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257話 妹は兄の心境が気になります

「おはよぅございまふぅ」


 朝食を作り始めて、20分ほど経っただろうか?

 結衣が起きて、リビングに顔を出した。


「おはよう」

「はふぅ」


 結衣は眠そうにあくびをこぼした。


「寝たりないのか?」

「……かもしれません。昨日は、なかなか寝付けなかったもので……」


 俺と一緒に寝たことで、ドキドキしていたとか?

 意識するあまり、あれこれ妄想したとか?


 なんてな。


 さすがに、結衣がそんなことをするわけがない。

 狭いベッドで寝心地が悪かったんだろう。


「眠いなら、寝直したらどうだ? まだ夏休みなんだし」

「ダメですよ。そんな自堕落な生活をしていたら、学校が再開した時、大変なことになるんですから」

「優等生な発言だなあ」

「優等生ですから」

「自分で言っちゃうのかよ」

「兄さんも、優等生になってくださいね?」

「それは無理だ」


 適当な会話を交わしながら、ベーコンエッグを作る。

 そろそろトーストが焼けただろうから、これで終わりだ。


「ほい、飯できたぞ」

「ありがとうございます」


 テーブルに朝食を並べた。

 エプロンを外して、結衣と一緒に席に座る。


「「いただきます」」


 妹と一緒にごはんを食べる。

 彼氏彼女という関係になった俺達だけど……

 こういう時間は、恋人というよりは、家族ということを強く意識する。


「ん♪ 兄さんの作るごはんは、やっぱりおいしいですね」

「そうか? 大したことはしてないぞ」

「その大したこともできない人は世の中にはいるんですよ」

「結衣のことか」

「兄さん、意地悪です」


 ぷぅ、と膨れる結衣。

 怒っているのだろうけど、ちょっとかわいらしい。


「あと……」

「うん?」

「……兄さんの愛情がつまっているから、おいしいです♪」


 ……そういう台詞は反則だろう。

 思わず顔が赤くなってしまう。


 言った本人も恥ずかしかったらしく、結衣が赤くなっていた。

 互いに照れながら朝食を進める。


「ところで兄さん」

「なんだ?」

「えっと、その……私達、一緒に寝ましたよね?」

「あ、ああ。そうだけど……」

「何かありませんでした?」

「何か、っていうと……?」


 もしかして、今朝、結衣をエロい目で見ていたことがバレた?

 実は、あの時、結衣は起きていたんだろうか?

 だとしたらまずい。

 説教コース確定だぞ。


「その、気になることがあるんですけど……」

「な、なんだ?」

「……ドキドキしませんでした?」

「え?」


 ドキドキ、って言われても……

 どういう意味だ?


 こちらの戸惑いを察したらしく、結衣が説明をする。


「えっとですね、つまり、一緒に寝たことで、今までにないドキドキを覚えたとか、胸がぽかぽかしたとか……そういうのはありませんでした?」

「それは……」


 あった。

 ものすごいあった。


 というか、あって当たり前だと思う。

 彼女と一緒に寝るだけじゃなくて……

 今朝は、思い切り抱きつかれて……

 あんな状態でドキドキしない方がおかしい。


 でも、なんで結衣はそんなことを気にするんだ?


「なんでそんなことを?」

「い、いいから答えてください! ドキドキしたんですか? してないんですか?」

「え、えっと……」

「これは、ものすごく大事なことなんです! 兄さんっ」

「し、したよ」


 結衣の迫力におされて、ついつい素直に答えてしまう。


「本当ですか!?」


 なぜか結衣は、すごくうれしそうだ。


「私にドキドキしたんですね?」

「あ、ああ。ドキドキ……したよ」

「~♪」

「えっと……結衣さん?」

「なんですか?」

「その質問は、どういう意図が……?」

「それは、もちろん兄さんに私のことを意識してもらい、次の段階に……はっ!?」

「次の段階?」

「き、ききき、気にしないでください! 意味なんてありませんからっ。ただ単に、気になっただけですから! 本当にそれだけで、ただの気まぐれですからね!?」

「そ、そうか。うん。わかったよ」

「わかってくれれば、それでいいんです」


 慌てる結衣の手前、同意したけれど……

 どう考えても、『何か』あるよなあ。

 それがどういう意味を持っているのか、わからないが……

 いったい、結衣は俺にどうしてほしいんだろう?

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