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異世界で神(娘)と暮らし始めて嫁探し?  作者: 超七玉
神(娘)と暮らす事になりました
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10、2個目の依頼で、みんなを笑顔に

10、2個目の依頼で、みんなを笑顔に


 俺、さっきから、すんげぇ見られてます


 隣に座った、ご婦人(おばあさんに見える)が、天を仰いでボケェっとしていた俺をチョー見てる

 俺は、15年も孤独で生きてきたし、問題に巻き込まれない様にしてきたので、スルースキルはかなりのモノ!

 見られている事を気付いてないフリくらいお手のものだ!

 さっ、早く、諦めてどこかに行ってくれ頼む!と、考えていたら・・・


「お前さん、この辺じゃ見ない顔じゃな

 何をしとるのじゃて」

 とうとう、話しかけられちゃったよ

 眉間に皺を寄せているのか、普通に年相応の皺なのか、分からないが、問い詰めるように聞いてきた


「ここには初めてきたので・・・

 落とし物の依頼で来たんだけど、依頼者さんの所に行く前に、腹ごしらえをしていたところですよ」

 取り敢えず、当たり障りないように顔だけご婦人の方に向けて答えた


「なんじゃ、冒険者か?

 まったく、いつ来るのかと待ち侘びたわい

 てっきり、ワシの美貌を聞きつけて、ナンパに来た優男かと思うたわ」

 イヤイヤ、この歳になって歳上はちょっと・・・ってか、歳上過ぎるし


「えっ、ロジーさんですか?

 冒険者ギルドから、依頼を受けて来た、ヒロです」

 慌てて向き直り、ギルドカードと依頼書を見せる


「間違いなさそうじゃな

 ちと、申し訳ないんじゃが

 ワシのダーリンからもろうた、大切な指輪を落としてもうたのじゃて

 探してくれんか?」

 おっと、偶然にも依頼者さんと遭遇できたぞ!幸先いいねぇ!


 歩き出したロジーさんの後ろを慌てて着いていくと、一つの洗い場の前に着いた


「実は、こないだのぉ、ここで、洗濯をしておったのじゃがな

 ・・・・

 今、お前さん、ワシの下着を想像したじゃろ、やめとくれよ、ワシャ、ダーリン一筋じゃて」


 はいぃ?やばい!?やばい人の依頼を俺は、受けたかもしれない?


「それでな、洗濯後に手を洗っとってな、指輪も綺麗にしたろうと思うて、指から外したら、落としてもうたんじゃて」


 また、排水口かぁ?と、思ったら、ここの洗い場の下には、大きな水路が走っているらしい

 確かに、洗い場の脇に、マンホールと思われる、石の蓋がある


「去年亡くなったダーリンから、結婚する時にもらった、大事な指輪じゃて

 どうか、探してくれんかのぅ」


 最初は、ふざけた婆さんかと思ったが、亡き夫を大切に思う素敵なお婆さんじゃんか!


「依頼内容は、分かりました

 では、中に入って、指輪を探しますよ

 って、でも、あの蓋をどうやって開けるかなぁ」


「ふん!ちょっと待っとれ」

 と、ロジーさんは、別の通り、お店が並ぶ方の通りの方向に歩いって行った


 しばらくして、えらくガタイのいいお兄さんを連れてきた

 身長2mは、優に超えている


「孫のロイドじゃ!

 ほれ、ロイド、そこの石蓋を取らんかい」

 

 ロイドは、軽々と石蓋を持ち上げた、そして、脇に置いた

 ええっと、その力は、何かに役立てる事が出来るのではないだろうか?


「これで、入れるかの?」

 と、早よせい!的に事が進み、作業ができる状態となった


「少し段取りしてから入りますね

 それと、実は、冒険者になりたてでして、1日で終わらなくても勘弁してくださいね」

 と、前置きしておく


「何事も準備は大事じゃろうて

 それと、見つかるか分からんじゃて、何日かかろうと文句など言うわけなかろうて

 まっ、ワシとダーリンは、出会って一瞬で恋に落ちたがな!ニャフンっ」

 聞いてない話が出てきなたな、しかも、ニャフンって、満面の笑みだよ!

