ルームウェアの嫁達【挿絵フィギア風】
仕事や考えることが多いと逆に頭が冴えてくる。
いや実際は時間があったほうがいいんだけど、興奮作用なのか回転が速くなる気がするのよ。
とか言ってもレンとモナは理解してくれない。
ヴェルに至っては聞いてない。
セラとルナは激しくうなづいてるな。休めよ君たちは。
「戦いの手数が増えるとスローになるというか、考えに体が追いつかないときはありますね」
アッシュが言うと、正妻3人は納得したようだ。バトルマニアどもめ。
フィーナは顔を腫らしてそれどころじゃなさそうだ。
変な宴会から一夜明け。ビキニアーマーとモウラが床で膝を曲げて座っている。正座というらしい。
そして、その目の前でカッツェが見下ろすように立っている。
「あなた方は外交問題を起こしましたので、しばらくこちらで労働してもらいます」
カッツェの声が低く響く。
「こっちは問題にしないけどな」
「いえケジメの問題ですので」
「井戸ほりと石切どっちがいい?」
セラはしれっと仕事を依頼する気だ。頼もしいというか逞しいというか。
「一緒に騒いでた筋肉信者は手伝ってやれよ。あとビキニアーマー以外は着替えないのか?」
作業するには危険だし、何より目のやり場に困る。
背後で筋肉信者どもが「俺たちも対抗だ!」とパンツ一丁に。
ポーズ決めるな。誰も頼んでない。
こっちはこっちで非常に鬱陶しい。
ちょっとした婚活にでもなるんじゃないかと思ったが、己の筋肉にしか興味がないのか。
「ともあれ、まずは君たちの寝床にもなる建物かな」
「心遣いは無用ですよ」
「いやどうせこれから必要だしね。堀の内外に宿舎を作る。質素でも頑丈なのを頼む」
背後でセラが「ついでに台所と倉庫もね」と口を挟み、ルナが黙って頷いた。
……ああ、結局どんどん豪華になるパターンだな。
しばらくセラの資金頼りだし、ここも黙っておこう。
しばらくすると堀のほうが騒がしくなる。
ビキニ集団とパンツ一丁が暴れてるようにしか見えない。
さて無賃労働というわけもいかないので、あとでセラとも相談しよう。
「それで、誰が帝国に行くの?とりあえず指名はセトとレンなんでしょ?」
ヴェルが興味津々に聞いてくる。
「まだ先の話になりそうだよ」
「なんだつまらない」
「やることやらないと冬越せないしな」
「私もまたしばらく留守にするしね」
セラはまだまだ忙しそうだ。
「あとみんなにお土産の服あるからあとで着てみてね」
「セトくんには金色のブーメランパンツをあげよう」
「いらんよ」
こいつは俺を何にしたいんだろう。
マントの下がブーメランパンツの魔王か?
みんなの分の服は一つはドレス。
客も増えるからドレスは確かにいるだろうな。
もう一つはキャミソール? いや、ルームウェアか?
試しにモナに着てもらったら――なかなかの破壊力で参った。
耳と尻尾が服の可愛さを倍増させていて、視線が外せない。
しばらく鑑賞していたら、ドアが乱暴に開く音。
レンとヴェルが突撃してきた。
……はい、俺の安眠は完全に消えました。
AIに挿絵を書いてもらていますが、フィギア風にと頼んだらこうなりました。
うむ。なかなか良い。程よくエロい。