色だったかなぁ
「お前、12歳だろ?もうお人形遊びの歳でもないんじゃないか?」
「いやいや、ヒロさん、女の子は、いつだって可愛い物は、側に置いておきたいものだよ!」
俺が、サーヤを嗜めたら、リリスに逆に嗜められた
「リリスさん、コレ、私が買う!
冒険者でお金を稼いだら払うから、誰にも渡さないで!」
「ヒロさん!一つくらいサーヤにあげてくれよ!
それと、サーヤは冒険者になるのかい?
なんだ、それなら、暇な時に、ちょっとした小物も、作ってあげるから、いつでも顔を出しなね!」
やったー!と、喜ぶサーヤ
女神様って誰?
あの時は、サーヤと緑の奴しかいなかったのに・・・
まっ、神も、何人かいるんだろう
ロイドが、サーヤの選んだ服と、脱いだ服を包んでくれていて、お金を払おうとしたら
「ヒロ様は、テイラー商会とパートナーになられたお方です、料金などいただけません」
と、言われてしまった
しかし、いくらなんでも、これまでも何着と頂いているのに、俺の良心が譲れないと言っている
「サーヤは、パートナーじゃないんだから払わせてよ」
と、懇願してみても、同居は娘と同等なので駄目だの一点張り!
せめて人形代だけでもと言ったら
「ヒロさんも頑固だなぁ、分かったよ金貨1枚貰うよ、あっコレは、あと5個分も含めてだからね
それと、今後、ヒロさんとサーヤの服は、私達が面倒見るんだから、汚れたり破れたりしたらすぐ来てくれよ
パートナーの冒険者が、見窄らしい格好をしていたら、クリスが笑われるんだからね!」
ぐっ、リリスも、頑固な職人さんに見えるけど、ありがとう!と、金貨1枚を渡した
「それは、そうと、"チャック"の売ってる所は、思い出してくれたかい?」
ギクっ!やばいぞ!
「ごめん、思い出せないんだよね」
多分、チャックは、俺がスキルを使いこなせても無理な気がする・・・
逃げる様に、また来るね!と、言って店を出た
宿屋に戻り、受付でお姉さんに、サーヤが増える事を伝えると、すでにルイスから説明と支払いが終わっていた
全くもって、クリスには頭が上がらない
夕食を済ませ、部屋に戻り、交代で風呂も済ませた
「へっへぇ!
コレいいよねぇ!」
と、新しい寝巻き?を着てはしゃいでいる
部屋にベットが2つあったのが、幸いだった
サーヤの使うベッドには、何着かの服が並べられている
服を着替えては、喜ぶ姿を見て、娘も、年頃まで生きていたら、こんな風にしてたのかなぁと、サーヤと娘を重ねてみていた
「おい、サーヤ、明日は、商人の資格を取りに行くんだから、夜更かししても、知らねえぞ!」
「グゥ!あのねぇ、もう何年も、洋服なんて、着替えた事がなかったんだから、少しは楽しんでもいいでしょ!
女の子の気持ちを分からないんだからぁ」
ぐはっ!子供扱いしたら、逆に無頓着扱いされちゃったよ
では、俺は、俺で、毎夜恒例、自分のスキルチャレンジでもしますか
今日は、作りたいものは、決まってるんだ!
リリスの為にモンスターの素材を手に入れる為の準備だ
まずは、手の平大のミスリルを一塊、薄く板状にするイメージで念じる・・・
「頼む、薄くなってくれえ・・・」
・・・・・・
やっぱりダメだ!
って事で、今日も、寝ながら製作になる、しかし、それは、製作なのか?
それとも、経験値みたいなのがあって、段々覚えていくのか?
うーん分からない、朝に期待しよう
「なぁオジサンは、何年も、1人だったんだよね
寂しくなかったのか?」
んぐっ、子供って核心的な質問とか平気でするよな?
