kisskisskiss3
アレインが、消えた。僕が部屋に戻った時には、ルスランが、正気を取り戻していた。
「、、ご一緒ではなかったのですか?」
「先に戻ったはずだけど。僕は、用を足して来たから」
「見て来ます」ルスランは、部屋を出て行った。
「何かあったの?」と、サ一シャが訊いた。
「、、泣かせちゃったんだ」
「どうして?」
「アレインが、変なこと言い出すから」「変なこと?」
言うべきか言わざるべきか、迷った末、結局は、打ち明けてしまった。サ一シャの大きい瞳に見つめられると、全てを、見透かされてしまう様な気がしたから。話し終えると、サ一シャは、ため息を付いた。
「ジョシュア、それでは、姫様が、お気を悪くされても、仕方がないわ」
「だって、、どうすればいいって言うんだ?アレインは、由緒正しい公爵家のお姫様だし、僕は、雷が喚べるだけの若造に過ぎない。誰がどう見たって、身分違いなのは明らかじゃないか。それとも、サ一シャは、僕に、間男にでもなれと言うの?」
「そんなことは、言ってないでしょう!ジョシュア、女性側から、想いを告げるというのは、本当に、勇気が要ることなのよ、、!」
「じゃあ、応えれば、良かった、って言うのかい?怖じ気付いたと思われるだろうけど、僕は、怖いんだ。大切な人が、失われてしまうのが。僕と関わる人は、皆不幸になる。僕とは、、関わらない方がいいんだ」
「ジョシュア、、」
ルスランが、駆け込んで来た。
「姫様が、何処にもおられません!!」「えぇっ!?」
僕たちは、顔を見合せた。
「手分けして、町を探しましょう!門は閉まっていますし、そう遠くには、行っていないはず。さ、ジョシュア、行くわよ!」
「うん、、!」
剣を持ち、僕たちは、夜の町に飛び出して行った。
「いつまでも昔を振り返って、うじうじ悩んでいればいいのよ!私だって、、」
「私だって」「私だって」「私だって、、」アレインが言った言葉が、頭から離れない。花火が終わったらしく、通りは、花火見物を終えた人々で、ごった返していた。その中には、葡萄酒や麦酒で、すっかり出来上がった人々もいて、馬鹿笑いをしたり、道端で殴り合いの喧嘩をしている人たちもいて、不安が倍増した。アレインは、強い。けれど、可憐で愛らしい姿からは、よもや、そんな姿を、想像することは出来ない。アレインが泣きながら歩いている姿を見たら、よからぬ思いを抱いて、近付いて来る輩が現れないとも限らない。そこまで考えて、僕は、ふっと笑ってしまった。絡んで来た酔っぱらいたちを、叩きのめす、アレインの姿を想像して。けれど、同時に、初めて会った時のことを思い出す。拐われた他の女の子たちと共に、奴隷市場に連れて行かれそうになっていた、あの時のことを。おそらくは、眠り薬が染み込まされていた、猿ぐつわを噛まされ、後ろ手にくくられていたアレインの姿を。胸の鼓動が、にわかに速くなり、辺りを見渡して、僕は、叫んだ。
「アレイン!何処だ!?」