第2新卒:『乙女の夢♯キミはありのままで』その2
【一人称……これも、夢咲いちご】
あっという間に翌日。
アタシは、ワニワニンやルミナスエッグ、一応マジカルベルを持ってサンテグジュペリ学園に向かっている。要するに、登校中だ。
昨日はすっかり親バレの件について考え込んでしまったし、今日はまだまだ気が重い。
何故って、あの│秋声駅での騒動(※第1話参照)が校内で話題になっていない筈がないからだ。近くの駅であんな事件(※第1話参照)があったせいで、みんなきっと、不安のまま過ごしているんじゃないかと思う。
周りには、自警団みたいな人や、警察、それに教師まで、みんなで通学路を見張っている。この地域だけじゃなく、ここしばらくは色んな地域でこういう警戒をしているんじゃないだろうか。
……何しろ、極悪帝国の目的は地球だ。
大統領に会わせろ、とも言っていた気がする(※第1話参照)。
だから、きっと、次に狙われるのはホワイトハウスあたりだろう。……もし来られたら、パスポート持ってないんだが、大丈夫だろうか。
そもそも、アメリカに出たら毎回向こうまで出動しないといけないのか?
そんな事を考えていたら、校門の近くで委員長――緑川綾香に会った。
「委員長おはよう!」
「あれ、おはようございます。夢咲さん」
「委員長って自転車通学じゃなかったっけ」
「違いますよ。昨日一緒に帰って何を見てたんですか?
……でも自転車は昨日、うっかり土手に忘れました」
「あ、そう。
……それよりもう、昨日はすっかり大変だったよ。
まさか、両親にバレるなんてさ……」
「いや自分でバラしたんでしょう……」
そうとも言うけど。
……まあ、とりあえずは、親父は認めてくれているし、お袋は黙認状態だ。
いつか言わなければならない事だったので、今の内に言っておいて良かったのかもしれない。
アタシとしては、少し肩の荷も下りたし、ああやって両親に秘密を明かす事で、一つスケバンに近づいた気もする。
だから、結果的には、話して良かったと思う。
「あの。それより、学校でその件の話は内密に――」
「ああ、ごめんごめん。じゃあ、何の話しようか」
「……そういえば、今朝、なかなか興味深い大ニュースがありましたね」
「なんかあったっけ?」
「あれですよ。
運送業で有名な日本ゲルダム株式会社が、
東栄ショッカー株式会社と合併して、
ゲルショッカーコーポレーションになる事を発表した大ニュース。
……まさか、あの運送とネットショッピングの大手が合併するなんて、
夢にも思っていませんでしたね」
「えっと、何それ。……日本ゲルダム? そんな会社あるの?」
「え!? 運送業界では七番目の売り上げを誇る大企業ですよ!?
まさか、夢咲さん。日経新聞を読んでないんですか?
私は十歳の頃から読んでいて、基礎教養だと思っていたんですが……」
……なんていうか、こういうところは委員長も嫌な奴だ。
それは確かに一部の高校生は新聞を毎朝読んでいるかもしれないが、アタシはそんなのたまに気が向いて読んで、教養を深めたつもりになる程度である。本当に毎日読んで、常にその時々の世界情勢や政治経済の状況を知っているのなんて、おそらく一握りだ。
きっと、多くの人は、なんだかんだ言いつつ、朝起きてから新聞を読める十分間を、二度寝やスマホいじりに使っているだろう。
たぶん、青山もそうだ。だから、委員長にこれを常識のように言われると、イラッとするだろう。
だが、委員長はきっと、何の疑いもなく、誰もが出来る事だと思ってこういう事を言っているに違いない。
……勿論、悪気はないのはわかっているんだが、やはりこう言われるとキツい。
「……あっ、委員長。あれ、青山かな」
「あら本当」
ふと、目の前に、無数の中高生に紛れて青山がいるのが見えた。会話は中断する。
いつも遅刻しているイメージがあったが、今日はギャル仲間たちと一緒にぺちゃくちゃ笑ってゆったり登校している。
昨日は色々あった(※第1話参照)し、ゆっくり寝られるほど図太くなかったんだろう。
……この地の文の「(※第1話参照)」は、そろそろやめる。
「それでさー」
「え、それマジウケる!」
「マジ意味わかんない」
「チョベリバ」
「やばたにえん」
わけのわからないギャルの言語で何とない事を話しているらしい。
一瞬、何か振り向いて、こちらに気づいたのか、青山と目が合った。
……こちらは気まずくはなかったが、向こうは気まずかったのかもしれない。
すぐに目を逸らして、他のギャルたちとの会話に集中するようになった。
「――ね、それヤバくない?」
それで、アタシの中で、青山との距離は確固たる物になった。
……やはり、青山とアタシたちとの間には、線がある。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
【今回の主人公は青山未羽…………だが、視点はまだ、夢咲いちご】
――それから、昨日までと、大きく変わった事がある。
「――あ、夢咲さん来たよ!」
……教室に入って、そう思った。
それは、学校の中でこうしてスケバンの恰好をしているアタシの扱いが、大きく変わっていった事だ。
「えっ」
アタシが登校した瞬間、大勢のクラスメイトたちがアタシの席に一斉に寄ってきた。
一体、何が起きたのか、アタシにはすぐにはわからなかった。
「……ねえ、夢咲さん! スカートの長さそれどうやって調節してんの!?」
「そもそもそのセーラー服ってどこで注文するの!? 文字の刺繍とかできる!?」
「背が高くなる秘訣とかある!?」
どういう事だろう。
アタシは、昨日までの扱いと違う手のひら返しの一般生徒たちに、ただひたすらたじろいだ。
「……えっと、どうしたの?」
アタシがそう聞いてみると、丸眼鏡の男子生徒・説明くんが生徒の群れの中から現れる。
彼は、その名の通り、とにかく何でも説明してくれる頼りになる男子生徒だ。
「――説明しましょう!
