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初めての恋  作者: 神寺雅文
第三章--交錯する恋ごろ
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交錯する恋心18

「みやびもおっぱいが大きい方がいいんだ! 巨乳の方がそ、そ、そそられるんでしょ! 変態! バカ! どうせ、あたしは貧乳ですよーだ!」

「いやいや、待て待て、誰もそこまで言ってないし、それは借りたものであった僕の性癖は関係ない」

「じゃあ、みやびはどっちがいいの! 大きいのと小さいの!」

「いや、奈緒さん、自分の胸に手を添えるは止めていただけませんか?」


 余計奈緒の胸元が強調されて目のやり場に困る。ただでさ、奈緒は薄手のTシャツを着ているだけであり、乳房の輪郭に合わせて手を湾曲させているもんだからなおさらである。ブラが透けてるとかそういうレベルではないのだ。胸がやっほ~って言いたげな膨らみを僕に見せつけているんだ。


「どっち、どっちがいいの? 答えなさいよ?」

「それ以上寄るなって」――、胸の形まで分かってしまうぞ。


 奈緒はどうも釣鐘型のおっぱいらしい――、そんなこと、知りたくなかったのだが。日本人には珍しいとそこの雑誌に書いてあった気がする。性な多感な男子高校生の知識を侮りなかれ。


「やだ、答え聞くまで近寄る」


 一度言い出すと引かないのが奈緒であり、この場合、僕がどっちを好きと言っても殴られるのは目に見えている状況である。どっちが良いって聞かれても、おっぱいは誰についているかが問題であって、大きさはどうでもいいのである僕としては。


 だから、真顔で誠意を込めてこう言うしかなかった。


「奈緒の胸、好きだよ? 大きさとか関係ない。たまに、当たる時の感触とかもう天にも昇る気持ちになる。奈緒が見せる恥じらう表情と相まってそれはそれは、至高の膨らみ――いな、おっぱいだ! だから、たまらなく奈緒のおっぱいが好きだ! ぜひ、揉みたいくらいだ!」――、いっそのこと殴ってもらいたいから断言した。が――。

「……、ば、バッカじゃないの。変態……」


 殴れよ。なぜそこで殴らないのだ。ここは殴るところだろが! って心の中で叫ぶ。でも、奈緒はしおらしい表情をしてベッドへ戻ってしまった。


 何だ今の反応は? 喜んでいたのか? いやいや、そんなわけないだろ? 下ネタが嫌いな奈緒が今のを許すわけあるか? ないだろ? じゃあ、なぜ少し嬉しそうな表情してまたベッドに腰かけて僕を見つめている。


「着替えるなら、早く着替えなさいよね」

「お、おう」


 触らぬ神に祟りなし。これ以上の言及は避けて、幾ばくも無い羞恥心を僕はゴミ箱に捨て去り、幼馴染が見つめる中着替えることにした。


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