21日目
「芸能界ものは華やかなんじゃないかな?」
「闇が深そうな話なら、先輩にぴったりですかね?」
私を何だと思っているのか、ですか?聞きたいですか?遠慮しますか、正しい判断かもしれません。
実際のところ人気商売は反社会勢力と結びつきやすいと言いますか、かもにされやすいイメージがありますからね、そのあたりから物語にすると、リアルかもしれません。
「いや実際はそうはならんやろ?」
「なっとるやろがい?とか言わせたいのでしょうか?」
一説には、野外ロケを円滑に行うために、地元の有力者かっこ物理かっことじへと金銭を包む風習があったのでとか言われているそうですね。付け届けがなければ、こう関連団体の捨て駒を撮影時に突っ込ませて嫌がらせを行わせるので、労力を比較して、そのような付き合いになってしまうという。
「夢も希望もないなぁ」
「ある意味面白そうな題材ではあります」
任侠モノになりそうな気がしますが、反社会勢力の親玉、その娘がアイドルになるとかは結構ありそうな展開ではありますね。極道アイドル、略して”ごくどる”正しい意味でも地下アイドル物語になりそうな気はしますが、完全にフィクションですよと言い切らなければ問題になりそうではありますね。
「新しい!?物騒だけど!」
「すでにありそうではあるんですよね」
実はすでにあったりするんですよね、だいたい想像するものはすでに現実になっているというあるある話ではあります。元は漫画で実写ドラマ化から映画化までしているという嘘のような本当のお話ではあります。
また、ざっくりとweb検索エンジンで探すと、極道、任侠とアイドルを絡めた小説もあるようです。
「世界広いな!」
「むしろ出版社をヤクザ事務所的に表現するのは定番らしいですよ」
風評被害も甚だしいという意見も聞かれそうではありますが、強い立場のものを悪者にして物語を展開していうやり口は、王道ではありそうですね。
ある意味いい信頼関係ができているといいますか、馴れ合い、というよりは本気で殴り合っても双方大丈夫……かもしれないというギリギリを攻める所が面白いのかもしれないですね?
「セーフなのかそれ?」
「セウト?かもしれませんが、まあ、そういう作品は正式には残りませんから」
二次創作なら結構好き勝手にやられているのではなかろうかなとか、想像するわけでございますね。
現実社会を下敷きにした作品だと、どうしても特定の団体やら組織を揶揄するような内容が含まれてしまいますので仕方がないでしょう。
「そういう体裁で文句をつけるんだな!」
「オブラートに包みましょう」
直接的な非難はし辛くとも、風刺として表現するというやり口は、文筆業とか文筆家とかのお家芸ではありますよね。と朗らかに小粋な会話を先輩と楽しみつつ、放課後が過ぎていくのです。




