海松色(みるいろ)、シー・モス
海松色、シー・モス
深く渋い黄緑。
海松のような色。
海松色の別名は、水松色。
海松は緑藻類ミル科の海藻。浅海の岩の上に生え、海松は幹が2つに分れながら生長し、高さ20cmくらいになります。食用として採取され、虫下しの薬にもされていたようです。鑑賞にも使われたとのこと。
海松の別称は、みるめ、みるな、またみる、みるぶさ。
幽玄を思わせ、鎌倉武士や室町時代の文化人が愛好されていました。
平安時代からの古い色名で、広く知られるのは江戸時代になってからとのこと。
主に年配者向きの色として流行。また、祝儀の折に着用する、めでたい色とされていたようです。
木賊色と同じともいわれますが、海松色のほうが木賊色より明るく黄みを帯びています。
木賊色は、深く渋い緑。
海松色より、緑みが強いです。
多年生常緑羊歯類の、木賊の茎のような色。
別名、砥草色。
木賊色の狩衣は、中世の武家や高齢者の服色に愛用されたとのこと。
江戸時代中期頃に流行したといわれています。
茎はとても堅いので、乾燥させて、木工細工や刃などを磨くとき、サンドペーパーのように使われました。
木賊色の色名は、鎌倉時代の『宇治拾遺物語』に「木賊色の狩衣」とあるのが初見。
漢方にも使われ、呼び方は木賊。
現在は観賞用に栽培されたり、生け花に使われています。
海松色の色言葉は、二律背反、誠実、気品。
二律背反は、何があったのでしょう。海松色を身につけたキャラクターは、何かジレンマを起こしそうです。誠実さをプラスしたら、より悩みが濃くなりそうですね。さらに気品もあるとなると、表向きは何も無いようなふりをしていそうです。
小説で使われることはあまりない色のようで、調べてもあまり出てきませんでした。
『太平記』
「細烏帽子に袖単白して、海松色の水干著たる調度懸6人」
『金色夜叉』
「帯は海松色地に装束切摸の色紙散の七糸を高く負ひたり」
海松色の英名は、シー・モス。
海の苔の色。
ついでに木賊色の花言葉も調べてみました。
花言葉は、率直、非凡。
率直で非凡なキャラクターは、天才ですね。まわりの空気など気にせず、率直にものを言うのは、典型的な気がします。一波乱ありそうなキャラクターになりそうですね。
木賊色も小説ではあまり使われていないようです。
『虞美人草』
「小羊の皮を柔らかに鞣して、木賊色の濃き真中に、水蓮を細く金に描いて」
『神道集』
「淵名次郎太室太郎は御輿の左右の轅に取付つつ、木賊色装束に透額の冠を着つつ」




