14、神と暮らす事になりました
14、神と暮らす事になりました
どうしよう
あっ、アタシは、猫耳美人?だよ(神?)
ここ数日、パパを尾行していたんだけど、今日は、パパが、鍛冶屋の親子とご飯屋さんに入ったから、アタシも入ったの!
そして、店の人のおすすめを食べたら、美味しすぎちゃってね
串肉?だったかな、10本も食べたら、人だかりができちゃって、お金を払って、逃げる様に出てきたの
え?お金はどうしたのかって?
そりゃ、勿論、夜にパパの寝てる所に忍び込んで、少しだけ、借りたんだけど
あぁ、そうそう、久々のシロは可愛かったぁ
私が、シーって合図したら、大人しくしてくれたんだよぉ
って、そんな事を言ってられないんだった!
パパが、今度は、商人の娘とここに入ったから、心配でアタシも入ったの
そしたら、ここの食べ物は、みんな甘くて美味しくて、気付いたら、一杯食べちゃってたの
そしたら、金貨が足りなくなっちゃって、どうしようか困ってたら、パパに見つかっちゃって・・・
グスン(ToT)/~~~
おいおい、神嬢、何やってんのよ!まったく
コイツは、こっちの世界でも、神出鬼没してんのかよ?
「すいません、知り合いなんです
俺が払いますんで、おいくらですか?」
仕方なく、会計を確認する
「これは、失礼しました、クリス様のお連れの方のお知り合いでしたか」
要は、クリスにとっての他人がご迷惑おかけしました
俺は、神嬢の肘を掴み、壁側に向き小声で問い詰める
《なんで、神嬢がここに居るんだよ!》
《えっあっそれは、アっ、ワレが最初に転生させた、おっ、お前が心配で見に来たんだよっ、じゃ!》
神嬢は、どうやら、俺の事が心配で、下界?に降りてきてしまったみたいだ
《でっでも、この街に来て間もない俺に知り合いがいるってぇのは、おかしいだろうがよ》
《ふふふふ、アタっ、ワレは、神なんじゃ!全ての展開を想定してるの・・じゃ!
アタシに任せておいて大丈夫!
なのじゃ》
コイツほんとは、普通に喋れるんじゃねぇのか?
しっかし、、状況は悪いかも・・・クリスが、怪訝な顔で見ている
「ヒロさ・ん?お知り合いですか?」
そう来るよねぇ、どう説明しよう
「こっこれはだね、クリス・・・」
さぁ、俺、この状況をどう乗り切る!
「いつも父がお世話になってます
初めまして、サーヤです」
!!!ええええ?!!!
「あいぃぃ?俺は、こっちに娘はいねぇぞ!」
「ヒロさん!お子さんいらしたんですか?」
俺とクリスが同時に声を上げた
このままでは、お店に迷惑がかかるので、店を出た
取り敢えず、クリスの所に戻る事になった
歩きながら、サーヤに小声で問いただす
《おい、俺の娘ってどう言う事だよ!
それに、お前、本当は、普通に喋れんじゃねえのか!》
《ぐっ、神威厳が・・・仕方ないなぁ
アタシは、オジサンの幼馴染の子って事にして
両親は、震災で亡くなった事でいいじゃん!
オジサンの作った、作り話に合わせてさ!》
先を歩いていた、クリスが級に振り向き
「あのぉ、ヒロさんは、そのぉ、災害でご家族を亡くされてしまったと言ってましたよね
なのに、サーヤさんが娘ってどう言う事なのでしょうか?」
デリケートな部分な話だと思い、気を遣ってくれて話しているが、ちょっと納得がいかないと言う感じで聞いてきた
俺が、頭の中で、サーヤの作った話と、辻褄を合わせて、ストーリーを作っていると
「サーヤの父さんとこのオジサンは、幼馴染だったんだ
でも、村が震災で・・・その時、父さんと母さんは、いなくなっちゃって・・」
なんだ、神嬢?迫真の演技なのか?涙まで出して?
