アスペルガーの少女
俺にとってこの世界は生きにくい。
それでも俺は世界を愛したい。
愛菜は何故か虐めに会っていたのだが「や~いや~い愛菜のバ~カ。お前なんか死んじまえ。この学校から出て行け」と言うのが35年以上前の学校で流行った虐めの歌である。
今時こんな歌を流布されたら自殺者が相次いで問題になるだろうが昭和の時代は問題にならなかった。
むしろ虐められる方に問題があると言うのが当時の学校の一般的な見解であるのだ。
まあ私は自閉症スペクトラムだし(大人になってから分かった)100歩譲って問題があるにしても。
虐められたくないと考えるのは、障碍者の甘えに過ぎないのだろうかと思う愛菜である。
障碍者だと言われた事もあったが、これは結果的には虐めっ子の見解が正しかったようだ。
昔の選挙で3円以上の税を収めた人間のみが選挙権を持つと習ったから、だったら宝くじとかで不労所得や臨時収入があったら3円税金納めて選挙権を持てるのかと聞いたらこいつ何馬鹿な事言ってるんだみたいな感じて疑問には答えてくれなかったが、こんな感じだから勉強にも身が入らないのだ。
作家の作品で(宮沢賢治だと思う)山が出て来る話があったので、祟りが怒るかも知れないから山の神にお伺いを立ててるんだろうと教師に言ったらやはりこいつ何言ってるんだ見たいな感じである。
親からしてアスペルガー(自閉症スペクトラム)的な自己主張をするとお前には何の権利もない子供なんだと教えるし、こんな調子で学問に意味が見いだせないのだが数学だけは真面目にやっておけばよかったな。
動機が二次方程式で国が報道する僅かな情報を頼りにイXラム国の兵数を割り出したからだ。
例えが悪すぎるがこう言う事が数学で出来ると教師が教えてくれたら勉強する気にもなったかも。
頭の悪い人間にとって勉強は地獄以外の何物でもないが、意味も分からず教師の言う事を妄信して有名大学に入り大企業に就職する人生など愛菜的には何の意味もない人生だ。
だから学問する意味を教えてくれと言っても教師も親も無視なのである。
意味も分からず社畜として働くだけの人生など愛菜にとっては意味がないとは言わんが無理である。
まあ登場人物は年齢不詳の少女で実は俺は男なのだが一応小説のジャンルで回想録をかこうと思ったのでフィクションも交えて主人公は女の子にしようと思い愛菜にする事にした。
まあ何の為に戦うか意味も分からず社畜になるような人生は俺向きではないのである。
「こいつバカだから虐めようぜ」「パンツ見ちゃおうぜ」などと言う虐めも昔は流行った。
こんな事されると怒るのが普通だろうが愛菜に限ってはバカでトロいと言うのがあるらしく馬鹿がまた暴れてる的になって怒られるのは愛菜だけだが、まあ主人公の設定可愛い女の子にしてしまうと女子を虐める鬼畜な男に虐めっ子はなるので、展開ががらりと変わりそうだがアスペルガーだと人権まで否定される。
いや勿論他の自閉症スペクトラムの人は人権も認められてるが俺には認められていないようだ。
俺は普通校に通ったが最近の自閉症スペクトラムの人は見つけ次第子供なら特殊学級送りだそうだ。
アスペルガーの人が普通校に通うと虐められる事があるのである。
親の元には愛菜が暴れたという報告しかなされないから原因は虐めなのに俺だけが怒られる。
だから愛菜的には教師に良い思い出は少ないが、それでも一応勉強はしたのである。
だが小説家になりたいと野望を持ちながら何作か小説を書いたがウケなかったのだ・・・。
愛菜にとって親や世間に自分の存在を認めさせるための戦いなのだ。
そして愛菜の人生をかけた戦いが虐めをきっかけに始まったのだ。
キモイと言われただけで自殺しちゃう位な世の中の人にとって昭和と平成初期の虐めは壮絶です。
平成の人にとって昭和の人生観は謎だと思います。
次回は虐められる少女の予定です。