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20/25

20話 終ノ戦

 「社長、もう耳にされてるかとお思いですが、ホリィの件についてです」


 「その件はもう知ってる。話さなくていいよー」


 ホリィは突如、キャスメルについて取り上げた動画を投稿し始めた。初めは視聴者も怪しげな薬を進めるホリィに対して不信感が高まっていたものの、話を聞くうちに、そのヘイトは薬を禁止した政府へと向かっていた。


 『私も、苦しんでいます。だから、お薬が欲しい、それだけなんです』


 このようなコメントが日本中、いや世界中から届いた。連日ネットニュースで取り上げられ、キャスメルの規制に対しての不満や疑問が寄せられるようになった。


 「そうはいきません、なんとか対処をお願いします。アカウント停止が妥当かと」


 「んーなぜ?」


 「なぜって、世間にとって悪影響です!」


 「えー悪影響!? 偏った情報を大々的に報じるメディアと、都合の悪いことは教えない教育機関が中心のこの国で、悪影響!?」


 「社長、ひねくれすぎです。斜に構えた態度は今後控えてください、会社の悪評に繋がります。それに、ホリィは・・・・・・」


 秘書は口をつぐんだ。


 「偏った情報統制、こっちの方が、よっぽど世間に悪影響だと思うけどなー」


 「・・・・・・かも知れませんが、知らないことが返って幸せになることもあります」


 「そんなの自己責任さ、知って後悔するやつが悪い。とにかく、僕はホリィを野放しにしておくよ。それに、ホリィ、いや律帆のことは応援してるんだ」


 「そうですか・・・・・・」


 「ん、そうなの」


 橘白夜。彼は自分のエンタメのために民衆を操り、全てを創り出す、いわゆる天才であった。


 高層ビルから舞台を変え、咲也のアジト。


 「あの演技、少し棒だったかな」


 「まぁ、キャラには合っていないというか」


 「嘘をつくのは慣れてないですからね、ボスは」


 咲也と話していたのは、謹慎処分を受けていたはずの下っ端だった。


 「律帆ちゃんには申し訳ないと思っている。だけど、そこまでしないとこの悲願は達成できないんだ」


 「ええ、分かってます」


 木箱に腰掛けながら、右手のぶどうジュースの入ったグラスを見つめる。


 「・・・・・・兄さんと同じことをしている。僕は」


 「な、なんの話ですか?」


 「なんでもない、独り言さ。でも、僕は彼女が何かを変える、それが何を変えるのか、どのように変えるのかは分からないけどね。でも、そう思うんだ。なぜって・・・・・・」


 咲也は途中で言い淀み、ぶどうジュースをまた一口飲み、話題を変えた。


 「兄さんは一度、僕にこう言ったことがあったよ。『現実は変えられないが、虚構の世界ならあるいは』とね」


 「どういう意味ですかね」


 「さあ、よく分からないが、兄さんはやたら仮想世界の理想を語ってくれたよ」


 「身近にいたはずの兄が、今や大企業の社長なんですから、すごい話だ」


 「うん、そうだね。一方僕はこんな暗がりで違法なことをやってる、両親から同じ血を継いだはずなのにすごい差だ」


 「ですが、おふたりとも優れたカリスマ性と、それに見合った能力をお持ちです」


 「ありがとう、嬉しいよ。だけど、僕は兄とは違って凡才だよ」


 ぶどうジュースを飲み終えると、咲也は立ち上がってドアに向かって行く。


 「さて、休憩は終わりだね。僕たちは頑張って律帆のサポートをしないと」


 「ええ、例のVTuberバトルの件ですね」


 「うん、本部の方でもう決定してあるみたいだ。試合は2日後、緊急開催の試合」


 「そこで、ホリィ、いや、律帆様をキルする算段・・・・・・でしょうね」


 「情報を集めるにも、作戦を立てるにもあまりに時間がない。特に情報は最低限重要なところだけを調べる必要がある」


 「そこで、1つ作戦があるのですが・・・・・・」


 「ん?」


 「対戦相手のこの2人、もしかすると・・・・・・」


 この組織のリーダー、橘咲也。何を隠そう、彼は社長の弟である。その事実を知っているのは組織でもほんの一握り、世間では行方不明扱いになっている。強大な権力を持った実の兄でさえも、彼が今、どこで何をしているのかは知らないのである。