クリスは、目を見開き、口に手を当てて驚く
「その時、 オジサンがアタシを見つけてくれて、アルジアの孤児院に行ったんだけど、その時
"落ち着いたら連絡するから、待ってろ"
って、オジサンは約束してくれたんだ」
へ?何?アンタ脚本家か何かですか?おいおい、でもそれじゃ、俺、落ち着いたのに連絡してない最低男じゃんか!
ヒヤヒヤしながら、クリスとサーヤを交互に見ながら
「そっそうだったな、まっ、まだ、この街に来たばかりで、落ち着いたら迎えに行こうと思ってたんだよ」(棒読み!)
「ひっヒロさん!そんな大事な事を何故黙っていたのですか?
はっ!今日、話してくれた、キムさんの事や孤児院の事って、何かしらのお考えがあっての事だったんですね!」
クリス・・・俺を美化しすぎだし、サーヤのベタな作り話に飲まれすぎですよ!
「別に孤児院が嫌だったとかじゃなくて、オジサンの連絡が遅いから、自分から来ちゃった」
おい、それは、無理な話しじゃないのか?いくらクリスでも・・
「もう、ヒロさんのせいで、サーヤさんにこんな遠くまで、一人旅させるなんて
ヒロさん酷いですよ!
サーヤさん、怪我とかしなかった?」
はい!天然バージョンのクリスさんが全開発動してますよぉ!
クリスは、目線を下げてサーヤに話しかけているが、サーヤは、後ろ手に右手でピースをしている
クリスは立ち上がり、俺をキッと見て
「ひろさん!今後は、どんな事でも相談してください」
「ほっ、ホント、ごめんなさい、全部俺が悪いと思います」(棒読み)
いやいや、なんだこの、俺悪者感!
ってか、この小悪魔神娘!シロとメッチャクチャ戯れすぎだろ!誰がどうみても、昔からの仲良しに見えちゃうよ!
「これは、サーヤさんの迎え入れを取り急ぎ行わないといけませんね
戻ったら早速色々準備しましょう!」
え?迎入れの準備?イヤイヤ、そんな大袈裟な、だって、こう見えてこちらの猫耳娘は神様だよ!こっちに住むわけないでしよ?
《お前、向こうには帰らないのか?》
と、サーヤに確認すると
《しばらくは、帰れないんだぁ
お願いだから、面倒見てよぉ!
オ・ジ・サ・ン!》
???はいぃ?一緒に住むの?
何言ってんのよ、この小悪魔神娘は?
俺に新しい人生をくれたんじゃないの?
《俺の聞き違いかな?こっちで、生活するの?》
《神の言う事を聞かないと、次は、虫かなんかに転生じゃぞ!》
おいおい、マジかよ!どう言う展開だよコレ!
そうこうしていると、クリスの店に着いた
「さぁ、ドム様との打ち合わせも終わっているでしょうから、応接室で作戦会議です!」
何故か、クリスは、"コレは私の仕事です!"みたいに気合いが入りまくっている
応接室に入り、ルイスを交えて、席につく着くと、クリスが、これまでで1番真剣な眼差しで、みんなを一瞥し
「これから、サーヤさんを家族として迎え入れる会議をします」
ん?今、家族って単語が出たような?
あれ?いつから、パートナー=家族になったのかな?
クリスが、ルイスにサーヤの経緯を説明した
「ヒロ様ご自身も辛い経験をされてるのに、サーヤ様の面倒も見られるとは、素晴らしいお方ですね」
「私・・・、いやテイラー紹介が全面的にサポートします!」
ルイスもサーヤの作り話しに飲まれちゃってるし
クリスに至っては鼻息荒くして、胸の前で拳を握ってるし、イヤイヤそこまでの事なのかな?
「俺も突然の事で何っ!」ボグッ!
サーヤに思いっきりスネを蹴られたよ!
「あっ、まぁ、覚悟はしてた事だからそんなに気を使わなくてもいいよ」(棒読み)
そうだった、俺には、突然の事でも、サーヤの作った偽物語は、クリス達には、本当の話しになるだろうし・・・
はぁ、相手は、子供でも、一応神様だし、諦めるしかないわな
とか、考えてると
「まずは、住まいを決めないとですね
宿屋暮らしでは、サーヤ様が、何かと不便かと」
ルイスの一言にクリスが、反応する
イヤイヤ、宿屋は、気が楽ですよ!
