第六話 死別
*処刑ネタありです。ちょっと血の表現濃いです。注意してください。
あと大幅にセリアの人格崩壊しますのでそちらもご注意を・・・
朝からこんな内容書いてる私も壊れてるきがする・・・・
処刑は、その日の正午に行われた。立ち会っているのはナイヴィシアの王族たち。その中にはまだセリアはあったことがないが、クロウの父でナイヴィシア国王のゼノアもいるはずだ。シューディレンの国のものはセリア以外ここには居ない。
長剣を持った黒いフード付きのロングコートを着た男が二人、セリアの父と兄の側面に浮かび上がった。
それはこの国ーーーシューディレンーーーでの処刑方法。この国には魔力がある。最近はこのような処刑方法はとられなくなっていた。あの長剣で処刑されるものの首をはねるのだ。その行いは残虐と言われ、非難され、これは古代の処刑法とされた。現在は魔力で作り出された炎で焼き尽くされるか、絞首刑がほとんどだった。だが今回は格式にのっとってなのか古代の方法で、処刑は行われるようだった。
会いたい
でも会えない
会ってどうする?
せっかく生かされたこの命を
ただむげにしに行くだけだ
真上できらめく太陽に長剣が突き刺さるように掲げられた。
「ソラン・・・・・。」
セリアの父、シューディレン国王が、静かに隣りにいるもう一人の息子ソランに話しかけた。
「すまない・・・・・。」
「それは俺に言う言葉じゃねーよ・・・・セリアに・・・いう言葉だ・・・・。」
「・・・そうだな・・・・あのまま・・・私を怨んでくれているのなら・・・私はそれでいい・・・。」
「あいつが生きてさえいてくれれば・・・・いつかこの国は復活する・・・・かな・・・・。」
「どうだろう・・・あの子の運命はあの子が決める・・・・。」
「そ・・・っか・・・・。」
ソランはそう呟いて、ふと視線をあたりにめぐらせた。そして一つの馬車が隠れるように止まっているのを見た。
「っ・・・・・・。」
「どうかしたのか・・・・?」
「・・・・いや・・・・なんでもない・・・・・。」
お前そこにいるんだな。なんとなくわかった。なんで来てるんだよ、せっかくこんなことお前に知られたくないからあんな風に別れたのに・・・・これじゃ無駄じゃねーか・・・。またお前は苦しんじまうのかな・・・・変な誤解を自分勝手に抱えてさ・・・・でもな・・・。でも・・・俺は・・・・俺はな・・・・。
掲げられていた長剣が二人にめがけて振り下ろされた。
俺はお前のこと恨んでなんかなかったんだぜ・・・・・セリア・・・・・。俺、お前が・・・弟でよかった・・・・。
「じゃあな・・・・セリア・・・・・。」
二つの首が、静かに地に向かって落ちていく。切り離された首から、胴体から、血しぶきが激しく噴き出す。赤い軌跡を描きながらぼとりと落ちたそれは、綺麗な新緑の草の中に消えた。がたがたがたと首なき体が括りつけられている処刑台が、またたく間に崩れ去った。
「っ・・・・・ひっぐ・・・・・と・・・さ・・・・そら・・・あに・・・きぃ・・・。」
馬車の中で、セリアは膝をついて嗚咽を上げていた。この目で見たその光景を信じたくなどなかった。
死んだ
死んでしまった
かけがえのない家族がまた
死んでしまった
しかもまた目の前で
自分は生きているのに
死んでいく家族
なぜ自分は生き残る?