 舞台は変わり、学校。


 「最近ホリィの路線変更がすごいよなー」


 「分かる~。なんか言葉遣いも若干変わったよね」


 「お、新作動画出してる、見よーぜ」


 クラスの3人が集まって、ホリィの動画を見始める。


 『みんなぁ~? 今回の動画はミョンクラの実況よ~!』


 動画の構成はいつもと変わらない。だが、話のところどころに日常生活の愚痴、薬があれば解決するといったくだりが挟まれる。それは台本ではなく、律帆の本心。だからこそ多くの人の心に突き刺さる。


 最初のなんにも考えてなさそうなキャラから一変、心の底にある毒をぼそっと吐いていくスタイルが大きな人気を集めたのだ。


 「私も分かるな~。前も学校でさ~」


 ホリィが行っている印象操作は、まず周りの環境への不満を自覚させ、それを解決する道(薬)を示すという簡単な方法だ。これを怪しげな人間がやっていれば効果はなかっただろう。だが、それをVTuberがやったことによって想像できないほどの効果を出した。


 律帆は動画投稿完了の画面を眺めながらニヒルな笑みを浮かべていた。


 「律帆ちゃん、今日も一緒に帰ろ?」


 「うん、いいわよ」


 薬の服用がバレてから、2人の関係は崩壊したかのように思えた。だが1週間空いた今、その裂け目は自然に修復されていた。


 帰り道、2人は将来について話す。


 「そういえば、レジェンドVTuberになるって話はどうなったの?」


 藍は不意を突かれたように目を丸くして、えへへとでも言いそうな顔で答える。


 「もちろん、その夢はあきらめてないよ? だけど、今は今が楽しくって」


 「今が楽しい?」


 「うん、将来なりたいこととか、逆にやりたくないけどやらないといけないこと。たくさんのことが未来に待ってて、ちょっとくらくらしちゃうんだ。だけど、最近はそんなこと忘れちゃうくらい、毎日が楽しくって、すぐに1日が終わっちゃって」


 クサいセリフを言ったと自覚した藍は、少し顔を赤らめる。


 「すごいわね、藍は。私はその真逆、ずっとやらないといけないことに追われてる。1週間後に出す課題、午後にやる用事、そんなことにずっと気を取られて、楽しむ間もなく1日が終わってる。・・・・・・最近、爪が伸びるのが早く感じることがあるの、『あれ? 最近切ったはずなのに』ってね、1日1日が、本当に短いわ、悪い意味で」


 「そっかぁ・・・・・・」


 藍は、律帆のとてつもなく深い闇に足を取られそうになる。だけど、すぐに振り払い、明るい声で答えた。


 「じゃあ、私が楽しくしてあげれるように、頑張らないとね!」


 「・・・・・・ありがと」


 この言葉が、少しでも律帆の助けになれたなら。


 そう強く思う、藍。


 「ん? メッセージだ、お母さんかな?」


 BMIを起動して、メッセージを確認する。


 「あ、ミリコさんだ」


 「ミリコ? あの年中ビリのチームにいた」


 「言い方がひどいよー。うん、ちょっと前に話したんだ」


 「へぇー、なんの話?」


 “キャスメルの話があったら教えてください”


 藍は、頭に思い浮かんだその言葉をかき消し、明るく答える。


 「な、何でもないよ! お菓子の話だけ! たけのこか、きのこかのねー!」


 「ふーん」


 “嘘だ、藍は私に何かカクシゴトをしている。”