 よっぽど仲が良かったんだろうな


 俺は、まず水路を覗いてみた、深さの確認だ

 ざっと、下まで3mくらいかな、入り口は、60cmくらい、近くには、石作りの水場がある

 中の様子も見ようと、ランタンに火を着けて、ランタンを入れてみた

 うん、何も無いかな、水の流れは、そんなに速くなさそうだし、水幅も、そんなに太くないな


「よし、次は降りる準備だな!」


 買ったロープ(猿梯子は無かった)を取り出し、固定する水場からの距離を考え、途中から30cmくらいの間隔で、結び目を入れる

 終わったら、端っこを水場の1つに固定して、もう片方に、一応スコップを結びつけて、入り口に下ろしていく!

 最初に手に入れたロープの端にランタンを付けて、もう一つのランタンを紐でランタンにぶら下げて、2つのランタンを入り口から入れて、丁度、空中に浮かぶくらいにする

 俺は、上着を脱いで、ズボンを膝まで捲り、マジックバッグだけ、肩から下げて、新しい手袋をして、準備完了!


「お前さん、上着を脱いだら寒かろうて」

 と、訝しるロジーさん


「まぁ、このくらいなら、大丈夫ですよ

 それに、昨日、手に入れたばかりなので、汚したくないんです」

 すぐ汚したら、リリスに申し訳ないよ


「ふぅん、物を大事にするなんて、中々いい男じゃないか

 でも、うちのダーリンには負けるじゃて」

 旦那さんはそんなに素敵だったのかな?


 あっ!シロを忘れてた!

 シロの首に余ったロープを緩めに縛って、反対の端っこをどこに縛ろうかなぁ?と、キョロっていたら


「なんじゃ、そいつはお前さんの犬っころか、ワシが面倒見といてやるじゃて」


「ここで、待つんですか?

 時間かかると思いますよ」

 まさか、作業を監視されると思わなかったので聞いてみた


「バカモン!

 人に頼み事をしておいて、あとはお任せでは、失礼じゃろて

 それに、ここは、いつも誰かしらがおるから、話し相手くらいはすぐに見つかるわ

 ほら、犬っころを渡さんかい!」

 半ば強引にシロを取り上げられたが、シロはロジーさんの腕の中で、いいポジションを見つけて、丸まり始めた

 ついでに、リュックと上着も頼んでおいた


「お言葉に甘えて、シロの事よろしくお願いします

では、いってきます」

 手袋をはめながらお願いした


 ランタンに引っかからない様に水路に降りる


 うん、臭い!


 まっ、今まで嗅いだことのある匂いの中で、ワースト1ではないので、我慢する


 ランタンを1つ手で持ち、水路内を照らす


 水路内は、石畳のような作りに見える

 洗い場から落ちてきた物が、こんもりと小山を作っている所が数箇所ある


 「さぁて、あそこから行きますか」

 頭陀袋ずだぶぐろを腰に括り付け、ランタンをかざしながら、一つ目の小山に向かい、それらをかき分けながら、指輪を探す


 元が何だったのか、分からないか、大体の物は、軽く触ったら崩れて、そんなに急ではない、水路の流れに流されていく


 何個かの小山を少しずつ崩しながら、指輪を探したが、見つからなかった

 ちょっと中腰の体制が続いたせいか、腰に違和感を感じ、後ろに伸びをした

 ふうっと息を吐き、どうしたものかと考えようとしたら

 何かの声?音?が聞こえるというか、感じる

 そうだ、ダイヤの寝ぐらで感じた感覚と似ている


 自分の立っている位置から、水路の上流側に目をやるが、そちら側からは、感じない

 今度は、水路の下流側に目をやる


「えっ?!」


 水路の底、と、言っても、水深は15〜30cm位だろう、至る所に、にわかに光っているというか、ホワッとしている物が、感じられる


 もしやと思い1番近くに感じられた場所を手でまさぐってみた、ちょっと底には、砂や土が溜まっていたが、小さな固いものを掴んだ

 砂を落としながら持ち上げてみると、その塊は、リング状ではなかった


 よく見ると、青い石の周りに金の装飾がされている、3cmくらいのネックレスなどのアクセサリーか?