サーヤの突然の質問にびっくりする
「やっぱり、1人でご飯を食べたり、1人で寝たりとかは、最初は、自分以外の音の無い部屋で過ごすのが辛くて、最初の頃は、テレビとかつけっぱなしだったなぁ」
そうだ、いつしか、静かな空間にも慣れちゃったなぁ
「じゃぁ、今日からは、アタシがいるから寂しくないね!
アタシに感謝してもらわないとね!」
はいいいい?何、この小悪魔神娘!
勝手に俺の生活に入り込んできて、感謝しろって!
ぐぬぬぬ!しかし、見た目は子供(多分中身も子供)のくせしやがって!
でも、まっ、なぜだか、一緒にいても、違和感とか感じないし、こんなんでも、神だから無下にも扱えないし
仕方ない、明日からの小悪魔神娘との生活を楽しむとしますか!
目が覚めたら・・・
出来てましたよ!シャキーン!
アームガードぉぉ!
先日のビッグラット(デカネズミ)に手首を噛まれたまま仕留めた事を思い出し
攻撃に自信がない俺は、敢えて、腕を噛ませて、動きを封じて、仕留める作戦はどうかと考えちゃったんだよねぇ!
でも、いつも、噛まれてては、いつか腕を無くすかもしれないから、腕をミスリルで囲んじゃえばと思ったんだよねぇ
やっぱり寝る前に考えて作ると、想像通りに作れるからいいね!
しかも、今日は、試しに2枚1セットの形を思い浮かべていたら、ちゃんと2枚出来上がっていた!
これは、蝶番にして腕に嵌められる様にしたかったんだ
そしたら、出来ちゃった
流石に、蝶番の芯棒と、合わせ面の固定は無いけど、これはドムさんに頼もう!
よおし、今日は、午前中は、商人の資格を取りに行くので潰れるから、午後からは、ドムさんの所にでも行くとしよう!
って、隣のベッドで寝ている小悪魔神娘が、シロと一緒に丸くなって、まだ熟睡をかましてやがる!
「パパ・・・」
おぉ、寝言ですか?やっぱり子供だよなぁ、パパだってw
ところで、神様の父とは、どんな神なんだろう?
めちゃくちゃすごいのかもな!
創造主とか、破壊神とかなのかな?
「おい!サーヤ!朝だぞ!
起きないと、朝飯置いていくぞ!」
飯と言う言葉に、シロがメチャクチャ反応して、ムクリと起きて来た
「ふえぇ、シロぉ行かないでぇ!」
と、寝ぼけてんだか、サーヤも、ムクリと起き上がった
「サーヤ、もう起きろぉ、飯行くぞぉ」
ファーイ、と返事が返って来たから、大丈夫だろう
しっかし、すごい寝相だなぁ
子供ってみんなそうなのかぁ?
ん?一応12歳女の子ってぇと、オシャレとかもするのかな?
そういった、物も揃えないとな
「おはよぉ、顔洗いに行くぅ」
「足元気を付けろよぉ」
寝ぼけてるサーヤを連れ立って顔を洗いに行って、さっと着替えて朝飯に行く
その後、クリスを訪ね、行政区に商人の資格を取りに行く
冒険者ギルドの豪華版って感じの建物が並ぶ中の一つに入った
中には待合席があり、奥にはカウンターが何個もあった
その中の1つのカウンターにまっすぐ進むクリス
「お久しぶりです、今日はC級商人の登録を1人、B級商人に1人推薦しに来ました」
「クリスさんお久しぶりです
では、まずは、、C級の方から・・・」
と、サーヤは、出された書類に名前を書いて、下の欄にクリスがサインをして終わりだった
そこで、驚いたんだが、サーヤは、フルネームを
"サーヤ・クロガネ"と、書いて問題なかった
サーヤ曰く
「だって、オジサンが面倒見てくれるんだから、オジサンの名前でいいじゃん!」
まっ、まぁ、そうだけど
あれ?そうなると、名前が俺の娘と1文字しか違わないぞ?
