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学校の『王子様』女子を甘やかしてみた  作者: 有明海
1章 体育祭

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04 王子様との初仕事

「というわけで生徒会のお手伝いをすることになった」


そういうと3人は現実を飲み込めないのか口を開けたまま騒然としてた。


「は!?なんだよそれ滅茶苦茶羨ましい」


「あの先輩達と仕事できるってことか?」


3者3様各々が驚いたリアクションをしている。そりゃそうだ俺だっていまだに現実を飲み込めてないんだから。


金井と佐々木の2人が盛り上がってると小声で遠藤が訪ねてきた。


「……家のことは大丈夫なのか?」


遠藤だけ中学からの付き合いもありうちの次女をよく知っている。こうやって心配してくれる友の存在はありがたいものだ。


「それは大丈夫かなずっとってわけじゃないから」


「ならよかった。断れなくて無理に参加することになったと思ったから」


そういう遠藤の顔はとても心配そうな顔をしていた。

そんな遠藤とは対照的に金井は明るく呑気に訪ねてきた。


「お前白鷺先輩と話せるのよかったじゃん!」


「あー……まぁそうだな」


そう苦笑いしながら返すとまた盛り上がり始めた。

確かに白鷺さんと関われるのは嬉しい。

こんな機会滅多にないのも理解している。


でも彼女と向ける視線は敵意を感じる。

あれは絶対何か勘違いをされている。

俺への態度だけは『王子様』でなく、『エネミー』だ。

そんな様子の人と仲良くなんてなれるわけがない。


不安な心を抱きながらも放課後、いつもの教室に向かった。


「じゃあ今日から改めてお願いね!この前説明した体育祭の概要は理解してる?」


「はい、ある程度わかっています。」


7月の頭に開催される体育祭。

部活強豪校の我が校においてその盛り上がりはすごい。


生徒会の仕事は、当日のプログラム作成、各クラスの体育祭員との連携、教員と生徒の橋渡しなど多岐にわたる。


「よろしい。上原君は当分の間華ちゃんの仕事を手伝って」


「白鷺先輩のですか?」


「そう!他の仕事も振るけど基本は華ちゃんのお手伝いっていう感じでよろしく!」


そう言って白鷺さんのほうを向くと厳しい目つきで睨み返してきた。

こんな警戒されてたら上手くやれるわけない……


「白鷺先輩改めてよろしくねお願いします」


丁寧な挨拶をして軽快を解こうと思ったが、彼女と冷ややかな目は変わらない。


「……よろしく。」


「もーう!仲良くしてよ2人とも!」


俺だって仲良くできるならしたいよ、、、。

彼女はため息をつき俺に声をかけ外に連れ出した。


向かったのは部室等の隣の倉庫。

最初の仕事は備品の計数らしい。


「私が探すからあったらそこにチェックをつけて」


「イヤイヤ重いものばっかじゃないですか、俺が探しますよ」


「私のこと馬鹿にしてる?非力だって言いたいの?」


俺がそういうと彼女は余計顔を強張らせ怪訝な表情を見せた。

どうやら俺の気遣いが彼女の何か怒らせたらしい。


「違いますよ。何か怪我あったらみなさん心配するじゃないですか」


「貴方に私の何がわかるっていうの?わかった気にならないで。」


白鷺さんと関わってわかったこと。

それは彼女は思ったより圧が強く厳しいということ。

クラスの奴らが見たら失神するレベルで怖い。


部外者として見てた時と印象に大きな差がある。


「先輩がもしここで怪我したら、生徒会の今後の仕事も回らなくなるじゃないですか。だから俺にやらしてください!」


「……わかったわでも私の指示は守ってもらうから」


そういうと彼女は何か考えて深いため息をつきながら自分に言い聞かせる様にいった。


ビブスにストップウォッチ、掲示板などたくさんのものがある。

中にはコスプレグッズやボードゲームなど使わないであろうものが積み重ねられてる。


「次メガホン。動くかも確認して」


指示を出されながら作業をしていく。

ここ最近学校の体育以外で体を動かす機会はなかったのでとてもいい運動だ。


そうしてあっという間に18時を迎えた。

ダンボールに教室に持っていく機材をまとめ終わり戻ろうとしてた頃。


「これは私が持っていくわ」


「いや先輩大丈夫です、俺に任せてください」


そんな押し問答を繰り返しやっと納得してもらい、倉庫を出ていく。


帰り道俺たちの間に会話はない、それもそうだ。

あきらかに先輩は俺を嫌われている、リアクションを見れば明白だ。

特に何かをしたというわけではないが……

そんな沈黙を破る様に彼女は声をかけてきた。


「……君の目的はなに?ヒヨリに近づくため?」


「会長?なんでですかいや違いますけど」


「なら他の2人?」


「??違いますけど……?」


そんなこと言ってくる彼女の言葉を俺は理解できなかった。

その後彼女から帰ってくる言葉はなく俺たちの間に静寂が流れた。


「2人ともおかえりなさい」


生徒会室に着くと先輩達がpcを睨んでいた。

どうやら何か資料を作成してるようだ。

白鷺さんは鳥羽さんにどうやら結果を報告しているようだ。

ダンボールを隅に置き俺も合流する。


すこし談笑をした後白鷺さんは帰宅の準備を始めた。


「私帰るから。上原君資料まとめといて」


そう言われ彼女は急いで帰って行った。

何事かわからずぼーっとしているとが3人の先輩達が声をかけきた。


「華いつも早めに帰るから気にしないでね」


「そうなんですか忙しいんですね」


「うーんそうね。ところで華とは上手くやれた?」


今一番聞かれたくない話題を振られてしまった。俺が何か誤魔化すような事を考えているとニヤニヤしながら俺にいってくる


「その感じうまくいかなかったぽいね。まぁ華ちゃん男の子にはみんなあんな感じだしな」


その言葉を聞き安堵した。

つまりあの視線も態度も男だというのが理由だったからか。


なんて話してる間に俺もそろそろ帰宅の時間になってきた。


先輩達の了承をとり俺も帰宅することにした。

いくら母さんからの了承は得れたとはいえ、遅く帰るわけにはいかない。


そんな事を考えながら帰路につこうとした。

扉を開け教室を出ようとした際鳥羽さんが声をかけてきた。


「ごめん最後にーー華ちゃんになんか変なこと聞かれなかった?」


変なことか、そんな事を考えながら帰り際聞かれた事を答えて見た。


「目的は何って聞かれました。会長に近づくため?とか」


そういうと彼女は苦い顔をして何か納得した表情を見せた。

なにかあったのかそんな事を考えながら帰路についた。

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