 まぁ、貴重品には違いなさそうなので、腰の頭陀袋ずだぶくろに入れる

 次は、細かい光をいくつも感じる場所を弄ってみる

 今度は、銀色のチェーンみたいなのに、小さな綺麗な色んな色の石が、数個散りばめられている、ブレスレットだろうか?これも、頭陀袋に入れる


 どうやら、俺は、宝石?や石を感じる事が出来るようだ

 これは、今後、宝探しなどが計画できるかも!と、ちょっと、心がくすぐられた


 まだまだ光を感じる場所があるので、手当たり次第に弄って行く

 どれも、小さな綺麗な石が含まれる、アクセサリーばかりだった


 最終的に指輪が9個、ブレスレット状の物4個、ペンダントに下げるのかブローチ的な物やピアス的な物12個、銀貨7枚、銅貨に至っては、32枚あった


「ふぅ、結構拾えたな、一旦、ロジーさんに確認してもらおう」

 と、来た方向を見たら、結構離れている

 腰を伸ばしながら、ゆっくり戻り始めた時、後方からイヤァな感じがした


 ゆぅっくり振り向いた俺は、水路の奥をジィッと見つめた


 ランタンに反射しているのか、2つの何かが光る!


 チャピ!チャピ!チャピ!チャピ!


 何かが近づいて来る


 少しでも目視で確認したくて、ランタン持つ左手を前に突き出す


 何か、黒い物体が水路を歩いて近づいて来る


 俺は、そいつを見た事がある

 工場の脇の側溝から這い出てきたり

 何故か、電気配線の被覆をかじりショートさせて、プラントを止めたり

 チーズをかじったり、未来のネコロボットの耳をかじったりするやつ


 そう、ネズミだ!


 しかも、水路を歩いていても、腹が水面に着いてないほどのデカブツ!


 「チューチュー」じゃなく「シャァァァ」言うてまんがな!


 完璧に俺の事を獲物として見ているようだ


 どう対処したものかと、考え、スコップがある事に気づく


 俺は、それで相手をしようと、ゆぅっくり後退りを開始する


 出来れば戦闘などしたくない、だって、した事ないし!


 少しずつ後退りをする


 そろそろ入り口まで来たんじゃないかと、少し首を動かして、後ろを確認しながら、しゃがんで、スコップを探す。


『あった!』心の中で、小躍りした!

 指の先が、スコップの持ち手に当たった

 そして、それを握った瞬間!


「ギャァっ!」ビチャビチャビチャ!と、デカネズミが向かってきた!


 来るなら来い!と、スコップを振り上げた瞬間


ッビィィィィィン!

ガランゴロン!


 ロープを外してませんでしたぁ!


 デカネズミは、速度を緩めず走り込んできた!

 ランタンを前に突き出したが、逆に伸び切った左手に向かって飛びかかってきた


 ガブっ!と、左手の手首をデカネズミに噛みつかれ、ランタンを落とす

 反動で後ろによろけたが、すぐにデカネズミの重さが左手に加わり、自然に左側に転倒した


 運がいいのか悪いのか、仰向けになったデカネズミに、手首を噛まれたまま、俺がのしかかる


 左手首にデカネズミの前歯が食い込んだままだが、そのまま下に押し付ける

 デカネズミの顔は、水路に押さえつけている形になり、顔が完全に水の中にある!


 暴れるデカネズミの手足の爪が、俺の胸や腹に赤い筋をつくる


 咄嗟に俺は、右手をマジックバッグに突っ込み、ナイフを思い浮かべて握る


「恨むなよ!」


 俺は、ガラ空きになったデカネズミの首元に、一昨日の朝右手に握られていたナイフを刺した!