そんな偶然があるんだな
でも、冒険者ギルドもこれで登録すると、偽名とかにならないのかな?
「クリス、サーヤの姓が、俺と同じでも、問題無かったのかな?」
すると、クリスより先に受付の女性が答えてくれた
「面倒を見てらっしゃる方がいるのであれば、家族としてみなしても問題ないと思われます
それに、保証人が信頼あるクリスさんであれば問題ないかと思われます」
へぇ、家族って、案外簡単なんだな、ってか、血縁じゃない家族関係が結構多いのかな?
にしても、クリスの信頼度は凄いな!
どこでも、顔が効いちゃうんじゃないか?
「はい、こちらが、C級商人のカードになります」
渡されたのは、冒険者のギルドガードと、酷似した形のプレートだった
よく見ると、刻印?の場所が違う
俺のは右下、サーヤのは左下だった
「では、続いて、B級商人の申請の方は、こちらの質問事項にお答えいただいて、あとは、さっきと同じ書類にも記入願います」
と、質問用紙を見ると、
拠点とする街はどこか?とか
商人経験は何年か?とかの、記入的な質問と
犯罪歴はないか?とかなどの"はい・いいえ"的な質問が、何問か続き、
最後に
"冒険者ギルド会員か?"
と、言う質問があった、そこを"はい"に丸をしたら
「冒険者でもあるんですか?
ならば、話が早いですね、ギルドカードはありますか?」
そんな受付さんの問いかけに、ギルドカードを渡すと、後ろにある何やら、プレス機みたいなのにカードを置き、ガチャン!と挟んだ
カードの左下にあったスペースに、何やら、マークが刻印された
その間に書いた書類を提出した
「えぇっと、ヒロキさんは、冒険者ギルドで、身分を確認されてますので、これで、完了です」
おっ!なんか、あっという間だった
クリスには、感謝しかないので
「クリス、いつも色々お世話になってるから、昼飯でも奢らせてよ!」
と、何気なく誘ってみたら、サーヤは、"イェーイ肉!"などと、シロとはしゃいでいた
クリスは、キョトンとしていたが
「えっえぇぇ!お誘いしてくれるのですか?」
"どうしましょう、着替えてこようかしら"などと、急にアタフタし始めた
イヤイヤ、ランチくらいでそんなぁ、と思いながら
「どこか、美味しいお店教えてよ」
と、気軽さをアピールして、お願いした
「でっ、では、サーヤさんが、お肉が好きみたいなので、肉系にしますね?」
言いながら、南中区の中通り、昨日のスイーツ屋の近くに入った
昨日も、そうだったが、本当にクリスは素直で聡明、会話も、中身がオジサンの俺にも合わせてくれる
今は、サーヤと、お店の手伝いに来てくれたら、する事とか、したい事とかを話してる
昼食を済ませ、俺とサーヤは、冒険者ギルドに、クリスは店に戻る事となった
冒険者ギルドは、昼過ぎでも休みの冒険者らが、テーブルでくつろいでいる
依頼の掲示板をチラ見してから、カウンターのグレースに話しかけた
「あら、ヒロキさん、こんにちわ
今日も、お休みですかぁ」
グレースが、明るく対応してくれた
サーヤの事を伝えると
「先に商人の登録をしてるんですね
分かりました」
と、俺の時と同じ用紙の記入をお願いされた
「チクッとするけど我慢してくださいね」
俺の時とは、全然違う対応じゃね?
「はい、問題ないですね」
なんと、姓を俺と同じにしたにも関わらず、問題なしって、どう言う事なの?