生き残る意味などあるんだろうか
セリアはふらりと立ち上がった。そして馬車のドアに手をかける。
「おいっ、さっきの話もう忘れたのか!?」
「・・・・・せよ・・・・・。」
「は?」
「殺すなら殺せよ!!いまさら生きて立ってもうどうしようもない!死んだよ!俺の家族は死んじゃった!なら俺だってもうここで死んだって同じだ!どうせおれもここで死ぬはずだったんだからな!そうだろ!?」
「っ・・・・・。」
「俺はだれの指図も受けない!まだ俺はお前なんかに嫁いじゃいね-ンだ!俺はまだ・・・まだシューディレンの王族だ!シューディレンの第二王子だ!!お前の意見なんか聞くか!!斬りたきゃ斬れよ!さっきの処刑みたいに、俺の首はねてみろ!!」
そういって、セリアは馬車を飛び出した。気がついた武官がセリアを抑え込もうとしたが、それをなぜかクロウが制した。セリアはもうすでに誰もいなくなった処刑後の広場に踏み入れた。無我夢中に彼の家族のもとに走った。あたりには血の独特の鉄のようなにおいが立ち込めている。そしてセリアはようやく家族と再会した。
「ごめんなさい・・・父さん、ソラン兄貴・・・・俺だけ生き残ってごめんなさい。もう俺しか・・・シューディレンの王族、いなくな・・・・・・。」
後ろで足音が聞こえる。クロウが追い付いてきたのだろう。いやそれよりも、自分は大事なことを忘れていた。そうだ・・・そうだった。すっかり忘れてた・・・。
「ふは・・・・・ふふふっはははははははは!!」
「っ・・・おい・・・どうかしたのか?」
いきなり大声で笑い出したセリアに、クロウは思わず驚愕した。
「あは・・・あっはははははははははははは!!そうだ!そうだった!ばっかだな俺!なにやってんだろ!くっははははははは!!」
おかしい。おかしすぎる。なんだ、まだ途絶えちゃいないんだ。王族は・・・王族の血は・・・!
クロウはそんな姿を見つめながら、セリアの髪の色がおかしくなっていることに気がついた。いつものきれいな金色なのは変わらないのだが、日光に当たってきらめくときにオレンジ色が混じったように見えるのだ。
しかも、セリアのほうから暖かい気が感じられてくる。
「太古より受け継がれし、永久の焔よ・・・非常なる仕打ちにより、奪われし御霊、その焔とともに天に導け・・・・・。」
セリアの目の前半径四メートルほどの草原が焔に包まれ、一瞬にして何もなくなった。草も、処刑台の丸太も、そしてセリアの肉親の亡きがらも骨の一部もすべて燃え尽きた。焔が天に昇り、太陽に吸い込まれていったのを、その場にいた全員が見ていた。
「お前・・・・何してんだよ・・・・。」
「火葬。知ってるんだろ?俺が何者かなんてさ。」
「・・・・太陽の加護を受けしもの。」
「その通り、だから俺が亡きものになったらこの国は太陽に嫌われる。晴れがなくなる。だから俺はいなくなっちゃいけない存在。いつまでも沈んでなんかいらんねーし。それに王族はまだ二人いるんだ。」
「なに?」
「俺と、もう一人の馬鹿兄貴がな!」
「そんな情報!でたらめだろう!!」
「嘘じゃないさ。俺は三男だ。ソラン兄貴、さっき死んだ兄貴ね、は二男。ってことはつまり長男はまだ生きてる。ま、へまして死んでなきゃな。あっははは、ナイヴィシアの国王の考えは不達成!シューディレンはしぶといんだよ!はっはははは、ざまーみろ!あはっはははははははははははははは!」
「じゃあ、なんで笑いながら泣いてんだ。」
「は・・・・・・?」
今気づいた。セリアのほほには目からこぼれた涙の跡が次々に道を作っている。
「あっれ・・・おかしいな・・・・なんで・・・泣いてんだろ俺・・・悲しくなんか・・・ねーのに・・・なんで・・・・とまれよ・・・・とまっ・・・・!!!?」
抱きつかれた。
誰にってあの王子に・・・・
俺の嫁ぎ先の・・・・ナイヴィシアの王子に・・・・
「無理して笑うことなんかないんじゃね?泣くなら泣けよ男らしく。」
「男らしく泣くとか・・・・意味わかんねぇ・・・・事いうな・・・この・・・・馬鹿くそ王子・・・っ・・・・・ぐぅ・・・・・え・・・・・。」
処刑後の広場にセリアの泣き声が風に乗って響いた・・・・・・
長くてすみません。
あとそれほど壊れてなかったかもしれないです。あとグロくもないかなぁと・・・
まぁ念のためのものなので・・・・気にしないでください。
やっと恋愛っぽくなってきた。