「頼む、もう動かないでくれ!」

 これ以上、やり合いたくないと思いながら、ジッとしていると


 デカネズミの手足が、だんだん動かなくなり

 左腕に噛み付く口がゆっくり緩んでいく

 完全にデカネズミが動かなくるまで、待った、というか俺は動けなかった

 しばらくしてから、ゆっくり立ち上がる


「ふぅっ!何とか倒せた」


 落ちたランタンを拾い上げ、改めてデカネズミを照らして見てみる


 ピクリとも動かないし、息もしていない

 シロの大きさなんて比にならない、俺の腰くらいまでの大きさがありそうだ

 たしか、リネンが言っていた、「何が起こるか分からない」ってのが、こういう事なんだろう


 思考が止まってる頭を無理に動かして考えた、たしか、依頼中に仕留めたモンスターは、買い取ってくれるらしいから、持って帰るべきなのかな?

 でも、このまま持って帰るのかな?

 うわぁ、多分、グレースさんの説明聞き逃してるわぁ


 とりあえず、左手首から出血してるから、バッグから手拭いを出して、左手首に巻いて、傷を保護する、

 入り口の下まで行き、結び目の付けたロープの端のスコップの位置をずらし、ロープの初めてでデカネズミを縛りつけて、ランタンをランタンに引っ掛けて、水路より脱出!


「オイ、変な声が聞こえたが、何かあったんか?

 犬っころも、ソワソワしとって、落ち着かんかったワイ」

 入り口から出た途端、ロジーさんが慌てた様子で聞いてきたんで、手拭いを巻いた左手を見せて


「でっかいネズミがいたんですよ!

 もう、食われるかと思いましたよ!」

 と、身振り手振りで


「こうっ、来たんで、こうなって、こう!」

 みたいな感じで、語彙力の無さを痛感しながら説明した


「無事なら何よりじゃて

 ん?怪我しとるでないのか?

 見せてみぃ」

 心配されたが、大した事ないと説明した


「ならば良いが

 んで、ダーリンの指輪はあったかのう?」

 そうだった!と、ベンチに手拭いを広げて、そこに拾ってきた物を1つずつ並べていった


「おう!コレじゃ!コレじゃ!

 ダーリーン寂しかったでぇ」

 と、年期の入ったリングをひとつ摘み上げた


 俺は、倒したデカネズミの死骸や残ったアクセサリーや硬貨をどうするか考えた


「ロジーさん、倒したデカいネズミをどうしたらいいのか分からないから、一応ギルドに持って行こうと思うんですが、ここから引き上げても、問題になりませんかね?」

 どれどれ?と、指輪をしっかり指にハメてから、入り口から覗き込むロジーさん


「ほぅっ!かなりデカいの?

 お前さん、もしかして、アレをそのまま持っていく気か?」

 マジックバッグに入らなければ、担いで行こうか悩んでいたら


「しようがないのう、どうせ、蓋もせにゃならんし、ちょっと待っとれ!」

 ロジーさんは、シロを俺に渡して、多分、孫のロイドを呼びに行った


 シロが俺の左手の甲に垂れてきた血を舐めてくれている、多分、噛まれてる所を気遣ってくれているのだろう

 そうだ、ミサの時みたく、俺特製の処置をしようと、ベンチに座って、左手の手拭いを取った

 シロが、一生懸命舐めてくれる

 染みる!っと思ったら、染みなかったので、手拭いを水で濡らして、手首を拭いて驚いた


「ぎょえっ!塞がってる?」

 歯形は、しっかり残っているが、出血は止まっているって言うか、傷が無い!

 確かに、デカネズミの前歯は食い込んでいたはずなのに・・・

 もしかして、まじで俺の体は、怪我しにくいのでは?

 もしそうなら、どこまでなら大丈夫なんだ?

