表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
61/300

61話 妹はジャンルを変えてみる模様です・3

「……小悪魔な妹は、こ、このような感じですね。ど、どうでじゃ……どうでしたか?」


 さすがに、結衣も恥ずかしかったらしい。

 動揺を隠せない様子で、噛んでいた。


 そこまで恥ずかしいなら、やらなければいいのに。


 ……いや。

 それくらい、恋人らしく見せようとすることに、真剣に取り組んでいるということか。

 そこまで真剣にならなくてもいいような気はするが……

 まあ、結衣は真面目だからな。

 手の抜き方を知らないんだろう。


「……悪くはないと思う」

「わ、悪くないんですか……兄さん、えっちですね」

「えっ、俺のせいなの?」

「だって……」

「ま、まあ、でも……もうちょっとおしとやかな方がいいかもな」


 色々な意味で心臓に悪いし、落ち着かない。


「じゃあ、最後は『甘えん坊な妹』を試してみますね」


 結衣は目を閉じて、スイッチを切り替えるように、『不思議系な妹』を演じる。


「えへへ、兄さん」

「うん、なんだ?」

「隣に座ってもいいですか?」

「ああ、もちろん」

「おじゃましまーす」


 結衣が隣に座り、そのまま俺の肩に頭を預けた。


「んっ。兄さん、温かいですね♪」

「えっと……そんなにくっつかれると、ちょっと……」

「え……イヤ、なんですか?」


 うるっと、結衣の瞳に涙が。

 演技なんだろうけど、罪悪感が半端ない。


「そ、そんなことないから! 大丈夫、イヤじゃないぞ。どんどん寄りかかってくれ!」

「わーい♪ やっぱり、兄さんは優しいですね、えへへ」


 スリスリと頬を寄せてくる。


「んっ。兄さん、兄さん♪ ずっとこうしていたいですね」

「そ、そうか?」

「ねえ、兄さん。頭を撫でてほしいです」

「えっ」

「ねえねえ、兄さん。ほら、撫でて。私の頭を撫でてください?」

「えっと……よしよし」

「はふぅ」

「いい子いい子」

「ふわぁ」


 結衣の目尻がとろけるくらいに垂れ下がる。

 とても気持ちよさそうだ。


 なんか……ドキドキするな。


 いつもツンツンしている結衣が、こんなに甘えてきて……

 しかも、ふわっと無防備な顔を見せて……


 これ、やばいな。

 今まで以上に新鮮な感じがして、結衣が結衣じゃないように見える。

 って、俺はなにを言っているんだ?


「んー、兄さん♪ もっとくっついてもいいですか? ぎゅー、ってしたいんです♪」

「えっ、それは、さすがに……」

「ダメ……ですか?」

「……いいよ」


 うるうると見つめられたら、ノーなんて言えない。


「よいしょ、っと」


 結衣が俺の膝の間に座る。

 すっぽりと、ちょうどいい感じだ。


 そのまま、猫が甘えるような感じで、こちらに寄りかかり、体をスリスリする。


「えへへ♪ 兄さんがこんなに近くにいて……んっ、兄さんに包まれているみたいです」

「ま、満足した?」

「んー……まだです」

「まだなのか……」

「この状態で、また頭を撫でてください♪」

「えっと……よしよし」

「にゃあ♪」


 本当の猫みたいだ。

 結衣の尻尾がふりふりと、うれしそうに揺れている……ような気がした。


 こんな錯覚まで見えてしまうなんて……

 『甘えん坊の妹』、恐るべし!


「ねえねえ、兄さん」

「うん?」

「今日は、兄さんと一緒に寝たいです♪」

「えっ!? そ、それは……」

「一緒のお布団で、横に並んで、一緒に寝たいです♪ ダメですか?」

「さすがに、まずいだろう」

「大丈夫ですよ。私は気にしないですよ?」

「俺が気にするんだよ」

「いいじゃないですかー。私、兄さんとずっとずっと一緒にいたいんです。起きてる時だけじゃなくて、寝てる時も一緒にいたいんです。ね、いいでしょう?」


 上目遣いでこちらを見る結衣。


 うっ、それは反則だ。

 そんな風に見つめられたら、なんでも許したくなってしまう。


「ま、また今度な」

「ぶー、ケチですね、兄さんは」


 なんとか、納得してくれたらしい。


「じゃあ、代わりに、私のことをぎゅーってしてください?」

「えっ!?」

「ほらほら、早く。してくれないとダメですよ? 許しませんからね? ほら、ぎゅー……って♪」


 え、ええいっ! こうなったら、ヤケだ!


「ほ、ほら……ぎゅう」

「あふぅ♪」

「ど、どうだ?」

「兄さんが温かくて……すごくうれしいです♪ んっ、兄さん♪ えへへ」


 『甘えん坊の妹』は、とんでもない破壊力を秘めている。


 こいつは、とんでもないな……

 ドキドキして、頭がショートしてしまいそうで……俺は、必死に自制するのだった。

間違えて、夜の分を昼に投稿してしまいました……

してしまったものは仕方ないので、慌ててもう1話書きました。

最新話を見ると、話が微妙に繋がっていないので、

昼の分を見てない方は一つ前からお願いします。


気に入って頂けたら、評価やブクマをしてもらえると、すごく励みになります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界ものの新作を始めてみました。
↓のリンクから飛べます。
二度目の賢者は間違えない~最強賢者が転生したら、なぜかモテモテになりました~
よかったらどうぞ。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