昨日、この天楽市の秋声駅付近で、異世界からの侵略があった事はご存知ですね?」
「うん、まあ……」
「……その時、颯爽と現れ、侵略者をたぶん倒した『謎の美少女暴走族』が話題となったのです。
そして、いま、女の子たちの間でチョイ悪ファッションがトレンド!
そこで、スケバンファッションの第一人者である夢咲さんに、
いま、ミーハーな女子生徒がバーゲンセールの如く群がっているのです!」
「だ、男子生徒はなんで……?」
「これもまた僕から説明しましょう!
彼らは実は『女番長』や『女暴走族』という属性を好んでいたものの、
クラスの空気とか色々あって、それが言えなかった少数派の趣味人です!」
「へ、へぇ……」
「はてさて、では何故、その趣向の人間がここにこれだけいるのか。
これもしっかり説明しましょう。
……実は、中等部では昨年、どっかのバカが学校に持ってきた古の日活ロマンポルノが一部で流行し、
密かにスケバン&レディース教が生まれていたのです。
今ここにいるのは、そのまま中等部時代に植え付けられた趣味を引きずるバカの集いです」
「はぁ……」
「まあ、これまで日陰者の彼らでしたが、
昨日の出来事によって、
声を大にしてスケバンやレディースが好きだと告げられるようになりました。
ただし、多くの生徒はあくまで内気な性格。
こうして群がっているのは、単なる……この場のノリです」
「な、なるほど……」
この学校のあまり知りたくない男子ネットワークを知ってしまう形にはなったが、とりあえず、説明くんのお陰で状況がわかった。
……彼ら、彼女らは、昨日の出来事の影響を強く受けているのだろう。
まあ、動機がなんであれ、ちやほやされるのは案外悪い気はしなかったし、スケバンという生き様とファッションがここまで大きなブームになった事は率直に嬉しい。
クラスの立ち位置という意味でも、趣味という意味でも、ずっと孤独だったからだ。
アタシにとって、これは生まれて初めての経験である。
「……ねえ、もしかしてさ、昨日のあのマジカル女番長っていう女番長、あれ夢咲さんだったりしない?」
――とか喜んでいたら、勘の良い誰かが心臓が止まりそうな事を言いだした。
女番長繋がりって言うだけの冗談だろうが、真実だ。
知られたらカエルになるわけではないとはいえ、知られるリスクは恐ろしい。ネットで晒されたり、酷い目に遭ったりとか……。
「そ、そそそそ、そんな事は……」
なるべく笑顔を作りながら、震えた声でその女子生徒に弁解しようとする。
……でも、アタシはスケバンだ。スケバンとしては、隠し事はいけない。ワニワニンには悪いが、このまま真実を明かしてしまおうか。そう、少しだけ悩んだ。
だが、そんな時、別の生徒が大きな声で笑いだした。
「ぷっ……あははははは! それはないよ!
