苔色、モス・グリーン
苔色、モス・グリーン
深く渋い黄緑。
そのまま苔の色のこと。
一般に苔とよばれているのは、苔類またはセンタイ類の植物の総称で、日本にはおよそ2000種あります。
苔色の名は中世の重色にありますが、染色名は見られないとのこと。
凶色とされていたと解説されている資料もあります。
平安文学には苔衣が見られ、意味は僧侶や世捨て人の粗末な衣服を指します。
苔色は明治以降、モス・グリーンと呼びかえられ、大戦後の昭和20年代に愛好され、流行色となりました。
苔色はモス・グリーンより明るい色ですが、最近では苔色がモス・グリーンに近づきつつあるとのこと。
Webカラーは、#7a7f46。#69821bの方が本来の苔色に近いのですが、モス・グリーンに色が近づきつつあるとのことで、暗めの#7a7f46を色見本にしました。
色言葉は、神秘性、想像力。
苔は日本独特の文化があるので、外国の方には神秘性があるのでしょうか。想像力は苔玉などクリエイティブなもので使いそうです。
実際の小説では、『月山』で山の色を表すのに使われています。
「月山は〈略〉 そうした緑の中に、ひとり淡々と苔色を帯びていたのですが」
苔の花言葉は、母性愛、信頼、物思い。
苔色はけっして華やかな色ではありませんが、花言葉を見ると女性をイメージさせます。相手を思いやる、良いイメージです。
苔のことわざは、1つあります。
転がる石には苔が生えぬ
意味は、活発な行動をしている人は、常に健康で生き生きしている、ということ。また、転職や転居を繰り返す人は、地位も得られず金も貯まらないというたとえです。
英名は、モス・グリーン。
苔の色です。
日本の苔色より暗く、灰色がかった暗い黄緑色です。
モス・グリーンは、年齢を重ねるごとに老けて見える傾向にあるとのこと。モス・グリーンの組み合わせる割合を減らしたり、顔周りに明るい色を組み合わせることでバランスの良いコーデになるそうです。
では、どんな色がモス・グリーンに似合うのでしょうか。
まず1つ目は、ホワイト。
ホワイトは暗い色を引き立てる効果があり、組み合わせることで実際よりも軽い印象を与えることができます。
2つ目は、ブラック。
ブラックは有彩色を最も引き立たせる効果があり、また面積を狭く見せる効果もあるので、スリムに見せたい人にはおすすめの色です。
3つ目は、グレー。
グレーは協調性が高く、どんな色とも馴染みます。明るいグレーはホワイトの効果を持ち、暗いグレーはブラックの効果を持ちます。いいとこどりですね。
4つ目は、ベージュ。
ベージュはグレーと同じく主張しすぎないので、モスグリーン色の濃淡を選びません。
5つ目は、ネイビー。
ネイビーは重圧感があり高級なイメージがあるため、ファッションに取り入れると上品で洗練された大人コーデがつくれます。