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虐め

昭和の時代は障碍者に人権などない時代でした。

「へっ。彼氏がいるからって良い気になるんじゃないよ」障碍者だと分かると虐めが激化したのだ。

「どうせ国から障害年金貰ってるんだろ?俺達にも分けろよ」「国からタダで貰った年金だぜ?俺達に分けるのが当然だと言うモノだ」確かにリアルでは障害年金貰っているがそれ23歳からだと思う。

小学生が障害年金貰ったって親が管理してるに決まってるじゃないかと思うが虐めっ子にそれ言っても殴るけるの暴行を受けるだけであるのだが、身を守るには暴れるしかないのだ。

「おい。人の彼女にちょっかいだすなよ。この娘は障害年金は貰っていないから」

匠が庇ってくれるが、匠は親父がS市の顔役なので、匠のいるところでは虐めは行わない。

「分かった。悪ふざけが過ぎたようだ。おいお前ら。こんなバカ放っておいて行こうぜ」と言う。

でも心に余裕が出来たのか「ふざけんなこの野郎」と机を倒したり殴りかかったりするのだが昭和の教師は愛菜が殴り掛かって無抵抗の男の子に暴力をふるってるようにしか見ないのである。

当然親と教師にこっぴどく叱られるが、愛菜を虐めていた件は教室で行われてるから生徒は知っている。

それでも愛菜が悪いと言う事になってしまうのだが本当にこのケースで愛菜が悪いのか?

「こんな学校行きたくない」と登校拒否すれば家に教師がやって来て殴るけるの暴行を働くのである。

それでも愛菜以外の生徒にとっては良い教師だったらしく生徒から慕われていたが。

「クワガタ売れたぞ。5万円手に入れた。全財産が20万8千円だ。ラノベ4冊買ってやるよ」

そして千円注ぎ込んで古本屋でラノベを4冊購入して愛菜にプレゼントしたのだが今度俺も読もう。

「ふふっ。みんな私が障害年金で遊び暮らしてると思ってるんだよね」と愛菜が嘆くのだ。

「日本人は金の話には冷淡な奴が多いからな。任せろ。ゴールデンウイークで春キャベツの収穫の手伝いやって資産を増やす。お前言っておくが金持ちなのは親だからな?俺は金持ってない」

「小・遣い月千円の私にとっては十分お金持ちよ。親戚の家に遊びに行くと幾ら貰えるの?」

「大体5千円程度だな。お年玉は3万円位貰ってるが」「ブルジョアだねぇ」と愛菜は感激する。

「私は3千円でお年玉は1万円位。小説家になりたいなぁ」匠は金銭感覚が普通だが愛菜は違う。

リアルだと金の計算が苦手で苦労した事があるが、流石に45歳になると慣れたよなぁ。

「5万7千円は貯金出来ない。俺これでも月千円位はケジメとして家に納めているから」と言う。

「ところで造花の内職を親に頼んでゲットした。10本なら手伝ってくれるんだよな?」

一応4万円規模の造花だが、親に2万円支払う約束なので、親にも手伝って貰おうと思ってる。

「買い出し位なら手伝っても良いよ。私メモさえ渡してくれれば買い物位出来るよ?安売りの品とかは良く分からないけど、定価で購入するので良ければ」と愛菜が申し出るのでメモを渡した。

「俺の妹のあいみを同行させよう。トラブルに巻き込まれたらフォローしてくれるから・・・」

そして造花を作り始めたのだが、暇な店員や親父直属の部下が手伝ってくれるのでノルマは達成できるだろうが、スーパーに買いに行かせた愛奈とあいみが心配だなぁと思うので匠付きのメイドさんに頼んでそれとなく様子を伺わせ、問題が起きたら助けるように言い含めておいたのだ。

「えっとこの大根で良いんだよね?」「愛菜お姉ちゃん。この大根見た目より古いよ。こっちが良い」

「えっとジャガイモはこれで良いのかな?」「このジャガイモ芽が出てる。こっちが良い」

などと散々言われ放題言われながら、何とか食材をかき集めて戻ってきて賄いに提供されたのだ。

「愛菜お姉ちゃん。買い物の仕方が良く分かってないみたい。芽が出てるジャガイモ買おうとするの」

「ああ、愛菜。ジャガイモの芽は毒なんだ。普通は買う奴いない。覚えておくんだな」

「そうなんだ」本気で落ち込む愛奈だが、芽が出てるジャガイモなんて安いから俺なら買うが。

「まあ致命的な失敗にならない事なら何でも経験しておくべきだぞ。お前の分の造花10本だ」

それで暫くは増加を作っていたが、ノルマはゴールデンウィーク初日までだし何とかなるだろう。

「造花作りって大変ねぇ。本当に10本で気力が尽きる。どうせ私が作った造花はやり直しかも」

それでも何んとか造花は出来たが飽きっぽい愛菜は紅茶を飲みながら造花作りを見ている。

「休憩してお茶でも飲まない?特訓したから紅茶位は普通に入れられるよ」と愛菜は言うのだが。

店員と部下の目は冷たかったが、こいつらも障碍者の私を偏見の目で見ているのだろう。

「飲みましょう」部下と店員は一応飲む事にしたが、匠の彼女だから仕方なく付き合ってるみたいな?

