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嫁いだ王子様  作者: 朝比奈 黎兎
第三章  加護
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第十七話   シェーファ

今までシェーファ(セリアの長兄のことです)の名前を忘れてた。(笑)

 すっと、黒いフードを外したその下にはセリアと同じ金髪がきらめいていた。顔の両脇だけがやや長く、後ろは短く切りそろえられている。切れ長の青い瞳。その右下には不思議な紋様が浮かんでいる。


「な・・・んで・・・シェーファ兄貴が・・・ここに・・・・?」

「お前は・・・・少し黙っていろ。」

「え・・・ちょ・・・・っ・・・・・・。」


セリアの体が崩れた。それを受け止めたシェーファは、その体を抱えあげた。すでにセリアの髪の色は元に戻っている。能力の発動は阻止されたということだ。


「やっぱりな、来ると思ってたぜ?お前は昔っから俺の邪魔ばかりするんだよな。」

「・・・・お前・・・何をしようとしていたのか分かっているのか?」

「この世の破滅につながる行いってやつだろ?」

「それを知って、セリアを利用して、お前は何を望んでいる?」

「この世界はな。退屈なんだよ。いっそ壊して、新しく作り直したほうがいいほどにな。」

「それだけのために・・・禁忌を犯すか?」

「そうだ。それだけのリスクはあったほうがいいだろ?」

「愚かな。そんな私利私欲のために、破壊されていい世界などありはしない。」

「知ったような口をたたく。お前・・・・・なにもんだ?」


その質問に、シェーファは顔色一つ変えずにそこにいた。そして、ゆっくりとクロウのほうを向いた。徐々に歩み寄り、気を失わせたセリアを預ける。


「え・・・ちょ・・・・。」

「お前はセリアを頼む。」

「は?・・・・・・・・・・っ!?」


クロウの視界が歪んでいく。そして彼もまた意識を失い、セリアとともに床に倒れた。それを見届けたシェーファは、二人を覆う結界を張り、そしてアロウのほうを向いた。


「・・・・やはりお前に、月を預けたのは俺の過ちだったか。」

「なに?」

「俺は審判者。太陽と月を守護し、選ばれし人に加護を与えし者。お前とセリアに、それぞれの加護を与えると決めたのは・・・・・俺だ。」

「な・・・・・・!?」

「審判の結果、お前から月の加護を剥奪する。」





「どこだ・・・・・ここ?」


その時クロウは、何もない白い空間にいた・・・・・・

只者じゃなかったシェーファ。


そしてどっかへんな空間にいるクロウ。

次は・・・シェーファとアロウの話になると思います。



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