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5話 空白の書籍

~図書館~


ラウド

「えっと…ここだよな?

グリザルから聞いて正解だったな」



グリザルから聞いていた情報を頼りに

図書館に来ていた

ここの図書館では町の歴史が見られる


エミナ町は九滅の願いを祈願しているらしい

そして、歴史の傍らに災害の減少を見た


ラウド

「有る時から災害が減少している

ここで何があったんだろう


九滅の願いが関係しているんだろうか

この本を借りたいな…」


ラウド

「本が貸し出されてた本があった」


ラウド

「あの…この本が欲しいんですけど」



「あぁ、それ

それは受け渡し式で貸し出してるんだよ

知りたい人限定でね


君も知りたいのかい?」



ラウドはそれを肯定して

その本を手にした そして図書館でその本を開けた


そのノートには真っ白な空白だけ広がっていた それを見ている内に視界が消えていった







ラウドの視界がおかしくなった

白い景色だ

白の空間に誘われたラウドは

直後に状況把握に真空ジャンプする


ラウド

「上空から見えるのは、白い景色と…向こう側に茶色い靄があるな

奥側に見える靄は何だ?」



その時、ラウドに風が飛んできた

突風のように鋭い風 こうした強風を受けるのは久々で

この町特有の風では無い事が分かった


その瞬間、町の光景では無いと感じた

着地すると、地上が柔らかかった


ラウド

「真空風をして状況を確認するか

この白い景色に何らかのものがあるだろう」



真空ジャンプしてはラウドはその白い景色に向かって

真空爆風をしていった

ラウドは白い景色がペラペラしているのを感じた


ラウド

「こいつはノートの上の世界か?

俺はそのノートの上でいるのか?」



そしてそれが知りたい人限定で受け渡し式の本である事

それは危険なシグナルだと明確に理解した


生物が飛んできたのを確認した

ラウドの真空メイズによる攻撃が効かない


ラウド

「物理的なサイズが大きすぎるな…

今の俺はメイズ力がどれだけあった所でサイズ補正で強さが劣る


つまりは…ただの人間だろうと

ただの生物であろうと殺されるというリスクが大きい訳だ


こいつはちょっとした恐怖だな…

しかしこのノートを差し出した奴が能力者だったのか?


何にしてもこの生物をどうにかしないとな」



ラウドは生物を真空爆風で攻撃する

しかしその生物は左右に動いて中々攻撃を受け取らない


ラウド

「メイズ生物…か

このメイズ生物、物理的な攻撃が通用しないな

俺の攻撃が当たらないというのなら…」



真空加速で近づいて

真空放出爆風で身体から爆風を放した


それでもメイズ生物は生きていた

そしてラウドの血を啜っていた


ラウド

「いつのまに俺の血が吸われたのだ?

奴の攻撃はまるで気が付かなかったぞ…

何故だ?残った解答は一つだな」



ラウドは真空強風でメイズ生物に向かって攻撃

しかしメイズ生物の左右にばかり攻撃していて

メイズ生物は回避する事も怠けた


何故ラウドがそれをするかメイズ生物には分からなかった

しかしそれはラウドが次の攻撃をする前にタイミング的に気付いた

しかしそれは遅かった


ラウド

「俺の真空強風は向かい風の風力をそらす為だ

そしてメイズ生物のメイズは毛糸メイズだ


凧のように浮かんでいるから攻撃がかわされているんだ

だったら回避出来ないように逆からの風で強制的に捉える事だ」



そしてラウドの真空爆風剣でメイズ生物は細くできた繊維の細胞を切り裂かれて死んでいった

ラウドから吸ったであろう血を噴き出しながら死んでいった


毛糸メイズ生物はノートの切れ端を使って生成されているのを確認した

寸前で攻撃をしてその存在を消滅させる


ラウド

「ノートの上に他にいるとしたらまずいよなこれ

メイズ生物を配置している時点で、

ノートにはメイズ能力者もしくは閉まった対象だけ存在する」



ラウドが気配を察して

その巨人が本へと視線を写す

しかし本にはラウドは写っていない

ノートに反映されていてもそれは能力者にしか見えない隠しノートのような作用が得られる


ラウド

「差し出してきた奴だな

声を出しても真空攻撃を向けても何も感じない


もしも小さな生物が風を人間に送っても気付かないのと同じだ

ノートを見つめてもラウドに気付かずにいる」


差出人

「この書籍、渡したものだ

もう帰ったのか?」



存在に気付かずに

ノートが閉められていく

片手で動かしただけの手軽な動作が

巨人になっている小さなラウドからは動いた光景だけで超攻撃に匹敵する


書籍ごと閉じられる動作だから風圧も加わっている

これだと自分自身の真空攻撃でも防ぎきれない


ラウドは寸前で風圧とノート地面からの隙間風に

自分自身を真空パック化で包み込む事で免れた


ラウド

「どうやら気付いていない素振りから見ると差出人は能力者ではないのか

誰かと話しているな…

その会話相手こそが貸出人という訳か」



貸出人は書籍を開けようとした

それは同時に貸出人が能力者だとするとバレるという事だ


バレてしまったらせっかく免れた命すらも危うくなるだろう

この差出人の動作は貸出人がいたからこその動作だ


書籍の確認を促した事で閉じられた状態でいる

自分からの行動で閉じる事は出来ない

開ける事は出来る


貸出人は、自分の書籍をそのまま持ち帰った


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