あのマジカル女番長は、一人称が『アタイ』だったけど、
夢咲さんの一人称は『アタシ』だよ? 別人じゃん!」
「そうそう。あのマジカル女番長は赤髪で、彼女は黒髪だし!」
「そんな事もわからないなんてバカじゃねーの!?」
「それもそうね……」
「あのマジカル女番長の正体が夢咲さんだったら、
俺いますぐ屋上に上って、この短刀で割腹自殺を遂げてもいいぜ!」
「そ、そうそう……アタシは百メートル走二十八秒だけど、
マジカル女番長の百メートルのタイムは八秒だし……」
どうやら、彼らのフォローとアタシの弁解で、うまく難を逃れたらしい。
……しかし、クラスメイトの為にも、正体はあまり明かせないようだ。
帯刀するほど肝の据わった生徒が真実を知って、本当に腹を切ってしまったら――本当に偉い騒ぎになってしまう。
よし、これで正体を明かさない大義名分ができた。
そうだ、青山もちょっとは持てはやされてるんじゃないだろうか。
「……」
アタシは、ふと、青山の方を見た。
変身後とイメージが違う委員長はすぐに黙って席についたきりだが、青山の方は騒がれていたっておかしくない。
どうだろう。
「それマジウケるー」
見れば、青山はやはり、ギャル仲間たちとゲラゲラと笑っていた。
彼女たちに近づいている者はいなかった。なんていうか、アタシと青山が逆転したような気持ちがあった。
あいつ、一体、いま、何を考えてるんだろう。
昨日の事とか、魔法の事とか、やはり全部忘れてケロッとしているんだろうか。
でも……夢の為、か……。
仕方ないのかもな……。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
【一人称、やっとギャル少女・青山未羽へ】
……さーて、やっとウチの出番だ。待ちくたびれちゃった。
今回は、あくまでウチが主人公だから。こっから目立っていくぞ、おー!
うん、がんばる。
……って言っても、この日、この後は特に大きな話ってないんだよねー。
夢咲とかとも、全然話してない。夢咲がチヤホヤされてたのは見てたけど、そんくらい。
たまーに目が合うんだけど超気まずいの。
だから、ウチはずっと、黒ギャルのアンナや茶髪のカレンと話してたけど、どうせ忘れちゃうような話ばっか。ウーン、あんまり話すような事もなかったかも。
夢咲たちと話してても良かったかな?
ウチ、この日中に夢咲と委員長にLINEのアドレス聞こうかなって思ってたんだけど、なんか超気まずすぎてできなかった。
別に向こうから呼び出されもしなかったし。なんだろ、黙ってこっち見てたり。夢咲が運動音痴だってわかってても、やっぱりあいつの目、怖い。
それになんか、殴られるのが怖いとかじゃなくて、もっと、なんだろう。今はあいつに嫌われるのが怖いのかな。……だからあんまりギロっと見ないでほしいんだよね。
……やっぱり一緒に戦うの拒否っちゃったのがマズかったのかも。今日はちょっと、二人とも他人みたいだった。
ウチ的には、あん時友達になったつもりなんだけどな。
……まあ、その話は置いといて、そうやって、結局夢咲とも委員長ともワニワニンとも話さずに帰っちゃった。
うーん、金曜日だから、この日中に絶対なんか話しておいた方が良かったかな。土曜、日曜と挟んで、なんかもっと溝深まりそう。
まあいっか。
月曜に話せばいいし。
それで、この話の時間はちょっと飛んで、次の日。土曜日ね。
休日、ウチが何してるか、ちょっと知りたい? 興味ある?
……実は、この日、ウチは決心して、ある幼稚園に来てたんだ。
「――お待たせ、みゅーちゃん」
紹介するね。この人は、私立デュマ幼稚園の先生・久保田あけみ先生。
ウチが幼稚園の年長だった時のクラス担任の先生で、まだまだ現役。いま三十代後半だって。なのに、ほんとびっくりするくらい若い時と変わらない。
ウチは今日、この人に会いに来てたんだ。
いまは、どこかの教室のちっちゃい椅子に座って、ちっちゃい机を二人で囲んでる。
「半年ぶりだったかしら、みゅーちゃん」
「うん。職場体験で、この幼稚園でお世話になりました。えへへ」
……この久保田先生にウチがお世話になったのって、実は年長の時だけじゃないんだよね。
この話もちょっと長いけど回想するね。
去年、中学で職場体験があってさ。
そこで、ウチは幼稚園の先生目指してたから、やっぱり幼稚園に行かせてもらうように希望したんだ。
そしたら、ウチの通ってたこの幼稚園で先生やる事になって、また久保田先生に会ったんだよね。
でも、どうやって子供の面倒見るのか、こん時、ウチには全然わかってなかったし、ぶっちゃけ失敗ばっかり。
久保田先生の前で、十年何も変わらないダメっぷりを見せちゃった。
はい、こっからウチのスベらない失敗談。
ドッジボールで本気出しすぎて、相手チームの子供泣かせちゃったり……。
鬼ごっこしてたら、男の子同士で「バリアー!」「バリアー効かないタッチ!」「バリアー効かないタッチも効かないバリアー!」とか水掛け論の喧嘩が始まっちゃって、全然仲裁できなかったり……。
女の子に工作でかんむりを作ってあげてたんだけど、ホッチキスの針が刺さったら危ないって他の先生に怒られて取り上げられちゃったり……。
フラフープ持ったまま滑り台に乗ってたら、「遊具の上で道具持っちゃだめ!」ってルールがあって、子供に怒られて反省したり……。
……これだけじゃないけど、あー、なんか、マジで、あの三日間のウチ、ダメダメだったかも!