 いやいや、そんな検証はしたくないぞ!怪我は、しないに越した事はない


 一安心して、水路から、ランタンを引き上げた頃にロジーさんが戻ってきた


「ロイドは、肉屋をしておるんじゃ、どうせ、皮くらいしか売り物にならんじゃろ?

 あとは、ロイドに処理してもらいな」

 ロイドは、相当無口なようで、何も言わずに、水路からデカネズミを引き上げ、蓋をした

 ロジーさんに何やら伝言された後、デカネズミを担いで行ってしまった


「ロジーさん、それと、他の拾った物や硬貨なんですが、どうしたもんですかね?」

 一緒に拾ってしまった物を見ながら聞いてみた


「金は持ち主なんか分からんじゃろが、身につけるもんは、探せば出て来るかもしれんな

ちょっと待っとれ」

 ロジーさんは、洗い場で、洗濯や洗い物をしている人達の所に行き、何かを頼んでいる

 その後、ロジーさんは、洗い場待ちをしている人達の所に行って、また、何か、頼んでいる


「まぁ、少し待っとれば、持ち主が少しは集まるじゃろて

 金の使い道でも、考えとったらよかろう

 というか、臭い思いして拾ったのは、お前さんなんじゃから、懐に入れても誰も文句言わんじゃろて」


 確かにそうかもしれないが、しかし、元々は、誰かのお金だ、拾ったからといって、はい、いただきますっていうのもなぁ


「いやぁ、そうですが、釈然としないんですよねぇ

 この辺で、寄付とか募ってないですかね?」

 ちょっと、何かに役立てられないか聞いてみると、近くに共働きや片親の子供たちなどに、昼ごはんを食べさせている人がいる事を教えてくれた


「ほれ、あそこで、野菜を洗っとる婆さんじゃよ

おーい、キムぅ、キムやい!

ちょいといいかい?」

 キムと、呼ばれた人がニコニコしながらやって来た


「ロジーさん何ですか?

 今日は、随分若いお方とご一緒でw」

 と、人の良さそうなご婦人が寄って来た

 ってか、俺、そんなに若くないっすよ!


「すまんねキム

 この冒険者が中々いいやつでな

 ワシの依頼中に拾った硬貨を寄付とかに使いたいらしいんじゃと

 ならば!と、キムん所で使わせてもらったら良いんじゃないかと思うてな」

「すいません、水路で拾った硬貨です。

お役に立つか分かりませんが、子供達のために使ってもらえたらありがたいです」

 と、中々良い奴ぶってみたw


「あら、冒険者さんなんですか?

いいんですか?

 助かります」

 俺は、「大した金額じゃないですが」と、銀貨と銅貨をキムさんに渡した


「おお、キムよ!

 丁度今、こいつが仕留めたネズミの肉をロイドが捌いておるから、肉の部分だけでも、もろうたらいいじゃろ?」

「あらま、いいんですか?

 モンスターの肉は貴重でしょうに」

 ええ??ネズミ食えるの?

 食えるんなら、食べてもみたいけど、ここは大人しくキムさんにプレゼントしよう!


 そうこうしていると、数人の女性達が、ワラワラと俺の周りに集まってきた

「ロジーさん!

 私達の落とし物もあるかもしれないって聞いて、周りに声掛けてきたわよ」

 と、1人のメッチャクチャ色っぽい女性が声を掛けてきた


「おお、ローズ!

 店の準備もあるだろうに悪いね

 コイツがワシの探し物してる時に、他にも見つけてくれたんじゃ

 見て、自分のものがあったら、持っていってええから

 あと、ワシは、孫の店とキムの所に行って来るで、あとを頼むじゃて」

 ロジーさんは、色っぽい女性に後を頼んで行ってしまった


「ええっと、ローズさん?

 これが、水路で拾った物です」

 と、ベンチに店を広げて、見てもらった


「あらぁ、冒険者さん

 コレ、上客がくれた指輪じゃないかい

 やっぱりここで落としてたんだ

 ホント、ありがとね」

 と、かなりの色目でウィンクされてしまった


「さぁ、みんなぁ

 まだ、こちらの冒険者さんが、拾ってくれた落とし物があるよ!

