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神様と人違い
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人間は獣が去ると私に攻撃?をしてきた。敵意がないので私は、動くことができない。ぬくぬくとした体温が伝わってくる。
「兄ちゃん!ぼく兄ちゃんに昔から会いたかったんだよ。やっと会えた。ぼく嬉しいよ!これからずっと一緒にいようね」
先程まで泣いていたのが嘘ようだ。太陽のような表情をしている。暖かな日差しのようだ。
「ねえ兄ちゃん。家に帰ろうよ!ぼく兄ちゃんのために毎日練習してたことがあるんだ」
「人間。私は君の言う兄ちゃんとは…」
「わかってるよ兄ちゃん。今日だけでいいから、ぼくと一緒にいてほしいな…だめ?」
なぜだろう。この人間を見ていると落ち着かない。
創造主に近い何かがある。だがこの人間の方が…。
「わかった。君の家についていこう」