 結局、一度生まれた疑心の間に、自然な会話など生まれるはずもなく。藍は律帆を傷つけないようにと必要以上に気を遣い、律帆は藍の言葉のすべてを疑っていた。


 そう、結局元通りになったと思っていた関係も、ツギハギだらけのどうしようもないものだった。2人の心はゆっくり、それでも確実にすれ違っていく。


 同時刻、晴人のプライベートルーム。


 『急にどうしたんだい? 僕のことを呼び出して』


 『実は相談に乗って欲しい、くて』


 晴人は、ハルハルとしてでなく、晴人として会話していた。


 『その、俺のリアルでの友達が、最近不思議なことを口走るようになって・・・・・・どうしてやれば昔と同じようになれるか分からなくて』


 『不思議なこと?』


 『今のホリィみたいなことです』


 みたいな、というより、ホリィそのものだ。晴人は、藍とは違って律帆の決定的な瞬間を見てはいなかったが、律帆から発せられる言葉、動画の内容、他にも様々な場所で律帆の心の不調を悟っていた。


 『ホリィ、君の仲間だね。・・・・・・もしかして、君のリア友って』


 勘のいいカペルは、それすらお見通しだった。晴人は、これまでの経緯のすべてを白状してしまおうか悩んだ末、これ以上隠し事をしてもしょうがないと、すべて話すことにした。


 『・・・・・・実をいうと、そうです』


 『やっぱり、だね。正直予想はしてたんだ。まったくの無名時代からなぜかやたらにコラボ動画を撮っていた3人、視聴者も知らないお互いの情報を知っているところ。そして何より、ネット上では結べないほどの信頼』


 『信頼、ありました?』


 『うん、あったよ。いや、今でもあるよ。信頼は、長い時間の間で積み重ねるものだからね、そう簡単には崩れないものさ』


 『うちの父さんとは反対のことを言ってます。うちは、信頼は崩れやすいものだから気をつけろって言ってました』


 『そうかい、じゃあ、信頼の解釈は君に任せるよ』


 晴人は、“信頼”ということがなんなのか、しばらく考えた。


 『僕はね、昔から思うんだよ。普通ってなんなんだろうって』


 切り出したのはカペルからだった。


 『それが、ホリィとなんの関係が?』


 『ホリィの動画は全部見てるよ、実のところ、僕はホリィのファンでね。彼女、おかしくなる前からも動画の中でいつもこう言っていたんだ。“普通が難しいのよ”ってね』


 晴人にはあまりその言葉の意味が分からなかった。だから聞き逃していた。


 『“普通は”“普通なら”って言葉は、予想以上に人を傷つけるのかもしれない、と最近思った。普通ならそんなミスしないだとか、普通はこうするとか。ただのミスってことにしておけば本人も次は頑張ろうと思えるかもしれない。だけど、普通は、なんて言葉を使ったら自分が普通じゃない、集団のはぐれもの、失敗作の人間だなんて思ってしまうんじゃないかな』


 普通は・・・・・・。思い返せば、晴人は今まで何回その言葉を律帆につかってきただろうか。おそらく数えきれないほどだろう、特に律帆は少し変わったところがあるから、口癖のように言っていた気がする。


 『たぶん、今の彼女は普通そのものに苦しめられているんだよ。普通という名の茨に絡まり、身動きが取れなくなっている』


 『だったら、どうすれば助けられる・・・・・・?』


 『それは君が決めることだよ。晴人くん』


 『そうですね。あなたより、律帆のそばにいたのは紛れもない俺自身だ』


 『だけど、1つだけ君を手伝えることがある。偶然、数日前からVector社にかけあっていたものがあるんだ』


 ・・・・・・。


 ・・・・・・・・・・・・。


 『突然お呼びして申し訳ありません』


 『いやいや! 全然大丈夫ですっ!』


 『以前に送っていただいたメールの件ですが』


 藍は、以前にキャスメルを持っていた場合どうすればいいかを“もしも”という体で聞いていた。「もしも、知り合いがキャスメルをもっていたらどうすればいいですか? そして、何が出来ますか? もしもですよ!? もしもそんなことがあったら、何か力になってあげたいと思って・・・・・・」という文面でだ。