 覚えがある人は、こっちに来な!」

 ローズさんが、そう言うと、落とし物をしたであろう人達が押し寄せてきた、殆どが、女性だ


「やだぁ、無くして、旦那に黙ってた指輪があったぁ!」

「旦那が浮気した時、頭にきて、捨ててやったブレスレットあったぁ」

「お母さんからもらった、ブローチあったぁ」

「お母さんの形見がぁ・・・」

「おぉ、亡き妻のぉぉ!」

 などなど、来た人全てが、喜びの声をあげて喜んでいる


「冒険者さん、アンタ凄いね、まさか、全員の落とし物を見つけちまうとはね

 せっかくなんだ名前くらい教えておくれよ」

「まさか、1件の依頼なのに、コレだけの人の落とし物拾っちゃって、ギルドに怒られるかもですけどね

 今日から、冒険者しているヒロです、何か、困った事があったら、ギルドまでお願いします」

 喜ぶ人達を眺めながら、ローズさんに答えた

 そしたら、ローズさんが、顔を近付けて


「ヒロさんってんだね

 こんなに沢山の人の喜ぶ顔なんて、久々に見たよ、ホントありがとう

 私は、中通りで、ローズって名前で店をやってるからさ

 今度、寄っておくれよ

 安くするからさぁ」

 そんな、胸を押し付けながら言い寄られちゃったら、行くしかないじゃない

 ローズさんは、結構顔が広いらしい、集まったみんなに、俺の名前を教えたりしてくれて、みんなからお礼を言われてしまった


 そんなみんなが、帰ったあと、俺は、手拭いの中で一つだけ余った指輪をみた


 ドクロをモチーフにして、左目に青、右目に赤い石を埋め込んだ、水路の中では、黒紫な雰囲気を醸し出していた、ちょっと禍々しい指輪だ

 これは、ギルドに報告して、何なら、ルイスに鑑定してもらおう!


 そうこうしていると、

「おーい、お前さん!

 ちょっと来とくれよ!」

 と、ロジーさんが、手を振っている


 俺は、リュックを背負い、シロと2人でロジーさんの元に歩いて行った


「ホレ、捌き終わったぞ!」

 と、皮を持ってきてくれたのか、運ばせたのか分からないが、渡された

 うん、結構ズッシリくるね


「肉は、ちゃんとキムの所に持ってったぞ

 明日の昼は、豪勢に振る舞えるって喜んでおったわ

 そっちは、どうなった?」

 俺は、落とし物をした人は、全員、戻ってきた事

 ローズさんに店に来る様言われた事

 1つ指輪が残った事を説明した


「ほう、そりゃ良かった

 じゃが、ローズが、誘うとは、お前さんも中々のもんじゃなw

 あのむすめも、色々あったからのぉ・・・

 ワシからも頼むワイ、遊びに行ってやってくれぃ」

 はははっと、誤魔化しながら、心では、絶対行くに決まってるっしょ!と返事をした

 依頼書にサインを貰おうとしたら、木札は、家にあるとの事、ロジーさんちに向かう

 途中、夕飯の段取りで洗い場に向かうソフィさん親子と会い、挨拶を交わすと


「なんじゃ知り合いか?

 ソフィよ、こやつのおかげで、明日は、キムのところの昼が豪勢じゃから、ミユを連れて行ってやりな」

 どうやら、ロジーさんは、この辺の人を大体把握しているようだ


「そうなんですか?