結果無反応だが、お愛想で美味しいですと言ってるのは明らかだから少し練習する事にしよう。

「落ち込むな。誰だって最初は下手なんだ。お前ら。偏見は仕方がないが俺がこいつと結婚するような事になったら将来的には社長夫人だぞ。それを忘れるなよ」と言い渡しておくが無反応で造花を作る。

「私自室に帰るわ。どいつもこいつも私を障碍者だと思ってバカにして」と怒る愛菜だ。

そして自室に引き籠って食事にも出てこなかったので、あいみが食事を届けに来るのだ。

「愛菜お姉ちゃん。怒るのも無理はないけど食事位ちゃんと食べないと。置いとくから気が向いたら」

きっとお腹を空かせていると思うが自分から出てくる気にはなれないのだろうなと思う。

そして次の日は不貞腐れて学校を休んだが、愛菜の悪い噂が流布されたので愛菜のお葬式が行われた。

このお葬式ごっこは昭和の虐めでは有名で社会問題になったらしいがリアルでは俺は葬式ごっこのターゲットにはされなかったが、失神ゲームとかなら参加させられた事がある。

死人が出るまでは失神ゲームは悪質な遊びとして見られていたが普通に遊びの範疇だった。

3日も休んで気分が落ち着いたのか投稿してみると葬式ごっこの最中である。

当然愛菜はキレて大暴れするが昭和の時代はそんな事で怒る方が悪いと言われてしまうのだ。

リアルでは一応虐めには対応してくれただけ俺はマシだが、昭和の虐めは令和では描けない。

この小説で葬式ごっこの話をするだけでも耐えられなくて苦情を言う奴は出て来るかも知れないし。

でも幾ら昭和でも葬式ごっこやってるのは教師も知ってる筈なのに注意もしないんだからな。

それで虐めとは気づかなかったと言い張るが昭和の教師はマジで虐めと認識してないのかも。

虐めを認めると教師の評価が下がるから虐め問題は令和の時代でも中々教師は認めない。

「愛菜。落ち着け。こいつら悪気があってやってる訳じゃ」などと言うが人として許せるか?

ここまでされても怒ってはいけないのか?障碍者はと思う愛菜だが、昭和の時代だとアスペルガーだと言う事を公表すると何を言っても「障碍者がまた暴れた」としか認識してもらえない。

これを是正して健常者並みに公平に扱えと言うと親や教師が甘ったれるんじゃないとお説教だ。

リアルだと義兄に会うのが嫌で(障碍者なのが負い目で)親の葬式に出席しなかった位である。

昔は学者だってアスペルガーに大学教育はいらないなどと差別的な発言をした奴がいた。

大学出で高給取りのアスペルガーなど幾らでもいるぞと思うが、学者なのに現状を知らないらしい。

高名な学者とかにもアスペルガーとしか思えない人は結構いるが社会に溶け込んでるアスペルガーの人は普通に大学を卒業してるのにその学者は障碍者を侮辱するのである。

「こいつ絶対に許さない。地獄に落ちろ」「反省が足らん」バキドカと教師と生徒に蹴られまくる。

昭和の教師にはマジでこんな事する奴がいたのだ。

「うえ~ん。蹴らないでよう」「お前が可愛いから蹴るんだ」「そうだぞ。先生の指導に感謝しろ」

こんな教師も昭和にはいた。

気の済むまで蹴った後「蹴られたくなければ反省しろ」などと言う教師もいたのである。

そもそもお葬式ごっこやる方が悪いんじゃないかと思うんだが障碍者に人権はない時代なのである。

アメリカですらゲイの人と言う理由で副知事を辞職に追い込まれた事があったくらいである。

ゲイは障碍者ではないが、愛の形はいろいろあっても良いと日本で認められたのは平成の後期だ。

「私帰る~。こんな学校いたくない」バキドカ「勉強は国民の義務だ」「ズル早退は良くないな」

そしてさらに暴力の応酬は続くが昭和の時代には「愛の鞭」で片付けられるのである。

「死ねぇ」「教師に向かっての暴言許せないな。下着見せろ」「いやだいやだぁ」とスカートをめくってパンツ丸見え状態にして公衆の面前でお尻ペンペンだ。

「うえ~ん。うえ~ん」などと号泣するが女生徒も匠も助けてくれない。

愛菜を庇ったら匠も教師に目を付けられて学校に居場所がなくなる。

そしたら誰が愛菜を守るんだ?

「あのう。愛菜も反省してるようですのでその辺で」と匠は言うと教師もようやく止めてくれた。

「うえ~ん、うえ~ん」愛菜は泣きながら結局早退してゴールデンウィークまで学校を休んだ。

明らかに教師の虐めとお葬式ごっこが原因なのに教師も生徒も平然と登校しているのだ。

「私が悪いの?あんな事されて黙って笑っていないといけないの?」と愛菜は匠に詰め寄る。

「愛菜は悪くないが、あの教師共に逆らうと俺まで虐めにあうからなぁ。済まないが」

「殺してやる~。あいつら絶対に許さない」などと愛菜は思うが取り合えず精神安定剤を飲む。

学校を休んでる間も見舞いと称して虐めっ子と教師が訪れ殴る蹴るの暴行を続けたのだ。

「そりゃあアンタが悪いよ」と親まで言うので取り合えず自宅でお勉強だが、匠も休んでいる。

公立高校だが匠の両親と教師は仲が良いので匠には学校に来るように説得しようとした。

だが匠の立場的にこの教師共を許す事は出来ないのであるから交渉してみる事にしたのだ。

俺はリアルでは家にまで押しかけられて暴力を振るわれた事はありません。

でも教師がやると愛の鞭で生徒がやると非行事実にされるんですよね。

特に障碍者だと何が起こると「ついにやっちまったか」みたいな目で見られますから。


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