世紀末
世紀末
アルマゲドンが起こって世界が破滅したとすると誰がこの世のラストマン・スタンディングとなるのであろうか。映画ではブルース・ウィルスであった。
日本映画で世紀末を完成させるとしたら、どんなエンディングにするのが一番楽しいだろうか。
ギリシャ文字にアルファー、ベータ―、ガンマというのが存在していて、アラビア数字の1,2,3にあたる。電磁波の種類を別けるのもこの3種類であると辞書に載っていた。
日本映画にギリシア文字は不釣合であるかも知れないが私の考えではα,β,そして何とか言う文字が世紀末を非常によく表していると思えてならない。
世紀末をつくる原因はもちろん電磁波がいい。電子レンジ、ラジオの中に組み込まれているという電子盤に使われているよくわからない物質、TVのブラウン管(もっともブラウン管は新しい技術にとって代わられようとしてはいるが)、それに世界中の人が愛して止まない携帯電話。我々の愛する日本は世界の中でも有数の世紀末の種に困らない国家であるのだった。
ある娘さん、とっても大和なでしこの様な娘さんが神社にお参りして参詣した帰り道の神社の石段で突然頭を押さえ込んでその場にうずくまる。もちろん電磁波の為である。このようなシチュエーション等、リアルで面白いと私は思うのだ。
神社というのが神道を予兆させるのもおもしろいし、大和なでしこというのが実に日本らしくてまるで寅さんの世界に紛れこんだ感じがして素ばらしい。
ギリシア文字の最終字母にオメガというのがあり、物事の終わりを意味しているらしいのだがもしオメガ線というものがあれば、最強の電磁波光線ができやしないか。そのオメガ光線が日本に落ちたとしたら一体どうなるのか。最強の電磁波とは、果たして人体にどのような影響を与え、最終的に日本はいったいどうなってしまうのか。
私はそこまで介入する勇気は全くといっていい程ない。しかし私ならもっとハッピーエンドがふさわしいと思っている。なぜかと言えば、電磁波を意味するアルファ,ベータ,ガンマは物事の始まりの象徴であって、電磁波が100%悪いものだとすれば、このような文字を引用することは100%なかったであろうと確信するからであった。もし地球が本当に滅んだり沈没したりするとすればそれは世紀末ではなく、おそらく新しい時代が始まる為のやむを得ない結末なのであろう。人類が⋯