 ヒロさん、今日は大活躍ですね」

「ミユ、ミミちゃんと行くぅ!」

 あまり大した事してないのに、なんか申し訳ないです


 俺は、ミユの頭を撫でて、ミユは、シロの頭を撫でてバイバイした


「ホレ、木札じゃ

 指輪を見つけてくれて助かったワイ

 ダーリンには敵わんが、お前さんも中々じゃて

 たまには、遊びに来いよ!」


 ロジーさんに木札をもらい、まだ、夕方にもなってないので、ギルドに報告に行く


 ギルドに戻ると、何人かの冒険者達が、依頼が終わったのか、カップを片手に騒いでいる人達もいる


 受付で、グレースさんに依頼中の出来事を簡単に報告した

 驚いたのは、ビックラット(デカネズミ)の討伐に銀貨1枚、皮の買い取りに銀貨2枚と、合計で銀貨7枚の報酬を頂いた


 「この指輪は、鑑定に時間がかかりそうですが、どうしますかぁ?」

 グレースに聞かれたので、ルイスに頼んでみようと思うので、持ち帰ることにした


 「初日から2件も依頼をこなしちゃうなんてすごいですねぇ

 明日からも、よろしくお願いしますよぉ」

 グレースに、社交辞令なのかもしれないが、感謝されて素直に嬉しかった


 俺は、ちょっと思うところがあって、宿に戻る前に、リリスの店に立ち寄った


「こんちわぁ!」


「いらっしゃいまっ

 これはこれは、ヒロ様、少々お待ちを

 リリス!ヒロ様がいらっしゃったぞ」

 お客さん対応中のカイリさんが、リリスを呼んでくれた


「おっヒロさん、丁度良かった、聞きたい事があったんだ

 あっ、まずは、ヒロさんの用を聞かないとね」


 「実は・・・」

 と、今日、依頼を受けてみて、着替えが必要な事を伝えると


「え?ヒロさん、本当にあの服しかなかったの?

 ならば、同じセットをもう1着持ってっていいよ!」

 えええ?マジで?俺のワ⚪︎クマンの服は、そんなに価値があったのかな?


「よし、用は済んだよね、じゃぁ、あの服の事を色々教えてくれよ」

 と、無理矢理、裏の仕立ての部屋に引き摺り込まれてしまった


 どれくらいが経ったか、俺の空腹を知らせる腹の虫の音で、リリスが解放してくれた


「あっ、ヒロさん、すまない、つい夢中になってしまい

 大体、聞けたんで、一度試作品作ってみるよ」

 お目当ての着替えが、まさかの無料タダで手に入ったし、リリスの職人魂にも大体答えられたらしいので、腹減ったので帰ろう


 2人に礼を言って、宿に戻り、すぐ晩飯にありついた


 今日も肉系で攻めたけど、やっぱり労働の後の肉は最高だね

 シロも心なしか、ガッつき気味!


 宿屋もちょっと高級なだけあって、浴室的なものもある、流石に湯船に浸かれないが、お湯があるので体が洗える

 ついでに今日来た服を洗っちゃおう!


 あとは、ベッドに飛び込むだけ!


「おやすみぃ!」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「あらあら、あの方、服屋のお姉さんに何かを頼んでいましたね」

 腕を組み、人差し指を顎にトントンする仕草をして、分かっているのに、分からないフリをする女性


「はい、てるてる坊主だけじゃなくて、ちゃんとした物をあげたいんだと思います」

 なんで、男がそういう事を思いついたかは、大体想像がつく


「あなたも、あんな風にしてもらいたいんじゃなくて?」

 優しく少女の両肩に手を置く女性


「でも、私がそばに居たら、パパは自由に・・・」

 自分の気持ちに正直になれない少女が、後ろの女性を見上げる


「私じゃなかったら、いいんじゃないかしら」

 と、ウィンクをしてみせる女性


「あっ!?」

 パッと表情が明るくなる少女が、その後、何かを思いついたのか、可愛らしい、そしてちょっと小悪魔的な顔で、ベッドでシロと寝ている男を見つめていた

呼んでいただきありがとうございます

ちょっと、今週は、仕事が忙しくて、集中出来なくて、投稿が遅くなってしまいました

書いてるうちに、どんどん書きたい事が思い浮かぶんですが、どうしても表現力が乏しくて時間がかかりそうです

失礼します

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