本人が、それが本名だと思えばいいのかなあ?分からない
あまり細かい事は気にしないでおこう
商人資格の時と同じ様に、後ろの機械でガチャンとしたら、カードの右下に刻印?が増えた
「では、サーヤさんは今日から、E級冒険者です
説明をしますね」
と、サーヤは、今までで、1番真面目な顔をして聞いている
俺も、あの時聞き逃した事とかもあるから聞いておく
知れて良かったのは、以前ビックラット(デカネズミ)を倒した時の疑問に思った事で、依頼中に倒したモンスターなどは、左耳だけ持ってくれば、討伐したと見なされるらしい
まっ、マジックバッグに入らない時だけ考えよう
「ヤッタァ!シロ!これで、アタシも冒険者だよぉ!」
と、はしゃぐサーヤとつられて尻尾を振るシロ
そこで、簡単に2人で出来る依頼がないか、説明がてら、掲示板の前に行く
「ここに貼ってある依頼書から、自分で出来そうな依頼を剥がしてカウンターのグレースさんに持っていくんだぞ」
少し見たが、ちょっと、街中での依頼は、無さそうだが、タガロの村での修繕依頼や街の外での薬草採取の依頼ならあった
どうしようか悩んでいると、
「ふぅ!復活ですぅ!」
「うっさいって!」
ガシャガシャ言いそうな全身鎧と、魔法使いのコンビがギルドに入って来た
「やぁ!イリナ、リネン!帰って来てたんだね」
「ヒロさんこんにちわですぅ」
「ただいま」
ゴブリンの調査の依頼に行っていた2人と久しぶりに会った
「紹介するよ、俺の同居人のサーヤだよ、さっき、冒険者になったばかりだよ」
「獣人さんですかぁ?可愛いですぅ」
「げっ!ヒロさん、こんなに若い子と?」
2人の反応の温度差にビックリする
「こんにちわ、サーヤです
オジサンの所に昨日からお世話になってます」
慌てて、2人に経緯を説明し、その後、テーブルに座って、雑談をした
「なんだぁ、いきなりそんな若い子と暮らし始めるなんて、危ない人かと思ったよ
サーヤ、私はリネン、よろしくね」
と、優しく接してくれた
「おぉ、猫耳かわいいですぅ
私は、イリナだよ、ヒロさんには、恩があるから、サーヤの面倒は、喜んでみてあげるですぅ」
サーヤは、マジマジとイリナを見ているが、多分、鎧が喋ってると思っているのかもしれないw
イリナ達は、故郷の近くの村に現れた、ゴブリンの調査だったが、そのゴブリンらは、近くの洞穴に住み着き始めたばかりで規模も小さく、壊滅できたらしい
追加報酬も出たらしく機嫌がいい
俺の方の依頼なども簡単に報告した
「へぇ、ヒロさんは、街の人の為に頑張ってたんだ?」
「そんな大した事ないよ」
リネンは、俺の依頼の受け方を感心してくれた
「ところでさ、この依頼って、リネンの師匠の人じゃない?」
と、さっき、気になって剥がしてきたタガロ村の依頼書を2人に見せた!
「あぁ、カミラさんだ
カミラさん家は、タガロの中でも、山側の方にあるから、家の裏に結構柵があるんですぅ」
「そっか、ドノバンさんが居ないから、修繕が大変なのかもね」
やっぱりそうだった、そろそろ、外にも出てみようと思ってたんで
「俺、この依頼を受けようと思うんだ、ほら、アイツの事も気になるしさ」
『あぁ、ウルフさん!』
2人が、声を合わせて思い出した
「私達も手伝おうか?」
「名案ですぅ」
2人が、便乗してきてくれた
「ならさ、4人でこの依頼受けようよ、ちゃんと、報酬も4等分にしてさ
どうだ、サーヤ、初依頼が、大勢でもいいか?」
「アタシは、構わないよ
2人のお姉さんと、一緒なら楽しそうだし!」
まずは、同居人の了解は得た
「2人はどう?」
「私達は、構わないけど、報酬が少なくなっちゃうんじゃない?」
リネンが、心配してくれた、俺は、それは気にしなくていいよ!と、答えた
そして、俺は、グレースに依頼を受けて来た
今日は、段取りの日にして、明日出発に決めた
「じゃぁ、明日の朝、ここで集合にしよう
うちらは、サーヤの冒険者道具や身の回りを揃えよう」
と、サーヤに声を掛けたら
「なら、女の子同士だし、私が付き合ってあげるですぅ」
と、到底女の子の格好とは思えない装備のイリナが、手を挙げて来た
「あなたじゃ、鎧とか勧めかねないでしょ!
