-夐古の石版と召還されし雷霆鳥-
どうも。今年も終わりますね、前回同様人殺しの話を書いている筆者です。因みにクリスマスに百物語をしました。意外に呪われない物ですね。写真も取ったし、陰霖も降ったし、何度も振り返ったのに・・・。霊にすらボッチにされるとか本格的に病みそうです。予定だと幽霊達とパーティダンスと洒落込みたかったのに。ま、其は置いといて、今回は・・・誰か分かりましたか?
雷霆鳥・・・其の儘です、サンダーバードさん。インディアン方面出身の子です。
マニアックなのか有名所なのか良く分からないんですけれど、彼です。トーテムポールの天辺に居る鳥さんですね。全長5m程の驚霆を操る鷲の姿をした精霊です。旻の災害である驚霆を制するなんてかっこいいですね。流石インディアン、伝説も痺れます。
そんな彼は獲物も驚霆で仕留める然うですけれど、さて彼の目に適う獲物とは一体・・・?
古き大陸の端にてある部族と開拓者の一族が争っていた
鑓と銃を交えての争い
幾ら部族が巧みな鑓使いと優れた野性の勘、精霊の力を借りる術を得ていても文明の差には歯が立たなかった
開拓者の技術は殺す為の物だった
だが部族の技術は自然で生きる為の物、初めから対等ではなかったのだ
次々血を流し、住処を奪われ、部族は寂しい荒野迄追い遣られた
其処は真黔に立ち枯れた木々がある許りの開けた荒野で、中心に取り分け大きな樹があった
其は古の精霊の住処
此処で太古より伝わる石版の通り儀式をすれば其の精霊は此の地に降り立つと言う
其の精霊の名は雷霆鳥、黔雲を呼び、驚霆を司るとされる
部族は古から続く祝詞を唱え、舞を披露して一心に祈った
此の地が、此の戦いが最後だと
だから如何か目醒めて、見て居て欲しいと
十分過ぎる程祈った部族は早速追って来た開拓者と戦い始めた
雷霆鳥の御膝元で戦えるならばと、華々しく散って行く
暫くし、最早此の戦が開拓者の一方的な殺戮へと変わってしまった頃、突然暗雲が立ち籠めた
そして彼の大樹に悲鳴の様な音を轟かせ、皆の耳を劈いて巨大な曦の柱が降って来た
戦場は一瞬で静まり帰り、人々は固唾を呑んで旻を見る
すると先程の驚霆で開いた黔雲の穴から巨大な鳥が舞い降りた
部族は吼え猛り、開拓者は震え上がった
だが皆一様に雷霆鳥が羽搏くと無数の驚霆に撃たれて絶命した
「おやおや暫く眠っている間に又随分と害虫が増えた物だ。久し振りに起こして貰ったし、掃除でもしようか。」
其の儘雷霆鳥は飛び去って行く
其の後四日程雷霆鳥は飛び続け、大陸中に蔓延っていた人々は消え失せたと言う
幾年か経ち、大陸に一艘の船が乗り付けられた
新たな開拓者は見晴らしの良い荒野へ赴く
「此は歴史的遺物だ。早速解読しなくては。」
残された古の石版を手に学者は色めく
頭上に立ち籠める黔雲に切れ目が入り、一対の瞳が静かに見据えていた事も知らずに
-Fin-
御免なさい、先ず謝らせて下さい。何か落ちの無い様な物語になりました。何か・・・違うんだよなぁ。ま、人死んだから良っか。(然う言う問題か。)何か大きい鳥が出る話って、国単位で人が滅びますね。たった5m程の鳥に出来るのか?其処はほら、ファンタジーで。驚霆の翼を持つとも、嘴と足しかないとも言われていますからね。其処は精霊さん要素で赦して下さい。人を滅ぼす精霊って珍しいですよね。
さてと、御次は一応一区切り。又鳥ですけれど、人魚系な鳥です。割と色んな所で出てるからマイナーではない筈。
では良い物語を。