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3日目

「異世界転生ものとかどうだろう?」

「手垢つきまくりでは?」


 ネタ出しの途中であるのであろうかなとか、ぽちぽちと小さめのタブレット端末だろうけれども、手が小さいので相対的に大きく見えるそれをいじりながら、先輩が話しかけてきます。

 手元の小説がちょうどその手のものでありました、最近と言いましてもここ十年くらいでかなり同ジャンルが増えたかなとか、ありきたりな感想が頭に浮かびます。


「王道は、面白いからこそ王道になるわけなんですよ、旦那」

「誰が旦那ですか。生き馬の目を抜くようなジャンルではないですか?」


 キャラがぶれまくるのは実際に生きている人間であるからなのでありましょうね、ある程度作ってなければ、発言の方向性が揃うことはあまりないのでしょう。そもそも首尾一貫していないというものが先輩の特徴でしたか、この場合はぶれているという仮面をかぶっているということになるのでありましょうか?

 おそらく本能に従っているだけでありましょう。


「いや別にそこで勝ち残りたいわけではないわけだよ。私はとりあえず物語を100日で完結させたいわけであり、クオリテイは二の次三の次なわけで」

「世の真面目にクリエイトしているクリエイターに謝るべきでは?」


 確かに、テンプレートを踏襲しただけで、どこかで見た展開のまま最後までとりあえず終わらせてみましたという作品も少なくはないわけでありますが、独自色を出そうと苦労している作者の熱意とか努力を否定してはいけないのでは?いやこの場合は、別に否定しているわけではなくて、本人のスタンスを提示しているだけであるから問題ないのでしょうか?


「いやぶっちゃけテンプレートに従っとけば誰でも書けるっしょあんなの」

「よしそこに正座しなさい、ちょっとももに乗せる広辞苑とってきますので」


 説教案件でありました。


「そうはいうけれども、あれでしょう?トラックの事故から神様を経由して不思議世界へズルっぽい能力もらってひやういごーのちに可愛い女ことイチャコラしつつなんやかんやで世界を救って大団円?」

「一概に間違っていないところがなんとも言い難いですね」


 最近は事故ではなく、過労で倒れるパターンも多いようでございますね。トラック業界からクレームが来たのでしょうか?開き直って、トラックが異世界へ転移するようなお話やら、輸送車両がメインに取り扱われる作品もあったりしましたけれども。ともあれ、いろいろ楽しんで読んでくれるように工夫をしているのですよね、とっかかりは間口を広くして、作者の色をだんだんとみせるような展開も多いですよ?


「そもそも異世界ってなにというところから、適当に設定をもっているようなジャンルじゃない?神様だしとけばとりあえずおkという風潮だしさ、御都合主義満載で伏線とか前後の辻褄とか考えなくて良いから楽じゃない?」

「……謎は謎のままにしておくというテクニックもありますけど、作者の側まで謎に包まれたまま終わるのは、さすがにどうかな?って思いますね」


 うーんと頭だか、首をひねりつつ、ネタ出しをしている先輩のももに、追加の類語辞典を広辞苑の上に置きながら、明日は雨かあ、湿度が高くなると嫌ですねと、思い悩む私でありました。

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