 『まずは警察に連絡してください。正直に言って、一般人が出来る行動には限りがありますから、まずは警察に連絡することが最優先です。それで友達に恨まれたとしても、本当に力になってあげたいと思うのであれば受け入れてください。ちなみに、共謀共同正犯といって、もしその友達が薬を保管している場所を知っていて管理できる立場にいてなお放置していれば、それも犯罪が成立する恐れがあります』


 『・・・・・・』


 ミリコが藍のメールに対してメールで返事しなかったのは、直接藍の反応を見て話をする必要があったからだ。メールの文面がいかにもだったので、ミリコも怪しんでいる。


 ここまで来たら自白してくれないだろうかと、ミリコは期待する。だが、さっきから藍は黙ってばかりで埒が明かない。


 『単刀直入に言います、あなた、今現実でキャスメルを所持している人を知っているんじゃないですか?』


 藍はドキっとした。言ってはいけないと理性が押さえつけるも……。さっきの言葉が頭の中でリフレインしていた。


 “それで友達に恨まれたとしても・・・・・・”


 藍は悩んだ。優しさは律帆を見逃すことなのか。


 でも、それは違う、律帆が好きだから、律帆のことを守りたいから、私は真実を語る。


 『えっと、はい・・・・・・』


 藍はついに口にした。


 1週間前からずっと頭の中にこびりついて離れなかったこの悩みを、ようやく口に出せた。変わってしまった律帆に対して、指摘することもその話を出すこともためらわれて、この気持ち悪さのなかで送る学校生活は色のないモノクロ写真のようだった。


 『・・・・・・そうですか。まずは、ありがとうございます、とっても勇気のいる行動だという事は私にもわかりますから』


 ありがとうという言葉に、少し救われた気がした。


 『それで、その友達っていうのはホリィちゃんなんです・・・・・・』


 『え? そ、そうなんですか・・・・・・っ?』


 さすがにこれは想定外だったらしく、ミリコは驚く。


 『いえ、てっきりホリィの件で感化されたファーストフォロワーかと』


 『・・・・・・助けてあげたいから。私に出来ることは、なんでもします!』


 ミリコは、以前の会話からアイカの正体が子供だという事を察していた。だから、その友達がキャスメルを所持し、挙句の果てにインフルエンサーとして薬の広報活動を行っていたなんて想像だにしなかった。


 『最近の子は、なんというかやけに大人ですね』


 『最近の子って・・・・・・』


 藍もまた、やけにミリコが年上目線なところから、かなり年上なんだろうという事は察していた。しかし、VTuberにとっての生命線な実年齢に関してあまり隠すつもりがないところに、かなり違和感も感じていた。


 『私の持論、なんですけどね。人の精神年齢って周りにどう扱われるかで変わると思うんです』


 『は、はい・・・・・・』


 『まだ子供なのに戦争に繰り出される。私の好きなアニメではよくある展開なんですが、みんな子供なのに、やけに大人びてるんですよ。きっと、子供だとしても自分の行動1つでたくさんの人を殺してしまう、そんな環境では、大人にならざるを得ないんだと思います』


 好きなアニメを語っているときとは思えないほど暗い表情で、ミリコは淡々と話す。


 『そして、最近はインターネット上にアバターを作って他の人と会話できます、まさに今この状況。この時、自分は自分の見た目に沿った振る舞いをしなくてはならないと自分を束縛します。なりたい自分になれるがモットーだった仮想空間での生活が、逆に自分を縛り付けているように、私には見えます』