取り敢えず、ドムさんの所行って、その近くのミランダさんのお店に行こ」
「2人もドムさんの所なんだ?」
どうも、タガートの受け入りで、行き始めて、常連になったらしい
と言う事で、4人連れ立ってドムさんの所に行った
「こんにちわですぅ」
「おう、ガシャガシャ騒がしいと思ったら、イリナか!
ん?見かけない嬢ちゃんも一緒だな」
やはり、鎧が目立つんだねイリナはw
「今日もきたよぉ!」
「こんにちわぁ」
またオマエさんか!と、口では、キツく言うが、笑顔のドムさんは、やっぱり優しいんだろうな!
「イリナ、リネン、いらっしゃい!」
奥から、ライリーが出て来て、賑やかになった
女性陣が、サーヤに合う武具を探してくれてるらしい
俺は、その隙に、ドムさんにサーヤの事を話す
ドムさんだけには、サーヤが、俺をこっちの世界に飛ばした神だと伝えた
「おいおい、冗談だろ?あの猫耳の娘がか?」
そう、思うのも当たり前だよね、でも、冒険者ギルドで、俺の姓を記入しても、何も起きなかった事とかも、今思うと神の仕業かと思えて来たので、その事も、ドムさんに伝えた
「あの用紙は、騙さねえはずだからな、っつう事は、猫耳のお嬢は特別な存在って事か?」
「まぁ、初めて転生させたのが、俺らしくて、心配で見に来たらしいんだけど、なんだか、すぐ帰れないみたいなんだ」
ドムさんは、"訳あり"って事で、理解してくれたが、やっぱりこの人は、あまり鍛治に関係する事以外は、気にしないように思える
俺に取っては、逆にそれが助かるので
「じゃぁ、改めてこれからも、よろしく!」
と、お願いした
それと、今朝、出来た、アームガードを見せて、上手く装着し易く出来ないか聞いてみた
「おいおい!ミスリルの小手かよ
ダンジョンの宝物並みにすげぇじゃねぇかよ!」
左腕を出して、自分のやりたい使い方を伝えた
「オマエさん、いつか、腕を無くすぞ!」
と、言いながら引き受けてくれた
サーヤは、と言うと、最初の服装のままだった
聞けば、リリスさんの服が気に入ったのと、戦闘はする気はないからと背負い袋を一つ選んだだけだった
「若いうちから、両手剣を使ってると、自然と筋肉が付くのになぁ・・」
鎧娘ことイリナが残念がっていた
「ならさぁ、スリングくらいなら、持っといてもいいんじゃない?」
ライリーが提案してくれた
そうだ、スリングショットなら、小石を飛ばすくらいだし、離れて使えるし、いいかも知れない
「ありがとう、でも、本当に、戦いはしたくないから・・・」
やっぱり、神なだけあって、自分からは、争いたくはないのかな?
「まっ、いいんじゃないかな?
