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31日目

「食事にスポットライトを当てた物語は鉄板だよな」

「焼き物だけに?」


 別に鉄板料理だけが料理ではないわけでございますが、美味しそうな描写は一般受けをするのではなかろうかなとは思います。

 日常的にキッチンで料理をする描写を入れていけば、実用的であるという利点もあるのではないでしょうかね?


「こう一人でお店に食べに行くというのもいいよな」

「お腹が空いてたまらない大きな男の人が孤独なんですよね」


 もはや国民的ドラマと言っても過言ではない、気もしますが、知っている人は知っているグルメコンテンツではありますね、ただ知らない人は全く知らないというものでもあるわけでございますが。


「原作も良いけど作画も良いんだよなぁ」

「好きですよね先輩」

 

 どうにかして文章に活かせないかなとか四苦八苦していたような覚えがあるわけですが、こう、美食とか美味しさ描写とかは、絵にはかなわないものがあるのではないかなと、ただ、そこであえて文字だけにすることで、想像力を刺激するとかなんとかはありなのではなかろうかなとか、思うわけです。


「天にも昇るような美味しさとか、書いてしまえば、読者が勝手に想像してくれるという利点はあるな」

「まあ、最終的には読み手の経験任せにはなるわけですね」


 甘い辛い、酸っぱい苦い、それに旨味、くらいしか表現のしようがないわけでありますから、調理法とか素材とかの話題でリアリティを出していきまして、補完することになるのでしょうかね?

 あとは歴史的な背景とか、豆知識っぽい話題を振るとかでしょうか。


「人間ドラマが主体になることもあるよね」

「不必要なんじゃないかなというものもありますけどね」


 対人関係のあれやこれやが物語を形作るわけでありますから、その要素があることは否定しないのですが、テーマがぶれるのは、主題が食事であることは、これは浮気しないでいただきたいな、とは思いますね。


「簡単に手早く何かを作る描写は役に立ちそうですね」

「その通りにしようとすると、何か足りなくなることも多いですが」


 ある程度誇張している場合もありますものね。ただ、どうやっても失敗しないのではないでしょう、というものもあるわけでございまして。

 そうしているはずなのに、なぜか食べられないものが出現してしまう場合もまたあるわけですが。


「ダークマターを生成することがキャラクタを立てる要素としてあったりするよな、あれは、まあ、ギャグなんだろうなぁ」

「食べ物を無駄にしてはいけませんという、規範とか道徳とかに抵触してしまって受け入れられない方も多そうではありますけどね」


 食べ物で遊んではいけませんでしたでしょうか?最終的に美味しく頂くならば、まあ良いのではないでしょうかね?

 などど先輩と話しつつ、お弁当と頂く昼なのでありました。うまし。

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