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嫁いだ王子様  作者: 朝比奈 黎兎
第三章  加護
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第二十話   継承

 自分の部屋に戻ってきたクロウは、シェーファの目の前にいた。セリアはいまだに目を覚まさない。さらに、アロウの姿はそこにはなかった。


「アロウのやつは・・・・。」

「あ奴は姿を消した。・・・行っとくが俺が消したんじゃないぞ、あいつがどこかに言ったという意味だ。」

「・・・別にあいつがどこ行こうと知ったこっちゃない。・・・なんで俺を?」

「お前だけを目覚めさせたか・・・か?お前を次の月の加護を受けし者に選んだからだ。」

「俺が?」

「お前はここで、加護を受けしものの葛藤を見た。宿命を背負うということが、どれほどの重荷なのかを知った。それを踏まえ、お前なら正しき加護を受けし者になるだろうと判断した。」

「初めからどんなものか知った上で、それを継げってことか。・・・・・・いいぜ、やってやるよ。」

「物分かりがいやに早いな。まぁ、助かるが。」

「で、どうやんだ?」

「実はもう、お前に継がせてある。」

「は?」

「意識を失わせたときに、すでに新たな月の加護をお前に継がせ、アロウの中にあった加護の力はそのまま天に反した。」

「・・・・・・・・・・・・・。」


キレていい?いいよな?いいよね?え・・・・俺の意見関係なかったわけ?初めっから拒否不能?クーリング制度なし!?


「セリアがお前のこと嫌がってたのがわかる気がする。」

「それはどういう意味だ?」


「なぁ、あんた何者?人?神様?」

「そのどちらにも属さない。」

「不思議な存在だなあんた。」

「ふっ・・・。さて、俺はもう行かないとな。」

「セリアと話さなくていいのか?」

「話すこともない。」

「つめてー兄貴だな。」

「俺は兄貴じゃないがな。」

「あいつが兄貴だと信じてんだから、最後まで兄貴でいてやってくれよ。あいつにとっては、あんただけなんだからさ、家族ってやつ。」

「ふん、お前が早く結婚してやればいいだろうに。」

「簡単に言ってくれるよ。まだ、おとせてないし。」

「あいつを幸せにしてやれよ、義弟。」

「そういうときだけ、兄貴面かよ・・・・・・・・・。んなことわかってるっての・・・・って、もういないか。」


気がつくとシェーファの姿も消えていて、クロウは床に寝たままのセリアを抱えあげた。


「俺は気があっても、こいつが素直になんなきゃ分かんねーよ、義兄にいさん?ってか。」


まだまだ、結婚は遠そうだ。


実は次回、最終回な気がするんです!!(え、いきなり!?)


長い間お世話になりまして・・・・誠に感謝です。


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