俺も、モンスターの絡む依頼は、あまりしたくないし」
そうだ、俺は、気ままに人助けがしたいだけだからね
そんな、弱腰の俺を見て
「ええ!モンスターをズバーンと、倒すのがカッコいいのですぅ!」
「ヒロさんらしいね」
と、イリナとリネンが対照的な反応をしてくれた
サーヤが、ここで買う物は、背負い袋と、靴が2足となり、あとは、道具屋で揃えるとの事なので
「イリナ、リネン!サーヤの事を頼んでもいいかな?」
親指を立てるイリナとリネン、頼もしいお姉さん達だ
「オヤジ!私も行っていいか?」
好きにしろとばかりに、ライリーに向かって、ドムさんは手をヒラヒラさせた
俺のアームガード(ミスリル製手甲)を仕上げてくれているドムさんが
「なんでまた、こんな代物が、寝てる間に出来ちまうかねぇ
スキルもあの神の嬢ちゃんの仕業で身に付いたのか?」
と、納得いかないとばかりに愚痴るドムさんに、こっちに来る前のサーヤとのやり取り
そして、DIYのスキルと家庭菜園のスキルを望んだ事を話した
「なっなんだ、その"デーアイワイ"?って」
「まっ身の回りの家具やら家屋やらを自分で、修繕したり、作ったりする事かな?」
と、俺も、実際、DIYの事をよく知ってないのでおおまかに答えた
「そんな事、当たり前の事だろうが!」
って、言われて、そりゃそうだと思った
「まっ、あとは、来る前の仕事が、機械の整備だったからね、その影響かなぁ?」
「機械?ってぇと、カラクリとかか?
なんだ、案外、ワシと似た様な仕事をしとったのか?」
ん?と、思ったが、確かに使ってる道具は、似てる物も多いな
「ねぇ、ドムさん!
カラクリとかは、好きかな?
俺のスキルをもっと使いこなせたら、結構、便利な物が作れそうなんだけど、一緒にやらない?
まぁ、鍛治の仕事に影響ない程度でいいんだけど」
俺は、まだ、ぼんやりだが、ちょっと、試したい事が、無いわけではないので、誘ってみた
「まぁ、嫌いではねぇな、パートナーになっちまったからな、俺の腕が必要な時は言ってくれ
と、ここをこうしてっと
ホラ、出来たぞ!」
渡されたアームガードは、片手でも装着できる様に留め具も、簡単仕様になってる
早速嵌めてみた、おぉ!締め付け具合もバッチリだ!
ミスリルは、軽いし、いい感じだ!
ん?片手で装着?あれ、チャックじゃなくても、ボタンじゃなくても、ワンタッチってあったんじゃなかったっけ?
まっ、後で考えよう
「ドムさん!最高だよ!
リュックと合わせて幾らかな?
あっ、こう言うのは、パートナーとか、関係なしで頼むよ!」
「フン、生意気に!
なら、銀貨8枚くれねぇかな?」
俺は、金貨を1枚渡して、釣りはエール代にでもして!と、プレゼントした
道具屋の場所を聞いて、そっちに向かう
店に入ると、女性陣4人で、キャピキャピ言いながら盛り上がっていた
「いらっしゃぁい」
素敵な声のする方を見たら、カウンターにメチャクチャ綺麗なお姉さんが、笑顔で挨拶してくれた
「こんにちわぁ!」
思わず営業ボイスと120%の笑顔で、挨拶してしまった
「もう、ヒロさぁん、サーヤっちの身の回りの物くらい、揃えてあげてなかったんですかぁ?」
いつの間にやら、〜っち!とイリナに呼ばれてるし!
"昨日からだったから仕方なかった"と伝えると
「そうだった、じゃぁ、生活に必要な物とかも選んじゃっていいの?」
リネンは、流石に気が効きますね!
「あぁ、なんなら、付き合ってくれたお礼に、君たちも、何か一つずつ選んでくれてもいいよ」
イェーイ✖️3の娘達?(1人は45歳だったかな?)は、"じゃぁ、まずはサーヤのを選んじゃおう!"と、意気投合し、あれやこれやと物色し始めた
「お優しいんですね
あっ、店主のミランダです」
「初めまして、ヒロです
あの猫耳の子は、サーヤです
昨日から一緒に暮らす事になったんですが、俺では、何を揃えたらいいのか分からないんで、2人には、あっ、ライリーも合わせて、3人には感謝しか無いですよ」
やはり、綺麗なお姉さんに話し掛けられると、男は、よく喋るなぁと、自分でもそう思う
「あら、奥様はいらっしゃらないんですか?」
「はははっ、恥ずかしながら・・・」
と、答えておいた
どうなんだろう、俺は、初対面の人に何でも喋るって事は、あまりしないんだよなぁ
みんなは、どうしてるのかなぁ?