やっぱ、思い出すんじゃなかったかな。
……でも、やっぱ超楽しかったし、子供好きだなってわかったから、あの時絶対幼稚園の先生になりたいって思ったんだよね。
子供たちに貰った折り紙とか似顔絵とか、いまも大事にしまってあるし、ウチの宝物。
最後の日は子供たちと別れるのが惜しくて、こっそり泣いちゃった。これ内緒ね。
はい、回想おわり。話は久保田先生とのお話に戻る!
久保田先生は相変わらず、懐かしそうにニコニコ。
「……でも、なんか半年前よりみゅーちゃんも大きくなった気がするわね」
「えへへ。これでもやっぱ、まだちっちゃいけどね」
「昔は背の順で一番前だったっけ」
「うん。いま四番目。
……あ、でも、見た目は昔よりちょっと派手になったかもね」
「いやね、それは昔から変わらないわよ」
「え? そう?」
「わたし、ゆり3組のみゅーちゃんは絶対こうなると思ってたわよ、
昔っからワガママで派手好きだったもん」
とかなんとか、目の前で久保田先生に笑われた。
……ウチってそんなに昔っからワガママで派手好きだった? 正直、大人しくてよく泣かされてた思い出しかないし。
あ、でもママの口紅つけて幼稚園来たり、茶色のクレヨンで髪染めようとして怒られたりしたかも……。
「で、みゅーちゃん、今日は何かご用?
別にお話だけでも良いけど、お仕事の片手間になっちゃうかもしれないわよ」
「あ、うん。あの時の子供たち、みんな元気かなーってさ。それに久保田先生も」
「あら、子供たちは元気よぉ。みんな元気すぎてもう大変。
学年変わったらもっと元気になっちゃって。
……みゅーちゃん、去年行ったのは、はと組だっけ?」
「うん。はと2組」
「じゃあ、その時の子供たちは、今年はゆり2組になってるわね。
もう元気な子ばっかりで、中村先生も大変よぉ」
久保田先生は、結構、マジで大変な思いもしていると思う。
あんまり元気そうじゃない。だから、「子供たちは元気」って答えたのかな。
なんていうか、こうやって仕事の大変さを笑い飛ばしてはいるけど、やっぱりどっかマジっぽいのも伝わってくる。
……それは、まあ、ウチも去年三日だけ働いた時の事で、なんとなくわかるけど。
「ね、みゅーちゃん、今年も予防接種って受けた?」
「受けてる受けてる。
水ぼうそうも、おたふくもかかってるし、はしかも、インフルも……」
「それなら安心。あとで子供たちと遊べるわね。
もう、わたしたちだけじゃ疲れちゃって疲れちゃって……」
あ、そうそう。子供に病気うつしちゃダメだから、ウチはこういうのもちゃんと済ませてから遊びに来てるんだ。
……って、それでもまあ別に、子供と遊ぶつもりはなかったんだけど、土曜日も午前中は子供たちがちょっといるんだよね。
子供たちは、外で、お遊戯してる真っ最中。あの中には、知ってる子供もいるんだけど、うーん……ウチを覚えているかはわからない。やっぱ覚えてないのかな。
だって、子供の一年って超長いし。ウチだって幼稚園の時の事ってちょっとしか覚えてないもん。
だから、まあ、ウチなんてとっくに忘れられてると思う。
ちょっとサビシイ。
「――」
……なんか、考えてみると、ますます自信ないな。
やっぱ、また会って忘れられてたら、超ショックだな。
お別れだとか、忘れられるのとか、そういうの、やっぱ全部寂しいし悲しいんだよね。
一つのクラスが作られて、その中に一緒にいて……なんかそういうのってどこでも起きてる話だけど、数十人が一緒同士になるのって凄く奇跡みたいな話。
ほかの何万人と出会えないって事だから。……それで、偶然自分の受け持つ事になったクラスの子供たちが毎回入れ替わっていく。
毎年それがあるのも幼稚園の先生って仕事。
ちょっとウチも、そういう事が毎年――長くて三年おきにあるって事考えると、死ぬほど泣いちゃうかも。
それはちょっと自信ない。
「……」
……それに、なんだか、久保田先生も、見ていてかなり疲れてるみたいな気する。
そんなの見てたら、ちょっとウチもため息出た。
「はぁ……」
「どうしたの? みゅーちゃん」
「……なんかさ、去年は職場体験で失敗しまくっても、
