表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
嫁いだ王子様  作者: 朝比奈 黎兎
第一章  はじまり
2/23

第一話  俺が・・・なんだってぇ?

第一話です。


後の展開どうしよう・・・・・

静かな、そう外からはそう見えるおとぎ話によく出てくるような城。そんなところから似つかわしくない、どなり声が聞こえてきた。


「ふざっけんなこのやろうどもがぁあああああああああああああ!!」


そう叫んだのは、このシューディレン国、第二王子ことセリア=ジェイニアスである。金髪碧眼で、絵にかいたような王子様なのだが・・・優雅さはご覧のとおり皆無である。


「落ち着けって、セリア・・・・。」

「あ?んなことしてられっか!!なんで兄貴は平気なんだよ!そりゃそうか、兄貴には関係ないもんな!そりゃそうだよ、こんなの俺一人の問題だもんな!!」

「・・・・・・・・そうかもな・・・・。」

「っ・・・・そこは、行くなとかいうとこじゃないのかよ!!なんだよ、ソラン兄貴はそんなんじゃないって思ってたのにさ!俺がナイヴィシアに連れてかれてもいいってのかよ!そこで・・・そこで・・・そこでナイヴィシアの・・・王子と結婚してもさぁ!!」


そうセリアは国が争いに負けたということで、その代償として敵国であったナイヴィシアに嫁ぐことになってしまったのだ。しかもそれを知ったのは、ついさっき。これはセリアでなくても怒る。


しかも実の父でシューディレン国王は、そう言い残しさっさと自室に戻ってしまった。なんという親だろう。こっちが悲しくなってくる。いやもうすでに泣きたいけど。


 しばらくして、ナイヴィシアから迎えの集団がきて、セリアはナイヴィシアに強制移動させられることになった。セリアはだれも近づくなと言わんばかりにその集団をにらんだ。たとえるなら威嚇する猫みたいにシャッーって感じに、今頃毛を逆立てて見えてくるだろう。しかもしっかりと兄の袖をつかんでいるのだ。


「さ、われわれとともにきていただきますぞ。」

「やだったら嫌だい!!帰れ!!さっさと国に帰れこのやろう!!」


さらに警戒心むき出しである。


「俺はこの国の王子だ!!なんでお前らの国なんかに行かなきゃいけないんだよ!!俺はこの国からでない!!絶対に!!ね、兄貴も何とか言ってよ!」

「・・・・・・・・・・。」

「あ・・・・・にき・・・・・?」

「セリア・・・・・いい加減大人になれよ。」

「え・・・・・・・。」


今何て言った?それってつまり・・・いうこと聞けってこと?俺にこの国から出てってってこと?なんで?俺のこといや?嫌い?邪魔?家族でしょ?なのに、なんでナイヴィシアなんかに行けなんて言うの?


「うそ・・・・だよね・・・・ねぇ・・・・兄貴・・・・・。」


だが、兄貴は俺が期待したことを言ってはくれなかった。


「シュセリアント。」

「っ・・・・・!!?」


シュセリアントは俺の本名。セリアは略称だ。兄貴が本名でいうときはもう覆せないか、いうことを聞けって時だけ。そうか、もう決まったことなんだ。俺は・・・俺は・・・・。


「解った・・・・俺・・・・出てくよ・・・・・。じゃあね、兄貴。もう会えないかもしれないけど、俺、兄貴の弟でよかった。・・・もしもう一人の兄貴・・・ルーシェ兄貴に会ったら・・・ちゃんと家帰って少しは父さんの手伝いしろって伝えて・・・・。じゃ・・・ばいばい。」


そういって、セリアはその部屋から、城から、国から出て行った。













後ろで、兄が泣き崩れたことを知らずに。











城の自室で父親がこぶしを固く握りしめ涙を一筋こぼしたことを知らずに・・・。










たった一人で、セリアは異国へと嫁いでいった。




多くの誤解を抱きながら・・・・・・・・・・・・・。

暗い感じで終わりましたが、次はいろいろセリアが叫びます。


ここまでご読了ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