「てっきり結婚されてると・・・
ごめんなさい、失礼な事を聞いてしまって
でも、男の方が子供を預かるなんて、珍しいですね」
いやぁ、小悪魔神様が勝手に飛び込んできたんですけど!なんて言えないよね
「えっあぁ、えぇと、幼馴染の子で、小さい時から知っていたんでね
・・・しかし、ホント、突然だったんで、何をしていいのやら・・・」
嘘のストーリーを思い出して伝えたが、事がいきなりだったんで
降りかかった厄災の様だなぁと、サーヤを見ながら独り言の様に呟いてしまった
「大変な事があったんですね
お茶でも、飲みますか?」
「え?いいんですか?」
突然、お茶を勧められたんで、びっくりしたが、"お願いします"と、承諾した
「あの2人は、ほんと、優しい娘達で、たまに、顔を出してくれるんで、私も助かってるんです」
と、お茶を淹れながらミランダさん
1人で道具屋を営んでいるらしく、2人には、色々助けてもらっているらしい
「あの2人は、いい子ですよね
今日初めて会ったサーヤにあんなに親切にしてくれるなんて・・・
ありがたいですよね」
若い娘のコミュ力に感嘆をもらしてしまった
「大丈夫ですよ
肩肘張らずに、思った事を口にして、接すれば、自然とうまくいきますよ」
はっ!イリナ達のコミュ力を尊敬していたら、サーヤとの事を心配されたみたいだ
サーヤとは、何故か普通に接しられるんだよなぁ
なんでだろ?
「あっありがとうございます
がんばります」
「あぁ、ずるいですぅ
ミランダさんの紅茶、私も飲みたいですぅ」
「ヒロさん、大体揃えたよ」
「私らも、選び終わったから、お茶飲ませてぇ」
と、それぞれが、すごい量の物をカウンターに置いた
「おっ、オジサン!メチャクチャ楽しくて、一杯選んだけど、大丈夫?」
「これ、全部、必要なのぉ?」
親切お姉さん達は、全員が、"ウンウン"と、腕を組んで、力強く頷いた!
参ったなwマジックバッグがなかったら、持って帰れねえぞコレ!
「で、君達の選んだのは?」
と、半分呆れ顔で聞いた
『ジャァァァァン!』
4人が、同じネックレスを首にかけていて、胸元のアクセサリーを持ち上げて見せてきた
鳩?が、2羽、交差しているのかな?
「あら、みんなで同じ物を選んだの?
いいわね」
ミランダさんも笑顔だ、うーん綺麗だ!
「友達のあかしにって、リネンちゃんが!」
参ったな、こりゃ、合計金額が多少高くても、文句言えないやつじゃん!
「サーヤ、良かったな
ミランダさん、すいません、コレ全部ください」
お茶を人数分用意したミランダさんが、困り笑いをしながら"おまけしますから、安心してください"と、小声で言ってくれた
ははは、俺も、聞いたことはあるよ
世の父親達は、へそくりが貯まると、子供達に遣わされるってね
俺は、今まで、そんな事を経験した事ないけど、少し分かった気がするよ
不本意だけど、サーヤを面倒見る事になっちゃったんだから、仕方ないよな
はぁ、こりゃ、また、すぐに、間鉱石とか売らないとな、トホホ・・・
いつも読んでくれてありがとうございます
3連休を利用して、一気に書こうと思ったのですが・・・
全部、仕事になりました・・・
少しでも、暇を見つけては、書いてますが、感覚が空いたりしてしまいすいません
ありがとうございました