飯の支度がいらないし、頼めば部屋の掃除もしてくれるし
「私とした事が!
そうでした、ルイス!
この中区で、庭付き一戸建ての空き状況をすぐに確認して!」
「はっ!」
急に忍者の様に部屋を出たルイス!
「サーヤさんは、今、おいくつなんですか?」
「12だよ!」
ええええ?
《おいおい、俺があった時は、8歳くらいの少女だったよな?》
《フン!アタシを誰だと思ってるの?
神だよ!
それにオジサンも第2の人生を楽しんでもらう為に15歳くらい若くしてあるよ
感謝してね!》
なんだってぇぇぇぇ?!
知らなかった、俺51-15=36歳なの?
サーヤの年齢を聞いて色々思案しているクリスに確認する
「クリス、突然ごめん
俺って何歳に見える?」
「えっ、突然、なっ何ですか?
さっ30歳位でしょうか?」
えええええ?マジで!鏡とか無いから気づかなかったよ!
「そっそう?あっありがとう
実は、36歳らしいんだ」
「えっ?らしい?」
「あっいや、36歳なんだよ俺、テヘヘ」
ぐはっ、そうだ!通りでみんなの反応がおかしかったんだ
ちょっと怪訝な顔をしたクリスが
「ところで、サーヤさんは、読み書きや簡単な計算は出来るのですか?」
「うん、大丈夫、出来るよ」
えっ?と嘘だろ?と、サーヤを見ると、《神だよ!》と、睨まれた
「ならば、魔法学校など、通うのもいいかもしれませんね」
どうしたんだクリスは、なんか、教育ママみたくなってるぞ!
「クリスさん、サーヤも働こうかと思うんだ、例えば、冒険者とか」
おい!コイツは、冒険者って、俺から自由を奪う気なのか?
「冒険者に年齢は、関係ないですけど、危険も伴いますよ
働くなら、うちのお店のお手伝いとかでもいいんですよ?」
クリスは、父が冒険者だったんで、その危険度を知っているんだろうな
「サーヤ、クリスは、サーヤの事を心配して言ってくれてるんだから、無理に冒険者にならなくてもいいんじゃないか?」
俺は、俺の自由を勝ち取るために、サーヤにマジ眼力で、見つめながら言い聞かせようとした
「分かったよぉ
クリスさんの手伝いもする!
でも、冒険者にも、ならせて欲しいな
だって、1人は寂しいじゃん!」
えっ?サーヤが、また涙目に・・・
それに、1人は寂しいか・・・
そうだよな、神様でも、1人は、寂しいんだろうな
「仕方ないか・・・
クリス、ごめん、冒険に行く時は、俺が責任持って行動するし、危険な依頼は受けるつもりないから、冒険者にさせてもいいかな?」
サーヤの気持ちを汲んで、頼んでみた
「分かりました、ヒロさんが言うなら仕方ないですね
でも、サーヤさんも商人の資格を取ってもらうのが条件です!
読み書きと計算が出来ると言うのは、大変貴重な事なんです、ですので、ぜひ!うちでも働いてもらいたいんです!」
そうなんだ、こっちでは、学業が必須じゃないんだね
「うん、分かった、クリスさんの手伝いもする」
演技なのか、本心からか、サーヤは、ガッツポーズをしてみせた
神であっても、中身は子供なんだろうな、大人に頼られたら嬉しいんだろうな
「では、明日にでも商人の資格を取りに行っちゃいましょう!
あと、準備する物は・・・」
クリスが思案する
「まだ、宿屋で生活できるから日用品はゆっくりでいいけど、服や靴を揃えようかな?」
予備がなくて、依頼の後に大変だったのを思い出した
「それは、大事ですね!