『これから絶対がんばるぞー!』って感じだったんだけど、
ここ最近、幼稚園の先生になるの、自信なくなってきちゃったんだよね」
「みゅーちゃんがそんな事言うなんて。何かあったの?」
「うーん……具体的に何があったとかは言えないんだけどね。
高校入ったら、やりたい事とか……やんなきゃいけない事とか、超増えちゃった」
そう、何より悩む原因はそれ。
学校での勉強とかは元々ついていけてないから良い。
でも、ウチには一つ、凄く変わった偶然がある。
「――ああ、そういう事ね」
「ウチは早めに勉強したいんだけど、色んな事あってさ……。
先生になりたいっては思うんだけど、
いま何すんのか、何を優先すべきなのかって、けっこー悩んじゃうんだよね」
最近のウチっていえば、やっぱり、ワニワニンと会って魔法が使えるようになった事だ。
幼稚園の先生になるのに自信がなくなる事って、いっぱいあるけど、なんかそれよりも、魔法とかそういう事が引っかかる。
なんとなくあの二人に悪い事しちゃったし。いま超気まずいの。教室での居心地悪すぎ。頼むから、どっちか、ウチに話しかけてきてよって感じ。
……でも、やっぱりあれってウチが悪いのかな。
「それで、なんかわかんなくなってるうちに、
新しくできた友達と勝手に気まずくなって……もっとわかんなくなったんだ」
幼稚園の先生になりたいから、って二人と一緒に戦うのやめたけど、そうして選んでみたら、色んな不安ばっかり湧いてきた。
ウチは、子供が大好きだから、絶対幼稚園の先生になりたい……それが天職かなって思ってる。弟もいるんだけど、ちっちゃい時、超かわいがってたんだよね。
でも、なんか、やっぱりちょっと、考える。
ウチに教えられる子供たちにとって、それっていいのかなって。ウチより良い先生になれる人、絶対もっといっぱいいるって思っちゃうし。
ドジだし、バカだし、ギャルだし……。
高校入ったら部活なんかやらないで幼稚園か保育園のバイト見つけて、「ウチは誰よりもがんばってるぞー!」ってわかる経歴作ろうかなって思ってるんだけどさ、いざ高校入ったら、早速それ以外にもやる事できたりさ。
どうしよっかなーってなるよね。
自分の夢の為に進みたいけど、自分にそれが出来るのかっていう不安も胸にはどんどん湧いてくる。
なれるのか、っていう以上に、自分でいいのか、って。
うーん……。
「いつも、ずっと悩んでる事と、あの時悩まずに踏み出せた事。
ウチは、どっちを優先すればいいんだろ……。
ウチは、先生としての特技、ほんとに何も持ってないけど、
なのに他に、自分にしかできない事もあったのかも、って気がしてきたんだ……」
それが、今のウチにはわからない。
選択、間違えたのかもしれない。
そんな気がする。
「…………あのね、みゅーちゃん。職場体験の時の事、覚えてる?」
すると、久保田先生がこう訊いてきた。
職場体験の時の事?
もち、三日分の事、だいたい覚えてるけど、どんな事だろう。どの話だかわかんないや。何しろ色々困った思い出がありすぎて……。
ウチは正直に言った。
「……うーん。覚えてるけど、あの時色々失敗しすぎたから、
ぶっちゃけ黒歴史だらけ。もちろん楽しかったケド、泣きそうな事いっぱいだった」
「ふふ、あんなの最初はみんなそうよ。
わたしだって、昔みゅーちゃんたちを受け持ってた時は、毎日泣きそうだったもん」
「うそ」
「ほんとよ。みゅーちゃんワガママすぎるし、
とおるくんはそんなみゅーちゃん泣かして喧嘩するし、
もうわたしもどうしていいんだか全然わかんなくて」
うわー、やっぱり色々迷惑かけてたんだなー。
なんだか懐かしいけど、凄く謝りたい。
「……でもね、わたしが一番悩んだのって、みゅーちゃんが職場体験に来た時よ」
「え? ウチってそんなに迷惑な先生だった?」
「――ううん。違うわ。逆なのよ。あの時、わたし、あなたに負けそうになったのよ」
え? どういう事だろう。
なんか、そんな事あったっけ。先生と、お相撲とかとった?
「最後の日に、お庭でみんなで遊んでたでしょ、みゅーちゃんたちとみんなで」
「うん。遊んでたよ」
「その時に、ヒーローごっこをしてたじゃない?
