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嫁いだ王子様  作者: 朝比奈 黎兎
第三章  加護
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エピローグ

ということで、最終話ということになりました。


あれ・・・嫁げたんだろうか・・・とりあえず、こんな感じになりました。


 目が覚めて、隣りで寝てる王子を起こさないように気をつけながら、俺は外に出た。ようやく朝日が地平線から顔を出そうとしている時である。やや肌寒さを感じながら、中庭にでる。湿った空気を吸い込みつつ、朝焼けの空を仰ぎ見る。遠くで渡り鳥がなく声が聞こえる。静かだな・・・と思う。


「いいとこあんだよな・・・・ここも・・・あいつも・・・。」


顔を出した太陽にセリアはそっと微笑みかけた。


「お前気遣いとかできねーやつだよな。」

「うっ・・・起きてたんだ・・・。」


クロウがニヤケながら城のほうから歩いてきた。


「お前が重いからベットがきしんだ。」

「重くないし!!」

「今日はやけに早起きじゃねーか。いつも昼近くになってようやく起こされるのに。」

「なんか目が覚めた。ただそれだけ。」

「あっそ。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なぁ、一つ聞きたいことあんだけど。」

「何?」

「あの時、お前がアロウのために力を使おうとした時、最後になんかつぶやいてたけど・・・なんて言ってたんだ?」

「え・・・・・・あっ!!・・・・・それは・・・・・・・言わなくてもよくね・・・もうべつに・・・。」

「めっちゃ気になるから言え。」

「すっげー命令口調。」

「で、なんていってたんだよ?」

「・・・・・・・お・・・・・。」

「お?」

「っ・・・・お前になら嫁いでやってもいいって思いはじめたのにな!!っていったんだよ!!どうだ満足かこのや・・・・!!?」


クロウに抱きつかれ、セリアはそこで口をつぐんだ。でも・・・やっぱりどこか嫌じゃなくてそれどころかあったかくて、気づくとセリアもクロウの背中に手をまわしてた。


「俺に惚れたって素直に言えねーの?」

「ナルシが!!どんだけ自分に自信あんだよ!!」

「お前よりはまし。」

「お前絶対姫とか嫁ぎにこねーよ。性格超悪い。ぜってー女に嫌われる。これ断言できる!」

「お前みたいなモノ好きじゃなきゃな!!」

「それはどういう意味だ!!離せ馬鹿王子!!」

「悔しかったら抜け出してみろ、姫様。」

「誰が姫だこの野郎!!」








その日の午後。俺はシキと久々に再会した。あれからあったことは一応すべて話した。


「そんなことあったんだ。全然知らなかったんだけど?」

「ごめん、なかなか連絡入れらんなくてさ。」

「ていうか・・・やっぱ嫁ぐの?」

「ぶっ!!おま・・・そう唐突に聞くなよ・・・・。」

「やっぱ一番そこが気になる。」


一応、片思いしてたんだし。いや、現在も継続中だけど。


「うーん・・・かもしんないかな。ここに嫁いでもいいかなぁって、思い始めちゃった。」


そっか・・・やっぱあの王子を選ぶんだ。なんか悔しいな。俺十年以上の付き合いなのに、たった数カ月一緒にいただけの男にとられるなんてなぁ・・・。こうなるんだったら、もっと前からアプローチしてればよかった。ああ・・・なんか泣きそう。


「つっても、結婚とかまだ無理だけど。」

「え・・・なんで?」

「いや・・・なんとなくだけどさ・・・まだ会ってそんなたってないし・・・・そんなすぐに結婚しなくてもいいかなぁって・・・・。」

「ふーん・・・・。」


そんなこと言ったら、横からかっさらってもいい?


「なぁ、前にも聞いたかもしんないけど・・・。俺が此処嫁いでも、今までみたいに、仲良くしてくれるか?」


それって俺がお前と絶交でもするみたいな言い方だね。


「当たり前じゃん。俺は、たとえセリアが此処のくそ・・・じゃなかった王子に嫁いでも、幼馴染っていうのは変わんないもん。」

「今くそ王子って言おうとしてなかったか?」

「あ、クロウ。」

「つか俺に茶菓子を用意させるとはいい度胸してるじゃねーか。」


いらいらしながらも、クロウは持ってきた焼き菓子をテーブルの上に置いた。


「ありがとうございます。クロウさん。」

「つか、くそ王子って言おうと・・・・「してないですってねー。」その顔なんかむかつく。」

「二人とも仲良くしろよ。なんでそんななか悪いんだよ。」


((お前だけだよ、気がついてないのは!!俺達なんかライバル的意識芽生えたの!!))


「セリア、もし結婚してこの王子と夫婦喧嘩でもしたら、遠慮なく俺のとこ来ていいからね。愛情いっぱい慰めてあげるから。」

「へ?」

「てめぇ、何狙ってやがる!!」

「隙あらば奥さんはいただきます。」

「てめぇにはやんねーよ!!」


なんか火花散ってます・・・・・・。


「ん・・・このマドレーヌうまい。」


セリアはそんなことつゆ知らず、クロウが持ってきた焼き菓子に夢中になっていたとさ。
















この半年後、彼は正式に嫁ぐことになる。





嫁ぎ先はもちろん














「マジで結婚することになるなんて思わなかった。」

「うれしすぎるだろ?」

「・・・・・・・・・・・・・・ひとりでいってろ。」

「な、俺赤ちゃんほしい。」

「生物学的に無理。」

「じゃ、子作りしたい。」

「・・・・・え・・・・それさっき言ってたのと何が違う?」

「さっきのは子供ほしいってやつ、今のはやらせろって意味。」

「なにいってんのこいつ!!昼間っからお前の脳みそどうなってんだ!!」

「さて、俺の部屋に戻るか。」

「ちょ・・・まじ無理・・・・はなせええええええええええええええええええええええ!!」



彼らの新婚生活は、まだまだ始まったばかりなのだった。


「え、俺のこと助けてくれないのかよ!!!!!!!!!!!!」


セリアの貞操の安否は・・・・・誰も知らない。

ということで、最終的に無事嫁げました。


そして無事完結で来ました。

今までお読みくださり、また評価・お気に入り登録していただき、誠にありがとうございます。

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