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0の神様  作者: うもう
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約束の色

-9-


創造主と約束をすることで、創造物は世界に存在することができる。いくら魂がある創造物ができたとしても、約束がなければ消えてしまうのだ。


神様として作られた物もまた、例外ではないのかもしれない。私は少年の顔を見る。


「どうしたの兄ちゃん?」


「お願いがある。私と約束をしてほしい」


「兄ちゃんのお願いならいいよ」


少年は思いのほか早く頷いた。この少年に、警戒心というものはあるのだろうか。


「少年、私に約束してほしいことはないか?」


「ぼくは兄ちゃんと一緒にいたい!兄ちゃんはぼくに約束してほしいことある?」


約束を決めることにおいて、約束してほしいことを両名が言うのは決まり事である。私の願いは、少年と一緒だった。


「私もゼロと一緒にいたい…」


「うん約束だね!」


少年は純粋に嬉しそうにしている。何も教えずに約束をしてしまった私は、悪い神なのかもしれなかった。


「最後に約束の証が欲しい。何か変えて欲しいものはあるか」


「うん!ぼくも兄ちゃんと同じ色がいいな」


ゼロは私の銀の髪と、紅の瞳を指差してそういった。


「本当にいいのか?ゼロの色は綺麗な色なのだぞ」


「兄ちゃんと一緒がいいなぁ。そしたら本当の兄弟みたいでしょ」


ゼロはイタズラが成功した時のように笑う。確かにゼロの言うとおりだ。私がゼロの髪の先端を持つと、ゼロの髪や目の色も私と一緒の色になった。


「ありがとう兄ちゃん!とってもきれいな色だね。ぼく大事にするよ」


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