ほら、仮面ライダーだかウルトラマンだかテッカマンブレードだか」
「……あの色んなヒーローが入り乱れるカオスな遊びね」
「そう、それよ。いつも気弱なこうきくんが、
悪者の役をやらされてたの、わたし見たわ。
わたし、こうきくんって、『俺は悪役だー!』って言ってるから、
ずっと悪者の役が好きな子なんだと思って、ただずっとニコニコ見てたの」
「……」
「……でも、こうきくんが悪役やるのって、本当は、ただ断れないからだったのよね。
わたし、それに全然気付かなかったの。
あの子はただ、毎回悪者をやらされてばっかりだから、
頑張って悪者役を好きなフリしようとしてただけだったのね」
「うん。そうだったみたいだね……」
……そっか、あの時か。
最後の日、結構たくさんの園児たちと、お別れの自由時間。それで、恒例のヒーローごっこがあって、もう「仮面ライダーごっこ」とか「ウルトラマンごっこ」とかじゃなくて、なんでもアリのスマブラみたいなヒーローごっこしてたんだよね。
でも、ヒーローごっこって、絶対悪役が必要だから、誰かがそれやらされるの。
ウチは知らなかったんだけど、こうきくんって子はいっつも気弱で、悪役やらされてたんだね。
あの時はメフィラス星人だっけ。調べてみたけど、超悪そうな宇宙人。それがこうきくんの押し付けられた役だった。
こうきくん、ノリノリでそのメフィラス星人やろうとしてた。
……でも、ウチは、なんとなくわかってたんだ。
ウチが幼稚園生だった時、同じような事があった。とおるとかと遊んで、いっつも悪の女幹部の役ばっかりやらされてたんだ。それで、最後にいっつもひどい事言われて、いっつもやられるの。
わたし、それでもプライドがあるからって、ずっと悪の女幹部やってたけど、ほんとは女戦士のイエローやりたいって思ってた。
男の子からのあだ名も「怪人メレ」。ちょー悲しい思い出。
こうきくん、その時のウチに超そっくりだった。
誰だって、ヒーローになりたいし、悪者になるのなんて嫌に決まってるのに。
――久保田先生が続けた。
「……でも、その後ね、わたし見たのよ。
みゅーちゃんが、そんなこうきくんに気づいてね、
『私はギャル星人! おのれウルトラマンめ、おまえらを倒してやるー!』
ってわざと大声で悪役になって、すぐにこうきくんをフォローしたのよね。
こうきくん、あの時からずっと、ヒーローごっこの時は、ウルトラマンオーブをやってるわよ」
「……」
「……あの時にこうきくんを悪者にしてたはずのゆうすけくんは、
ウルトラマンジードになってオーブの仲間で大活躍。
げんきくんは仮面ライダーエグゼイド、
ゆうやくんは仮面ライダーアマゾン、
かなこちゃんはキュアショコラ、
みくちゃんはヒーローが好きで女の子だけどルパンレッド。
……それで、みんな一緒に『先生星人』と戦ってるわ」
「……そっか。いっつも最強のヒーローチームの相手してるんだ」
「そう。だから、いつも先生疲れちゃうのよ。
肩凝っちゃって。学年上がってから、もっと元気でしょ、みんな」
そう言って、自分の肩をもみながら、先生は笑っている。
あー。だから、先生も大変そうだったんだ。
でも、だけど……どっか嬉しそうだし、楽しそう。
「――だから、みゅーちゃんの、
そうやって困ってる誰かに気づいて思いやれる優しさは、
子供たちの先生としての何よりも強いアドバンテージになると思うのよ。
もし、今、他にやりたい事があって悩んでいるなら、
幼稚園の先生になるのも全然焦らなくていいじゃないかしら。
……だって、今から焦って勉強されたら、
幼稚園の先生になる頃には、わたしも抜かされちゃうもん。ふふ」
……そっか。
ウチには、先生として、そんな力があったんだ。
全然気づかなかった。
「でも、それならウチ、やっぱり――勉強して先生になって、追いついて……」
「ううん。それだけじゃダメよ。あなたは高校生でしょ?
……他にもまだまだやれる事いっぱいあるし、やれるかもって事があるなら、
きっと、青春の全部を夢に捧げなくたって良いと思うのよ」
「え?」
「何をするか悩んでるんでしょ?」
そう言って、優しくウチを見る久保田先生。
「わたしなんて、部活ばっかりで、
今の仕事に繋がる事なんてほとんどしてないけど、
あの時一緒に試合で泣いた仲間とはね……
仕事の愚痴言いたい時、仕事を忘れて一息つきたい時、今もお茶する。
仕事以外の事を持っていた事が、仕事に疲れた時にちょっとした癒しになるの」
「――」
「勿論、あの時受け持ったあなたも、今は凄く癒しや励みにはなるけど、
やっぱり、あなたといても『高校生』にはなれないわ」
「……そうだね」
「だから、みゅーちゃんにも、
そういう、色んな別の思い出を持って、
それから、子供たちの思い出を支えられる人になってほしいの。
幼稚園から、高校生まで、たくさんの思い出を持ってから、
大人になってわたしに追いついて。
みゅーちゃんも、きっと、ほんとうは、そうしたいでしょ?」
言われてみると、そうかもしれない。
いや、きっと、そうなんだ。
「みゅーちゃんは、まだ無理したり、背伸びしないでも
……ありのままで、いいんじゃないかな?」
うん。
そうだ、ウチ、別に焦る事なんてなかったのかもしれない。
友達と駄弁ったり、先生になるために勉強したり、色々やってたけど……ウチがいま、一番やらなきゃならない事って、それ「だけ」じゃない。
勿論、先生になるための勉強とか、絶対忘れないけど……。
でも、ああやって、戦う事も……その為に捨てちゃいけない事だったんだよね。
自分たちにしか感じられない感動を共有したり、一緒に青春したり…………それ出来るのって、今のウチらだけだし。
あの許せない超悪いやつらの集団・極悪帝国を倒して、地球守れるのはウチらだけだし。
「……うん、そうだね、ありがと! 久保田先生!」
――それに、ウチはまだ、若いギャルだし!