私の小さい時に来た服とかをまとめておきますね
とりあえずは、リリスの所に寄って見繕ってください」
ホントに、クリスには感謝しかないな、こんなに至れり尽くせりで、俺は、恩を返せるのだろうか、不安になってきた
「では、住む所に関しては、最高の物件を探しておきます
明日、準備ができましたら、こちらに立ち寄ってください
あっ、晩御飯はどうしますか?」
慌てて、ミレイを呼ぼうとしているクリスを止めた
リリスの所に行くので、戻ってくるより宿屋で食べた方が早いので、丁重にお断りした
別れを惜しむ様なクリスの目線を感じながら店を出て、歩き出す
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ふぅっ!なんとか、パパと一緒にいられる事になった!
ホントは、見つからずに目的を達成したかったけど、仕方ない、予定変更しちゃおう
それに、パパがいれば、好きなものが好きなだけ食べられるだろうからね!
しかし、あのクリスさんは、もう、パパにゾッコンなんじゃないかな?
こりゃ、あと一押しニ押しすれば・・・・
「クリスさんって、いい人だねぇ
オジサンに気があるんじゃ無いのかなぁ?」
少しパパがどう思ってるか探ってみようかな?
「おいおい、そりゃ無いだろ!
こんなオジサンに!
クリスは、俺が命の恩人だと決めつけて、一生懸命してくれてんだよ、きっと」
っかぁ、ダメだ、それもそうだよね、私とママが居なくなって、15年も、1人で過ごしてたんだもの、女性の気持ちなんて気付かないのも当然か!
まっ、そんなに焦らず、もうちょっと、パパの好みとかを調べよう・・・
「ところで、オジサン!
こっちは、楽しい?」
話題を変えてみたんだけど
「あああっ!そうだった
あのな!初っ端から、あんな熊の真ん前や、ダイヤと出くわしたり
ゴブリンの襲撃現場に遭遇とか、危険が多いじゃねえか!まったく!
まっ、なんか、ケガもしにくいし!
面白いスキルも持ってるみたいだし!
色んな人達に出会えてるから、あっちに居た時よりは、楽しいっちゃ楽しい・・・けど」
うへぇ、いきなり怒られたと思ったら、楽しんでるんだね、良かった良かった
「戻りたい?」
ちょっと、気になる事を聞いてみた
「うぅぅん、墓参りが行けなくなるのが、寂しいかなぁ
あっ、実は、作り話じゃなく、あっちで俺、娘と妻を震災で、亡くしててな、随分経つんだけど、2人の分も長生きしようと思ってたけど、もしかしたら、俺が、困った人は助けなきゃって言い聞かせてたせいで、あんな事になっちゃったんじゃねぇかって、思うとなぁ
せめて、墓参りする事しか謝る術がなくてさ
それだけが、心残りなんだよ」
やっぱり、パパはそう思ってたんだね、まったくもう、しょうがない人だ
「多分、2人はそんな風に思ってないんじゃない?
最後まで、人助け出来て良かったと思ってるよ
まっ、2人は、オジサンに会えなくて寂しいと思ってるかもね」
「そうだといいんだけどなぁ・・・
サーヤは神様なんだろ?
ちょっと、俺の娘と妻に聞く事出来ない?」
全然、パパのせいになんか思ってないっつぅの!
まったく、ホント鈍感男は、困るよ
「出来るわけないだろ!
2人の性格くらい分からないのか、コノ!」
ちょっと、頭に来たから、お尻をグーパンしてあげた!
やった、久ぶりに触れ合えた!
ありがとう、マっ、じゃなかった、女神様!
「ねぇ、アタシもオジサンみたいな、カッコいい服が欲しいなぁ
あと、パジャマね!可愛いやつお願いね!」
「おいおい、流石にこっちにパジャマはねえだろ?」
パパは、アタシの事を分からないだろうけど、おもいっきり甘えちゃうもんねぇ
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男のお尻にパンチをする、猫耳の少女を眺める女性
「良かったですね
もう、離れちゃだめですよ!」
頬に伝う物を指で拭いながら、微笑む女性は、しきりに良かったと繰り返して頷いていた
いつも読んでくれてありがとうございます
ちょっと、早足気味ですが、主人公と神(娘)を一緒に生活する方向に持っていけました
落ち着くまで、少しかかりますがお許しください
ありがとうございました