 藍は、自分のモデルを見つめる。小学生のころからずっとこの姿で活動してきた、成長のすることのない、けれど現実より大きな憧れの姿を。


 『人の身長が性格に影響するという研究結果を聞いたことはありますが、きっと人の心は体に付随しているんです。だから、仮想世界での振る舞いが精神年齢を著しくずらしてしまう。ホリィもまたその被害者なのではないでしょうか。わたしなんて中学時代よくやんちゃをしたもので、知らない建物の屋根に上ったり、濡れることも構わず川で魚をとっていたものです。ですが最近の子はやけに大人びて見える。周りが扱う自分と、自分の中の自分とのずれが徐々に大きくなっていき、挙句の果てに剥離を起こす。その結果、大きな不安に苛まれ、子供でありながらオーバードーズや、薬の乱用に手を出すのではないでしょうか』


 『仮想空間って、もっとみんなが幸せになるための夢の世界のはずなのに』


 藍は、自分の理想と現実が違うことに、ショックを受けた。


 『爆弾だって拳銃だって、今ではマイナスのイメージが先行します、本来人を傷つける用途のものではなかったはずなのに。インターネットも同じです。たくさんの人を救う反面、たくさんの人を不幸にしています』


 律帆が壊れてしまった原因の一端を藍は知った。だけど肝心の律帆を助ける方法がまだ曖昧だ。


 『じゃあ、結局私に出来ることは警察に連絡することだけ』


 『いえ、そのまえに1つやってもらうことがあります』


 『え?』


 『もともと、ホリィ対策で講じた策でしたが、結果的にあなたの友達も救うことになる』


 『それって、なんですか!?』


 『ホリィさんの現実を取り戻すために、虚構を殺す』


 『『それって・・・・・・?』』


 ハルハルとアイカのプライベートルーム、繋がっていないはずなのに、ミリコとカペルは、奇しくも口を揃えて言った。


 『『VTuberバトル・・・・・・』』


 続けて、息をのんでこう答えた。


 『『次のバトルで、ホリィをキルする』』


 ・・・・・・。


 ・・・・・・・・・・・・。


 この話し合いの少し前、律帆は、学校からの帰り道、藍がだれかからの連絡を見てそそくさと帰っていったのを確認して、こっそり尾行した。


 藍の自宅には誰もおらず、藍が扉を空けた隙にドアに小石を噛ませ、開きっぱなしになっていた藍の家に侵入した。


 部屋まで尾行すると、フルダイブマシンに入る藍が見えたので、律帆はそのマシンにとある装置を取り付けた。それは、以前に咲也に渡されたもので、これがあればマシン内部の情報をたどって、プライベートルーム内部の情報、同時にプライベートルームに入っている人間の位置情報などを知ることが出来る優れモノだ。


 データを組織に送信しながら、律帆も無線で会話を聞く。


 律帆に聞かれているとも知らず、律帆の情報を素性も分からぬ人間に曝露する2人。律帆は心の底から絶望した。


 「・・・・・・所詮誰も彼も、普通じゃない人間を排除したがるのよ」


 今度は足がつかないように、会話の重要なところが録れたところで機械を外し、すぐさま家を出る。


 ・・・・・・。


 ・・・・・・・・・・・・。


 律帆は咲也に連絡し、再び組織のアジトに向かった。


 「律帆ちゃんのおかげで、ミリコの位置情報は無事に手に入れた。あとは位置情報を元に個人情報を割り出すだけだ」


 「カペルの情報も、バトル直前にはなんとか手に入りそうです!」


 「全く、たった1つの賭けのためにこんなに時間を使ってしまうとはね」


 「みんな、私のことを排除しようとしたがってる・・・・・・」


 周りが作業にいそしむなか、律帆と咲也は手が空いていた。


 「にしても、律帆ちゃんは真面目だよね。ホリィの方を見ていると想像できないよ」


 「そうですか、まぁ、私自身あまり意味は分かってなくて・・・・・・。ウケがいい言葉をなんとなく選んでるだけなんですけどね」


 咲也は愕然とした。しかし、知らずにあんな言葉を使わせるわけにはいかない。咲也の傲慢な正義感で、今まで誰も言えなかった真実を慎重に伝えた。

挿絵(By みてみん)


おまけ LINEスタンプ デザインラフ

https://line.me/S/sticker/32368801

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