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
【再び一人称、夢咲いちご】
……さて、一方その頃。
アタシたちは、まあ部屋でワニワニンとのんびりしていた。
あれから両親とは別に魔法少女の話をするわけでもなく、ただ少し気まずかった。
それというのも、多分、戦いが来たその時ではないからだと思う。一度丸く収まった話でもあるので、むやみに話したくはないのかもしれない。
一応、アタシのやりたい事と言ってはいるので、青山を引き留められないアタシたちと同じく、アタシの自主性を尊重してくれてはいるのだろう。
ワニワニンも丁寧に説明をしてくれたし、あれ以上、掘り下げて色々聞かれる事はないのかもしれない。
「ん? 呼んだ?」
「呼んでない。モノローグで触れただけ」
「そうかい……」
それに、世界に宣戦布告する侵略者が現れた中だが、かなり小規模に収まってすぐ鎮圧できてしまったせいか、世の中自体が、すっかり警戒心を失っている。
本当に、「近くで暴走族の抗争がありました」くらいの気持ちで片づけられていると思う。戦争って呼ばれるほど、色んな迷惑がかかったわけでもない。
話題はすっかり、極悪帝国よりも「謎の美少女暴走族」。プライバシーの問題で、テレビだとモザイクで顔を隠されて犯罪者みたいだが(これじゃあ美少女だってわからないだろう……)、ネットだと普通にバレバレ。
これも別に、アタシたちの素顔ってわけじゃなくて、魔法少女用のちょっと雰囲気を変えたメイクのお陰でアタシたちだってバレてない。
あの極悪帝国は、たぶんまたどこかに攻めてくるとは思う。
だが、もしかしたらあれ一回きりで極悪帝国も凝りて、襲撃が終わるんじゃないかとさえ、みんな心の隅では思っていた。
「ねえ、それより、いちごくん」
ワニワニンが話しかけてきた。
「なに」
「チーム名の『魔法の暴走族』っていうのやめない?」
「え、なんで」
「正直ダサいよ。田舎者っぽいよ」
「……じゃあ何て呼べばいいんだよ。
魔法の箒に乗って飛んできて、
初代魔法連合女総長だって名乗ってるんだぜ。
魔法の暴走族としか言いようがないだろ」
「暴走族以外に何かない?」
「でも名乗っちゃったし。アタシら、いま世の中だと美少女暴走族だって呼ばれてるんだよ」
かなりどうでもいいうえ、今更どうしようもない話だった。
確かに、田舎者っぽいと言われるとそう思わなくもないが、そもそもアタシらの目的は都会人っぽい戦いをする事でもなんでもない。
もっと言うと、人目に付く存在である必要すらないのではないかと思うが。
……なんて考えていたら、突然、アタシのスマホが通知音を鳴らした。
誰かからLINEのメッセージが来たらしい。どうせ、どっかの企業の広告か、スマホアプリの宣伝だろう。
そう思って開いてみたら、相手は委員長だ。
『ガンバリマ商店街で極悪帝国出現です! すぐに来てください!』
『先に待ってます!><』
とても大事な用件だった。
……え、極悪帝国出現? そんな。
まだ二日しか経ってないっていうのに、もう極悪帝国がやって来たのか? ……正直、あと一週間くらい経ってから来るものだと思っていた。
しかも、結局、ホワイトハウスとかではなくて、またこの街に来たあたり、彼らは地球の地理や政治の中心をあまり把握してないのではないかとさえ疑ってしまう。
アタシも、今の連絡には結構驚いていた。
ワニワニンが呑気に訊いてくる。
「何かあったのかい?」
「極悪帝国出現だよ。秋声駅前のガンバリマ商店街だって!」
「えっ、マジ!? 土曜日だっていうのに!?
こっちは心労が残ってるからのんびり休みたいよ!」
「わかってるよ!
……なあ、それより、ワニワニンは邪悪な気配とかわからないのか?
敵が出たら、大抵ワニワニンみたいなやつがそれを感知して伝えてくれるものだと思うんだけど」
「う、うん……ぼくには敵の気配とかはイマイチわからないよ……。ごめんメポ」
「まあ、出来ない事は仕方ないか。
そのうちスマホアプリとかで極悪帝国速報がわかるようになるだろ!」
そう言って、アタシはルミナスエッグで変身する。
前に使っていた装備は全部この端末にダウンロード保存されているから、二回目以降は魔法値をそんなに支払わずに変身できるんだ。
キラキラした空間で下着みたいな恰好になりながら、拳を突き出したり、キックをしたりで、特攻服に文字が浮かび上がって変身完了。
魔法の箒を呼び出して、現場に急行だ。
「――気合入れていくぜっ!」
「それ決め台詞?」
「うん」
「安直。絶対もっと前に誰か言ってるよ」
「キャラがわかりやすいんだから良いだろ」
とにかく、魔法の箒がガンバリマ商店街まで向かう。
たぶん誰も見てないから、アタシは窓から外へと飛んでいった。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
【出番の少ない委員長少女・緑川綾香】
偶然にもガンバリマ商店街にある手芸店の閉店セールに来ていた私は、空に小さな闇が広がって、そこから極悪帝国が降り立ってくるのを目撃しました。
ショーウィンドー越しの光景に、数多くの野次馬が湧いていきます。
私も、その時は、ガラスの内側でそれを見る一人でした。
「……嘘でしょう。なんでまたこの街に」
……勿論、この光景について、私はここにいる多くの人たちとは違う視点での見方をしています。
なぜなら、あれは私にとって、もっと直接的に自分の身に降りかかる問題なのです。
私は魔法の力を持ち、戦う責務を担わされた一人。彼ら極悪帝国がこれから非道徳を行うというのなら、私はそれに立ち向かわなければなりません。
そこで、彼らが現れるというハプニングに際し、私は次のような順序で物事を考えました。
「……とにかく、みんなに連絡しないと」
そう、まず連絡。ここにいる何名かは誰かへの連絡を始めています。友人、警察、それから店舗の方は本部への連絡。
そして、私の場合は、同じ力を得た友人二名に連絡を取る必要があります。これから私自身が仲間と合流しなければならないのですから。
LINEのグループ『魔法の××× マジカル○○○』を開き、そこにメッセージを送ります。
……が、私とした事が、ここで、青山さんの連絡先を訊きそびれていた事に気づきました。これでは、夢咲さんにしか連絡が行きません。
「せめて聞いておくべきでしたね……」
……まあ、これは仕方がない事です。
青山さんは夢を追う道を選んだ。それを引き留める権利は我々にはありません。私自身、こうして戦う事を最初に拒んだ人間です。
彼女に連絡が行かないのなら、私は夢咲さんと二人で戦えばいい。
それだけのはずです。
「……」
……私の中で釈然としない、どうも心持の悪い考えが浮かんでいたら、すぐに夢咲さんから既読通知があり、『いまいく!』と連絡が来ました。
慌ててかけっこをしているクマさんのスタンプが貼られており、本当に急いでいるのか不安になりましたが――まあ、良いでしょう。
「よし。えっと、お手洗いは……」
次に、変身です。
ひとまずお手洗いに隠れて、正体がばれないように変身しないといけません。
人並を押しのけてお手洗いに行くと、私はルミナスエッグを構えます。
変身用の煌びやかな空間で、私の服が光り出し、下着のような恰好のまま両手を広げると、その華奢な――これは自慢ではないのですが典型的モデル体型と言われるほどのスタイルの――体に袴の裾が通っていきました。
まるで服に意思があるかのように、するすると私の体を覆った袴は、最後に帯を結んで変身完了。
さあ、次の段取りです。
「皆さん、私は委員長です! 早く裏口から逃げてください!
向こうは安全です! お会計がお済ではない方は、カゴを置いてから、また来てください!」
三つ目の段取りはここにいる皆様の避難の呼びかけ。
裏口は、極悪帝国が出現している一帯とは逆側なので、あちらから逃げればオーケーです。
まあ、店員さんはすぐには逃げられないでしょうが、ここにいる皆さんは、若い乙女から年季ある淑女まで、すべからく私の指示に従ってくれました。
これが、「委員長」という名前のブランドです。
「あ、ありがとうございます、委員長さん。
お客様はどうやら無事、商品を置いて避難してくれたようです……」
残っている若い女性店員の方に、私は自分のカゴを渡して声をかけました。
「いえいえ、委員長として当然の事ですよ。
私は、極悪帝国の侵略者を倒してきますから、こちらは後で会計をお願いします。
――あと、それから……長い間、この商店街でのお仕事、お疲れさまでした」
四つ目。それは、あの極悪帝国を倒す事。
五つ目。それは、この店で閉店前の買い物を済ませる事。
そして六つ目。それは……。
……そこまで段取りを決めた私は、表のドアから出て、すぐに魔法の箒を召喚し、市民を脅かす極悪帝国のもとに向かいました。
この商店街を襲う輩には、正義の裁きを下しましょう。
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